「この面白さは誰もが"I know "。 クラシックと呼ぶに相応しい歴史的な一作!」スター・ウォーズ 帝国の逆襲 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
この面白さは誰もが"I know "。 クラシックと呼ぶに相応しい歴史的な一作!
“光“と“闇“のバランスを巡る壮大なスペースオペラ『スター・ウォーズ』シリーズの第2作にして、銀河系を支配する帝国軍に対抗すべく立ち上がったルーク・スカイウォーカーとその仲間たちの活躍を描く「オリジナル・トリロジー」の第2作。
前作から3年。帝国軍の猛攻により辺境の惑星ホスに身を隠す事となった反乱軍だが、ついにダース・ベイダー卿に見つかってしまう。
ルーク、ハン・ソロ、レイアの新たなる戦いが始まる…。
○キャスト
ハン・ソロ…ハリソン・フォード。
ルーク・スカイウォーカー…マーク・ハミル。
製作総指揮/原案を務めるのは、前作では監督/脚本を務めていたジョージ・ルーカス。
音楽はジョン・ウィリアムズ。
第53回 アカデミー賞において、音響賞と視覚効果賞を受賞!✨
40年以上に及ぶ『スター・ウォーズ』シリーズ(1977-)の中で、最高傑作との呼び声が高い本作だが、実は最初から最後まで通して観るのは今回が初めて。
おおっ!『スター・ウォーズ』といえばコレというアイコニックなものやシーンがどんどん登場するぞ!
フォースによるライトセーバー引き寄せも本作が初。
「帝国のマーチ」が流れるのも本作が初。
ジェダイ・マスター、ヨーダの登場も本作が初。
皇帝パルパティーンの登場も本作が初。
賞金稼ぎボバ・ファットの登場も本作が初(『ホリデー・スペシャル』…?)。
ハン・ソロとレイアの恋愛描写も本作が初。
ルークとベイダーの衝撃の真実も本作が初。
あれやこれやが初めて尽くしで、本作から『スター・ウォーズ』という物語が本格的に始動し始めた感がある。
映画に興味がない人でも、ベイダー=アナキン=ルークの父親とか、緑のボケ爺さん=ジェダイマスターとか、ハン・ソロ❤️レイアとか、これら諸々の事は大体知っているであろう。これはもはやカルチャー界の一般常識であって、初めて鑑賞する自分の様な人間はある意味もろネタバレ状態で本作を鑑賞している事になる。
なので、「うぉー、マジかよ!?ベイダーがルークのお父さん!?マジかよー!」とかいう気持ちには当然ならない。この辺りはリアルタイム世代とはどうしても作品の感じ方に差が出てくるところだと思う。
初見のはずなのに"I know"と言ってしまいたくなるほどネタバレはされているし、なにより後の作品でパロディされまくっているので既視感はバリバリ。
ルークが入れられる回復用のポッド、『ドラゴンボール』(1984-)で観た!
でかいロボットの倒し方、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で観た!
クライマックスの「嘘だー」のとこ、『トイ・ストーリー2』(199)で観た!…etc.
もはや本作のアレやコレやは、映画界全体の共有財産と言って良い。クラシック音楽や神話、民間伝承の様に、後世まで脈々と伝わっていくものなのかもしれませんね。
この映画は、本当に面白い作品はどれだけネタが割れていても面白い!ということを証明してくれている。
40年前の作品なので、流石に今観ると古臭いところはある。ダークな物語ではあるが、それでも今の映画に比べればずっとずっと牧歌的。
しかし、次から次へと矢継ぎ早に起こるピンチのおかげで興味の持続が途切れる事はなく、またルークサイドとハン・ソロサイド、2つの物語が同時進行しているにも拘らず物語の整理整頓が行き届いているおかげで非常に展開がスッキリとしている。そしてホス、ダゴバ、ベスピンという3つの惑星で冒険を繰り広げるのに、ランタイムが120分台に収まっているというタイトさ。うーん、アドベンチャーとしてとにかく上手い!
物語の面白さもさることながら、マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、ハリソン・フォードの主要キャスト3人が醸し出すケミストリー、コレがまた素晴らしい✨
前作はまだ頼りない感じがあったんだけど、本作ではそれぞれがスターとしての雰囲気を身に纏っている。
特にマーク・ハミルが良い!ダゴバの修行シーンの体つきなんか、相当絞ってきているのがよくわかる。レイアにキスされたあとの♪♫〜〈(´ε` )〉という白々しい演技、あれ大好き!🤣
R2-D2は相変わらず可愛い。防水&防汚機能が凄い。
でも何よりもヨーダ!ヨーダがめっちゃ可愛い💕
わしのじゃわしのじゃ〜o(`ω´ )o/ペシペシ。
プリクエルの時とキャラクター像が違いすぎてむっちゃ笑いました🤣R2-D2vsヨーダの引っ張り合いが可愛すぎる♪
「やるかやらぬかだ。試しなどいらん。」
「大きさは問題では無い。」
とか、後半の正気を取り戻したヨーダは名言製造機。そういえばこのヨーダとルークの修行、『酔拳』(1978)でのジャッキーと師匠の修行にすげぇ似てる。公開時期的に考えると、これは偶然の一致なのかな?それともルーカス、『酔拳』観てたのかなぁ?
ストーリー、キャラクターだけでなく、アクション面でも格段にレベルアップ!
前作のオビ=ワンvsベイダーのライトセーバー戦のしょぼさに比べ、本作のルークvsベイダーの緊張感は凄い。
何よりホスの戦いが素晴らし過ぎる。序盤のガチ戦争描写で一気に心を持っていかれた。ここで登場するロボット、AT-ATの造形大好き!『ロード・オブ・ザ・リング』(2001-)の象の怪物を彷彿とさせるあの登場シーンがカッコ良い〜♪
最高傑作との呼び声が高いのも頷ける、娯楽映画としてはこれ以上無いほどの出来。子供の頃に観ていたら間違いなく大好きになっていたであろう。重箱の隅をつつくようなポイント以外では、文句の付けようが無いんじゃないかな?
※Blu-rayバージョンでの鑑賞。
公開当時のオリジナル版が観たいんだけど、中々観る手段がない。バージョンアップするのはいいんだけど、オリジナル版も観られるようにしておいてくれよな〜。そういうとこやぞルーカス😠
うん、すべて正に仰る通り!
大変、秀逸なレビューですね♪
公開当時のオリジナルフィルムは私もつくづく再び観たいです。
どこかに残しておいたっていいのにねぇ。ルーカスにとって修正箇所は黒歴史と感じちゃうんでしょうかねー。