「ジャッキー・チェン映画ですよね、これ?」007/黄金銃を持つ男 pipiさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャッキー・チェン映画ですよね、これ?
思いっきりコミカルに振り切ってきましたねー!もう、ジャッキー映画かと錯覚しちゃいましたよ(笑)
しかし年代を確認すると、本作公開時はジャッキー、まだタイガープロジェクトの頃です。この2年後に木人拳。
木人拳なんて、まだまだ当時の香港映画のセオリー通り、クソつまんない復讐モノですからねぇ。
ロー・ウェイにポスト・ブルース・リーを求められ続け、苦しんだ若きジャッキーですが、出来ないものは出来ないし、合わないものは合わないのです。
ジャッキー映画の特色となるコミカルタッチの片鱗が見られたのが蛇鶴八拳。その後、カンニングモンキー、ドランクモンキーにて花開く訳ですから
「ド派手アクション・コメディ」というジャンルを開拓したのはロジャー・ムーアが先駆者だったわけですか。
イアン・フレミングの遺作となる本作ですが、原作の舞台はジャマイカ。
だけど前作で使ったばかりだからと変更。ほらぁ、あまりにも原作の順番をバラバラにやってるからこーゆーことが起きるぅ。
で、なんで香港・マカオ・タイなのよ?
どーせ、前年に「燃えよドラゴン」が大ヒットしたからカンフー取り入れたかったんでしょ?
それをコメディ仕立てにするからジャッキー映画になっちまうんだw
70年代の香港-マカオルートなんて聞くと、誘拐された少女が売り飛ばされるなんて話がまことしやかに囁かれましたから、ちょっと怖いですね。
(現実問題として、その通りなんだろうし)
犯罪の巣窟と悪名高き九龍城も名前だけですが登場します。九龍の代わりに到着した場所はクイーンエリザベスw
伏線が露骨だから簡単に読める展開でしたね。
いや、全然関係ないジャッキーの事なんかで字数消費してる場合じゃなかった!
なんてったってクリストファー・リーですよ!格好良いですねー。
イアン・フレミングと従兄弟だったとは、今回初めて知りました。
ドクターノオはフレミングがリーをイメージして書いたとか!
しかもフレミング自身は映画化の際にノオ博士役はリーに望んでいたらしいですが、何故実現しなかったのでしょうね。第1作目だから当たるかわからないし、関係者の思惑が複雑に入り乱れたのでしょうか。
でも、観たかったなー。リーのドクター・ノオ。そしたら、あんな訳わからない中国人モドキ風ではなく、コネリー・ボンドに勝るとも劣らぬ気品と風格で勝負出来たでしょうに。
決闘シーン!ムーアの身長、公称186
って絶対嘘だよね?!
私、ボンド俳優の公称身長はコネリー以外は信じていません。
コネリーが188、かつ、体格も良すぎるから、2代目以降の皆さんはイメージ維持の為、微妙に鯖読んでるよね?
本作名で検索すれば大抵決闘シーンの写真はHITするから見て欲しい。
リーが193だけど、7cm差なんてもんじゃないんじゃないー?
リーには196cm説もあるんだけど、ムーアの身長に鯖読ませる為にリーも高くしたのでは?
もう、絶対コネリーVSリーの方が観たかったよー、サールマーン!(コネリーとリーが好き過ぎて混乱しているらしい自分w)
今回のボンドカーは、AMCのホーネット!
wikiには「小型の乗用車」と書かれてるんですが、1番小さいので3.3LのL6、大きいのは5.9LのV8だとぅ!
どこが!どこが「小型車」だっつーんだい!
これだからメリケンの奴らはなぁ。
まぁいいけどね。DB5だって4Lあるし。
そう考えるとやっぱりトヨタ2000GTって凄いなぁ。
いーんだ、次作はついにエスプリ登場するし。
しかし、本作の見どころは、なんといっても
「ホーネット1回転!」
素晴らしい!感動です。このシーンの為だけにでも、この映画観る価値あります。
あと好きだったのは、QとQ工房の人が、潰れた黄金弾から見事に製作者を言い当てるところ♪
マッドエンジニアはマッドを知るのですな(笑)
あ、B.Gの事、すっかり忘れてたw
グッドナイトがどうとか、エクランドがどう、とかではなくて、個人的には今回のような「自覚のないドジっ子がトラブルを巻き起こす展開」って「大っ嫌い」なのです(苦笑)
グッナイに比べたら前々作ティファニーの「テープ入れ替え勘違い」程度は可愛いものだわ。
まぁ、脚本がそうなっているのだから役柄に罪はありませんが。
タイプ的にはMs.アンダースの方が好きです。
さて、映画館も再開した事だし、プロジェクトVを観に行かねばw