「伝説のスペースオペラ、奇跡の復活っ💫 言いたいことは沢山あるが、ダース・モール戦が最高すぎるので全部許しちゃう!」スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
伝説のスペースオペラ、奇跡の復活っ💫 言いたいことは沢山あるが、ダース・モール戦が最高すぎるので全部許しちゃう!
“光“と“闇“のバランスを巡る壮大なスペースオペラ『スター・ウォーズ』シリーズの第4作にして、“シスの暗黒卿“ダース・ベイダーが如何にして生まれたのかを描く「プリクエル・トリロジー」の第1作。
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
「銀河共和国」と「通商連合」の対立が紛争に発展する中、ジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジンとそのパダワン(弟子)オビ=ワン・ケノービは、連合に拘束されていた惑星ナブーの女王パドメ・アミダラを救出するが、敵の攻撃により宇宙船が破損し、やむなく砂の惑星「タトゥイーン」へと不時着する。そこで3人は、運命の少年アナキン・スカイウォーカーと出会う…。
監督/脚本/製作総指揮はジョージ・ルーカス。
オビ=ワン・ケノービの師匠であるジェダイ・マスター、クワイ=ガン・ジンを演じるのは『シンドラーのリスト』『レ・ミゼラブル』の、名優リーアム・ニーソン,OBE。
若きオビ=ワン・ケノービを演じるのは『トレインスポッティング』『普通じゃない』の、名優ユアン・マクレガー,OBE。
惑星ナブーの女王、パドメ・アミダラを演じるのは『レオン』『ヒート』の、後のオスカー女優ナタリー・ポートマン。
ジェダイ評議会の長、メイス・ウィンドゥを演じるのは『ジュラシック、パーク』『パルプ・フィクション』の、レジェンド俳優サミュエル・L・ジャクソン。
アミダラ女王の影武者、サーベを演じるのは当時14歳だった、名優キーラ・ナイトレイ,OBE。
アミダラ女王の侍女、サーシェを演じるのは『アウトサイダー』『ゴッドファーザー PART Ⅲ 』の、後に監督/脚本家として活躍するソフィア・コッポラ。
音楽はジョン・ウィリアムズ。
フォースにバランスをもたらした『エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)から16年。あの伝説のスペースオペラ『スター・ウォーズ』がついに復活っ!!しかも、今作ではなんとシリーズの生みの親ジョージ・ルーカスが監督に復帰。彼が監督を務めるのは『エピソード4/新たなる希望』(1977)以来、実に22年振りのことである。
「オリジナル・トリロジー」(1977-1983)世代から兎角文句をつけられがちな「プリクエル・トリロジー」(1999-2005)だが、その中でも最も批判的に語られるのが本作であろう。
今でこそ「シークエル・トリロジー」(2015-2019)というディズニー以外誰も得をしなかったシリーズが作られたお陰で再評価されているが、それまでは結構風当たりが強かった。やはり「あのルーカスが監督に戻ってきたのに…これ!?」という戸惑いが大きかったのでしょうね。
自分はプリクエル世代。当時は小学生であり、親の借りてきたレンタルビデオを一緒になって観た記憶がある。思い出の一作…と言えなくもないのだが、当時は正直あんまり好きじゃなかった。なんか話が難しくてよくわからんし、顔の怖い人が出てくるし、クリーチャーデザインはキモいし、アクションが少なくて退屈だし…。「あぁ、コレは大人が観る映画なんだ。だからあんまり面白くないんだ…👶」と幼心に思ったものです。
余談ですが、2000年前後というのはエポック・メイキングなファンタジー映画が3本公開されています。1つ目はこの『ファントム・メナス』(1999)、2つ目は『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)、そして3つ目が『ロード・オブ・ザ・リング』(2001)。
