スピルバーグといえば?映画を普段観ない人でも知っている数多くの名作を生み出す天才。ジュラシックパーク、E.T.、ジョーズ…この作品も間違いなく代表作のひとつであり名作に違いない。シンドラーのリストはなんとなく観るのを先延ばしにしていた映画。とてもじゃないけれど気楽な気持ちで観ていい映画ではないと思ったので。
1,100人以上のユダヤ人を助けたナチス党のドイツ人、シンドラーの物語。
最初の方はお金儲けのためにユダヤ人を安い賃金で働かせて富を得ようとするが、実際の殺戮現場を目の当たりににし助ける側に回ろうと決意する。
自分の危険をかえりみず私財を投げ打ってまでたくさんのユダヤ人を救ったシンドラーはまさにユダヤ人からみたら英雄であろう。あの抑圧された時代の中で、1人戦ったシンドラーの信念に心が震わされた。助けた後のあのひと言も。どれだけ救っても救えなかった人たちも大勢いる。
あえてモノクロにしたのは辛い事実から目を背けるなという監督の意思表示なのかな。カラーやと直視できないシーンが多々あったと思う。
戦争というのはなんと無意味で虚しいものなのか。そして人を悪人にしてしまう。この映画を通じてシンドラーに対する敬意を感じつつも、監督の反戦への強い思いが伝わってきた。
一部カラーがつくシーンもあるので、まだ観ていない方はそこに注目してぜひ観ていただきたい。