「ジグソーパズルのピースを削って強引にはめる女。ずるい女、ばいばいありがとう、さようおなら。」シンシナティキッド kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ジグソーパズルのピースを削って強引にはめる女。ずるい女、ばいばいありがとう、さようおなら。
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最初にTVで見たのは小学生の時くらいだったろうか。『大脱走』のスティーブ・マックィーンが日本でも大人気だったし、70年代は雑誌「スクリーン」や「ロードショー」での人気投票で必ずランクインしていた頃。当時の男優でいえば、アラン・ドロン、ブルース・リー、マックィーンが三大巨頭だった気がする(間違ってたらごめんなさい)。
そんなマックィーン演ずるシンシナティキッド。ニューオーリンズでは負けなしのキッドだったが、ニューヨークから“ザ・マン”と呼ばれる大物ランシー・ハワードがカードギャンブルのためにやって来ていた。多少の自惚れはあったが、果敢に勝負を挑むキッド。ゲームはファイブ・スタッドポーカーで争われる。1枚目を伏せ、2枚目からはオープンで配られ、その都度ベットしていく方法だ。
ポーカーフェイスという言葉を初めて知ったのもこの映画を観てからだったし、ギャンブルは良くない!と感じたのもこの映画から。男臭い中にも女性関係やら、少年との対決、富豪のスレードが親友シューター(カール・マルデン)にキッドを勝たせるイカサマ話を持ち掛けるという、色んな要素が渦巻く。中でも恋人クリスチャン(チューズデイ・ウェルド)がキッドとメルバ(アン・マーグレット)との浮気現場を目撃したにも関わらず、勝負の後には優しく接するという結末も男性客を喜ばせる趣向になっていた。
ギャンブル映画ではあるけれど、順調に勝ち進んでいっても最後に堕ちてしまう男の渋さがにじみ出ているのです。決して生活の糧にはできないギャンブル。ほどほどにしておきましょう。
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