コレらの映画を少年時代に鑑賞したことは自分のオタク的アイデンティティの形成に深く関係しているわけなのですが、当時の好みとしては『LotR』>>『ハリポ』>『ファントム・メナス』という感じだった。これは、正直今見直したとしても印象が変わることはないと思う。
というわけで、特に好きでもない映画なのだが20年振りくらいに見直してみた。
…まぁやっぱり面白くは…ない💦
前3部作がルーク・スカイウォーカーによる冒険活劇だったのに対し、本作はどちらかというと政治劇。共和国だの通商連合だの、関税がどうのこうのと冒頭で説明されるが正直よくわからん。今見てもよくわからんのだから子供が観て理解出来るはずないよな…😅
やっぱりファンが『スター・ウォーズ』に求めているものって銀河を駆け巡る冒険活劇であり、こういう小難しいものじゃなかったんだろう。16年ぶりの新作という、期待値が上がり切った状態でこれを観た当時のファンから総スカンを食らったというのもまぁ理解できますよね。
テンポが悪いし、シリアスなのかコメディなのかどっちつかずで中途半端。何より、説明的なセリフやややこしい設定が多く物語をのみこみづらい。シリーズの序章としてはともかく、一本の映画としては良い評価は出来ない。
とはいえ、美点ももちろんある。
1つは、本作で『SW』世界が一気に拡張されたこと。
これまではルーク・スカイウォーカー個人の物語に焦点が合わせられていたが、本作では「銀河系」というより広い範囲に焦点が合わせられている。『SW』世界の政治、民族、歴史がこれまでよりも遥かに深く描き込まれており、例えば旧3部作ではジェダイってなんなのかよくわからなかったけど、本作でめっちゃ強いNPO法人みたいなものだということが明らかに。この様に、世界観のディテールがはっきりして来るとシリーズに浸りやすくなるし、後続作品も世界を拡張しやすくなる。
より広く、そして深くなった銀河系を観客に提示したという点は大いに評価したい。
もう1点は映像の進化。
今観ても十分に圧倒される映像美は見事。特に水中都市オート・グンガやナブーのコアでの冒険は素晴らしいの一言。ポンコツドロイドたちも、CGとは思えないほどキュートだしリアリティがある。
映像面において、ついにジョージ・ルーカスのイマジネーションを表現出来るようになったんだ、と感動しました。
そして本作最高のポイントはなんと言ってもライトセーバー戦✨!
これまでのライトセーバーでのバトルは、正直どこか気の抜けたものだった。特に『新たなる希望』のオビ=ワンvsダース・ベイダーなんて、あまりに緊張感がなくて今観ると噴飯物。それが本作ではキレッキレ!全盛期のジェダイが如何に強かったのか、それを映像的にみせてくれます!
特にダース・モールvsクワイ=ガン・ジン&オビ=ワン戦は最高😆👍ジョン・ウィリアムズ先生のフィルム・スコアに合わせて展開される死闘は、映画史上最高のバトル・シーンの1つだと思っています。バリアー越しに対峙する「動」のモールと「静」のクワイ=ガン・ジン、対照的な2人が醸し出す緊張感と、その後に訪れる突然の決着。いやーこのバトルは本当何度見ても良い!!
これから新たな物語を展開する上で、どうしても避けては通れない説明を詰め込んだ作品であり、本作を1つの映画として判断すると、ちょっぴり辛めの評価になってしまう。
しかし、『SW』の世界を拡張したという意味では非常に価値のある映画であり、褒められこそすれ極端に貶される作品ではないと思う。ここで下準備をちゃんとしたお陰で、後の2本はアクションマシマシの活劇になっていたと考えればこれも絶対に必要なものなのです!
一応「新3部作」は全て観ているが、いざ見直すとなるとなんかワクワクしてきた!当時はあまりハマらなかったが、今なら印象が変わって見えるのだろうか!?
野菜納豆さん、コメントありがとうございます😊
どうやらフォースの暗黒面に落ちておられるようですが、怒りをコントロールすることが大切だというジェダイ・コードを今一度思い出していただきたいと存じます。
良い師に出会えることをお祈りしております。