シンドラーのリストのレビュー・感想・評価
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シンドラーの賛否よりも、、、
いつかは観なければと思いつつ、やっと鑑賞の機会を作れた。
ドイツ人のシンドラーがユダヤ人を使って軍需産業で一儲け。
最後にはユダヤ人を助けるために一役買って素晴らしい行いだと。
この賛否は難しすぎる。
劇中シンドラーのセリフにユダヤ人を罵倒するようなところもあれば、SS達には擁護するというか自分の利用価値のために必死になるところもあり、こんな立ち回りの上手いやり手は気に食わない。
当時を生き抜くためと言えばそれまでかもしれない。
本作監督のスティーブンスピルバーグはまさにユダヤ系アメリカ人。
彼の初期にリリースされた「激突」
これはひたすら大型トレーラーから小型の車が逃げる緊張しっぱなしの映画。
この作品の事を聞かれたスピルバーグはこう答えてた。
大型トレーラーは大きな力。
小型の車はユダヤ人だと。
ユダヤ系の人たちは決して忘れない。
大きな力に追い詰められ続けた歴史を。しかし最後には勝利する。
小さな力でも結集したり、知恵を出せば勝てるのだと。
そんな原点を伝えたい。
監督作品としてスターウォーズもジョーズそう置き換えるとそう見ることが出来る。
ドイツ、ポーランドが舞台の映画なのに英語で話しが進むのは仕方がないか。。。
宗教を超えた愛。
3時間の大作、
追体験と達成感
もの凄い。映画はほんとに凄いと思う。一人の人間がどんな人生を生き、何を残したのか、それを見ることで自分もその人生をたった数時間ではあるがバーチャルに体験することができる。どんな映画にもそういった要素はあると思うが、この映画は特にそういう映画だと思う。シンドラーがどんな気持ちで、その人生を生きたのかを、いつからどうしてそうしたいと思い始めたのかを、観客である我々は手に取るように感じ取ることができる。あたかも、自分がそれを選択したかのように。だからこそ、最後にモノクロからカラーに変わった時に、シンドラーが成し遂げたことを形として見るときに、物凄い達成感みたいなものをいくらか感じ取ることが出来るのかと思う(この長い映画を見切った、という達成感もあると思う)。
人間が成し遂げられることに限界はないのだなと、なんとなくこれから自分が一歩踏み出すときを勇気を与えてくれそうな、そんなことを感じた冬の夜であった。歴史から学ぶことは実に多い。
シンドラーの正義の目
この映画は後世に伝えないといけない!
1100人のユダヤ人を救ったナチ党員オスカーシンドラー
1939年、ドイツ軍は2週間でポーランドを制しユダヤ人は大都市へ移動させられた。リーアムニーソン扮する破産した工場を買い取りほうろう工場として営むドイツ人実業家オスカーシンドラーは、ナチスのバッジを付けクラブに赴き将校らに酒を振る舞って写真を撮っていた。オスカーは、経理、タイピスト、秘書らにユダヤ人を雇い命を救った。しかし、当局からユダヤ人に頼る体制は国への反逆だとされ、技能労働者で殺された者もいた。工場の支配人でもオスカー自身が列車を止めて連れ去られる所を救った。3時間以上の大作を観たのは2回目。惨憺たる虐殺の中、工場従業員として1100人ものユダヤ人を救ったオスカーシンドラーは本来もっと讃えられるべきだろうね。
辛い、重い
理不尽な死と偽善者
正直な話、シンドラーをユダヤ人を救った立派な人だと思わなかった。劇中終始SSのご機嫌を伺いつつ、有能と見なした人達だけを働かせ「自分の城」を築いただけに過ぎない。
ユダヤ人達の生殺与奪の権を握っているという点で、彼もシンドラーもSSとやってる事は同じ。ゲットーの殺戮を馬上で俯瞰し、命懸けで助けて欲しいと訴える女性を追い返すわ、腹立ち紛れに税理士に「何で俺がユダヤ人を助けなればいけないんだ!」と怒鳴り散らす。憂さ晴らしに女と戯れるシンドラーに罪悪感はないのか?自分の工場の労働者が拉致や殺戮されたのに?と神経を疑う。
終始シンドラーに理性的に接していた税理士の方を私は讃えたい。
個人の善意の限界を超えると義務や責任に耐えられなくなる。
私なら彼の工場で働くのは絶対に嫌だ。
傍らで人が次々殺されている場所で生きていたいとは思わない。
いつ自分が殺されるか分からない中で、未来を描けないから。
個人の善意に縋り、悪意に晒されながら生き延びるよりさっさと劇薬を飲む方を選ぶ。
この映画は圧倒的暴力の前に人の尊厳や命は何と脆いのだ!という衝撃と、虚しさを痛感した。
ゲットーが解体される前、設計ミスを指摘した女性の毅然とした姿が一番心に残った。
銃殺を覚悟で彼女が護りたかったのは、自分の生き様ではないか。
それを暴力で全否定される事が、戦争なのだと思う。
この映画を見て良かった。
シリアス路線
モノクロ
生存者たちの声
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