007 私を愛したスパイのレビュー・感想・評価
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まさに「デタント」!
デタント(フランス語: Détente)とは、戦争の危機にある二国間の対立関係が緊張緩和することを意味する。(Wikipediaより)
ラスト好きでした!
「英国の任務、遂行中です」
調べてみたら自分が9才の頃に公開された作品なのだが、多分その公開時期に父親に連れて行って貰った初めてで、最後の観賞だったと記憶している 母親には東映まんがまつりとかはあったけど
そんな唯一の想い出を忘れられないのは決して父親が連れて行ってくれたことが嬉しいのではなく、とにかくロータス・エスプリの潜水艇へのフォルムチェンジに食らいついたことが脳裏に離れられないのであった その後スーパーカーブームがあの頃の日本中の少年達を虜にして狂わせていくのであるが、今作とは関係無いのでここまでに・・・
007シリーズ4Kレストア上映とのことで、脳裏に埋めていたその想い出をどこまでサルベージ出来るか、それとも老化に依るアンカー未回収で途方に暮れるか、実験的意味合いも込めて46年振に観賞
実は007シリーズの映画鑑賞は今作以外は一切無く、確かにオープニングのガンバレル(銃口の穴からの登場)等、テレビで観たことあるかもといった混濁が交じっていて、呼び覚ますという感覚には至らなかった それにしてもこの時代からR指定ってあったのか、それとも始めから作品の規定線を設けていたのか分らないが、直接的濡れ場やヌードシーン、バストトップの露出等は描かれない 勿論濡れ場はあるのだが、口づけなども今観るとそこまで濃厚には感じられなかったのは、変な映像の見過ぎのせいか? それでも、ラストの救助ポッドのまるで回転ベッドのような内装は、記憶の引き上げに成功した事を感じさせてくれるエロティックなシーンであった(苦笑 吊り橋効果なのか、それとも同じスパイ同士通じる勘なのか、恋人(アバンタイトルでの、実は"トリプルX"は女性だったという勘違いオチのひとくさりも、演出の小気味よさ)の敵であっても、救助に来てくれたことでの愛情にコロンと転換していく或る意味カラリとしたユーモアさに、娯楽の王道をまざまざと感じさせる作劇である
エジプト、イタリアといった観光映画的要素も入っていて、今でもこのパターンが綿々と引き継がれるプロットは、教科書といっても良いのかも知れない完成形なのだろう
さて、ロータス・エスプリの登場は中盤のイタリアなのだが、記憶だと砂浜から浸海していったとばかり記憶していたが、逆で這い上がる時だったのだと改めて確認 多分現場ではあのシーンの撮影は相当大変だった筈と、苦労が容易に想像出来る演出である 車高が極端に低く(まるで白いゴ○○リ)殆ど寝る姿勢のコックピットは、運転していれば上を見上げるような姿勢なのだが、車内セットはもっと広く作ってあり、いわゆるボンドカーの真骨頂のスパイギミックに凝った造りで、現在でも決して古さを感じないのは、余計な計器類が所狭しとダッシュボードを占領せていなく、エレガントなヨーロピアン仕上げに設えている点に改めてそのデザイン性の高さを感じさせる
タイヤが格納されてラダーがにゅっと突出する、又は急にカット変更の画面で突然設置してある後ろのスクリューとか、大きくなった子供(自分)でもワクワクするギミックの演出であり、映画の外連味とウィットを存分に楽しませてくれる作品であった
原爆の演出方法やジェンダー的には、今日ではコンプラ案件であろうが、まぁ、昭和はこんなもんであり全く以て酷い時代だったと自省の念も込めて・・・<(_ _)>
米ソ・デタントの象徴的作品
フレミングの007執筆時期は、ちょうどベルリン危機、キューバ危機を経て、米ソがあわや核戦争に突入する寸前までいった東西緊張の際たる時期に合致する。
そして62年からスタートした一連の映画シリーズは、「神出鬼没の忍者外交」とも呼ばれたニクソンの訪ソ・訪中、フォードのベトナム戦争処理、彼らを支えたキッシンジャーの外交理論(米ソ2極化は終わり、米・ソ・欧州・日本・中国の5大勢力がバランスを取って世界の安定を図る構想)などを如実に反映している。
中でも、007とKGBの腕利き美女スパイがタッグを組んで任務に当たるという本作は、米ソデタント(緊張緩和)を象徴する作品と言えよう。
本作公開に近い時期だったと思うが、人権外交を旗印とするカーターとブレジネフがハグを交わしたシーンを子供心に記憶している。
まぁ、せっかくの雪解けも、79年のソ連アフガニスタン侵攻によって終焉を迎え、世界は新たな緊張の局面に放り出されていくわけだが・・・。
さて、硬い話はこの程度にして、せっかくの緊張緩和時期、英ソに咲いたラブロマンス映画を楽しんでいこう。
第一印象は
「やれば出来るじゃないか!悪戯っ子3人組!(当然、ガイ、カビー、ロジャーだよ)」だった。
しかし、改めて思えば、ガイ・ハミルトンじゃないんだよね、これ(苦笑)
やっぱり今までのA級戦犯はガイだったのか?
「二度死ぬ」のルイス・ギルバートかぁ。でも、安易に信じちゃいけないな。「二度〜」は日本って事で大甘補正評価しちゃったし、次作はスターウォーズもどきの大バカ映画だった気がするし・・・。
まぁ、なんにせよ、第1作からの短期間鑑賞マラソンを実践してみて、初めて一切の文句なしに「面白い!」と言える作品だった。(これまでの評価には、年代を加味した上方補正は入っていたので)
ここまでのB.G.の中では最もガードの硬かった彼女。だから、その鉄のカーテンを開く要素がきちんと用意されている。
まず、冒頭。ひとときの短い逢瀬を惜しむ恋人達だが、同時にボンドの側にはまったく非がない事もわかる。007殺害こそが彼の任務であり、ボンドにしてみれば完全に正当防衛だ。
列車のシーン。誘惑を拒む彼女だが、ジョーズの襲撃が状況を変える。
ただでさえ、共通の恐怖体験をした男女は恋に陥りやすい。命の危険を感じる事により、大至急、子孫を残そう!とするDNAの働きなんだろう。
「ジェームスがいなければ確実に殺されていた」「彼はすでにこの世にいない」「彼と同じ世界に生きる男」
これだけ条件が揃えば、命のお礼に身を差し出す気持ちになった彼女を責められないだろう。
一夜明ければすっかりジェームスとステディな気持ちでいるアニヤ。ジェームスに秋波を送るナオミや他の女性に対して露骨に不快な表情を見せる。これまでのBGは自由恋愛と割り切っている姿勢がデフォルトだったから彼女の反応は新鮮だ。
しかし中盤、彼を殺したのはジェームスだと判明。
非情の掟に生きるスパイ。任務に私情を持ち込む事は許されない。複雑な心情に苛まれながら「任務が終わったらあなたを殺す」と告げる彼女。
ラストシーン直前。もし彼女が自分を殺したとしても、きっとジェームスは笑って許しただろう。
しかし、彼がしてくれた事を考えれば怒りも解けるというものだ。
軍人、ましてや秘密諜報員であるならば、アトランティスと共に海の藻屑と消えるのが当然。
それをジェームスは命令違反を犯してまで命懸けで助けに来てくれたのだ!
悪くすれば共に砲撃を受けて爆死か土左衛門。運良く助かったとしてもアトランティス破壊に支障があれば軍法会議で銃殺!まではいかないまでも重営倉禁錮刑くらいは喰らうだろう。軍人にとって軍法会議がどれだけ恐ろしいものであるかは言うまでもない。
それだけのリスクを覚悟で、助けに来てくれた。これで惚れなければ女じゃない。
斯くして東西友好を一層深める2人でありました。ロマンスですねー。
ロマンス面のレビューが長くなりすぎて、大好きなエスプリネタが書けない〜!(まぁ、今回はそれがメインテーマだからいいか。しっかし、トリプルX、つまり XXXってセクシャルな意味あったよね?(笑))
ロジャー、ようやくマティーニ飲んだし(飲まされたしw)、英国車乗せられたね。DB5じゃないけど、コーリン・チャップマン好きのワタクシとしてはロータスの方が嬉しい♪
ランボルギーニやフェラーリの国を英国のスーパーカーが疾駆するのは、英国人には痛快だろう。
海岸線では青い海に白い車体が実に映える。
海中(爆笑!Q、いつかはやるだろうと思っていたが)では、白鯨かベルーガのようだ。
リパラス号に囚われていた英露の潜水艦乗り達が意気投合しているのも嬉しいし、彼らがひとたび武器を手にすれば、ストロンバーグの私兵如きは太刀打ち出来ないのも痛快だ。厳しい訓練を生業にしているプロの海軍兵なのだから。
そんな彼らでも司令室の防壁は頑強過ぎて歯が立たない。
N.Y.とモスクワの壊滅危機を前にしてはリスクの大きさを問うてはいられない。核ミサイルの起爆装置を素手で取り外すという奇策のスリリングさは、如何に緊迫した事態かを視聴者に訴え、死すら厭わぬ彼らの覚悟を物語る。
(まぁ、当時の原爆だから出来る事。水爆ならば起爆装置自体が原爆だからね。防壁破壊にゃ使えない)
今回、唯一引っかかったのは「ボンドが女に容赦無い」ことだ。
カイロでも女を盾にするし、エスプリからはヘリのナオミちゃんと笑顔を交わした直後、ミサイルぶち込むし。
もう少し、他の手はなかったんかい?
アニヤを演じたバーバラ・バックに撮影後、ボンドの印象を問えば
「女を盾にする豚野郎」と言ったとか言わないとか。
アニヤ、あにはからんや、、、である。
The spy who loved me, Nobody does it better. 良くなってきたムーア・ボンド
2020年公開のボンド25作目に向けて見直し007。3代目ムーア・ボンドの第三作目「私を愛したスパイ」です。ボンドさん、これまでに比べてなんか渋くなってて良かったですね。でも女スパイにはコロッと騙されてます。またキーボードを打つときは指一本って。ブラインドタッチ覚えて!
冒頭で裏切り者がサメに食べられた!っと思ったらジョーズって敵が出てきた!?なるほど、ジョーズの公開が1975年、で本作が1977年。当時はジョーズが流行ってて、流行をちゃんと取り入れていたんですね。でも、殺し方が噛み殺すって!ある意味斬新です。って歯がマグネットに引っ付くって展開は確実に笑い取りにいってると思われます。
本作はボンド・ガールがちゃんとボンド・ガールっぽく活躍してたのが良かったです。新しい方から観てきたので3代目に入って突然ボンド・ガールが活躍しなくなってて違和感を覚えてた所でした。今回のアニヤさんは有能です。トリプルXなんてカッコいいコードネームは伊達じゃなかったですね。でも、捕まった後に水着になってたのは何故?
色々なガジェットが出てきてアイデアに満ち溢れています。Qさん楽しそう!水の中も走れる車は面白いですね。ああいう車が未だに発売されないのは需要が少ないからでしょうか?安ければ一台買うのになぁ。そうそう、水中の秘密基地も良いですね。ただ核兵器の雑な使い方はNGです。
色々と奇抜ではありましたが、ツッコミできる箇所の多さも含めてムーア・ボンドの中では今のところ一番楽しめました。まだ残り4作もあるって考えるとムーア・ボンドって長かったんですね。色んなインパクトもあり、ムーア・ボンドが一番印象に残ってる世代が多いのも納得ですね。
遂にアイツが登場
①OP
Carly SimonのNobody Does It Betterですね。素晴らしかったです。ゆったりとした音楽と美しいOP映像がマッチしていました。
②ボンドガール
ビートルズ・Ringo Starrの奥さんのBarbara Bachです。彼女の表情が好きです。無愛想な顔立ちですが笑うと可愛いところとか。この作品はボンドとボンドガールの関係が複雑なので、いつもと違う感じで楽しめますね。最後のシーンでは「殺すんじゃないんかい!」って言いたくなりましたが。(笑)
③ボンドカー
水陸両用ボンドカーキターーーー!!!!!
ホンットにこれはロマンの塊ですね。Qからの荷物の海上バイクもGood!!
④敵キャラ
遂に007敵キャラ人気No.1のジョーズ登場です。彼が可愛くて可愛くて。。。
無言っていうのもいいですよね。本当、憎めない奴です。
水中戦やっぱりイイですね!サンダーボールの時も良かったですが、今作も楽しめました。
前半は盛り上がりがなく「うーん?」という印象でしたが、後半はかなり面白かったです。コメディ色は強い方ですが、前2作のように馬鹿っぽい所はあまりありません。
何より敵とボンドカーがインパクト強くて面白かったです!!!
The Spy who Loved Me
『007』シリーズ第10作
『私を愛したスパイ』
まず
タイトルがいいですね。
私を愛したスパイ。いいですねw
ロジャー・ムーアの007なかでもかなりの娯楽作(良い意味で)です。
ボンドとボンドガールの複雑な関係が非常にいいスパイスとなっていました。
前2作と比べると
テンポも良く、すんなり観れます。
アクションもこれまた素晴らしい。
スピーディー!!かつスタイリッシュ!!
とってもカッコよかったです!!!
ボンドの軽口も的確なタイミング!笑えるし、余裕も感じさせてgood。
Qの秘密兵器も大活躍!!そしてボンドカー《ロータス・エスプリ》!!!!
海潜っちゃうとか(笑)
だけど普通にカッコよかった!!!!
お馴染みのテーマソングをバックに
海から出てくるシーンはなんとも言えない!!ヤバいです!!!!
あぁ後
ついに出ましたねwジョーズwww
ジョーズ役のリチャード・キールは鋼の歯をつけて演技するの苦労したらしいです。
ジョーズ、ほんとにいい悪役ですねww大好きです!
本作はロジャー・ムーアの『007』の中でも上位に入る面白い作品になっていると思います!!!
良いです!!!!
ほんとビックリしました!!!!!
ただいまHDリマスター版が出てるので、ご鑑賞の際はぜひそちらを。
『007/私を愛したスパイ』
非常に良い作品です。
本作は4.0で!!
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