女優フランシス
劇場公開日:1986年1月17日
解説
実在のハリウッド女優フランセス・ファーマーの数奇な半生を描く。製作はジョナサン・サンガー、監督はこれがデビュー作のグリーム・クリフォード、脚本はエリック・バーグレン、クリストファー・デ・ボア、ニコラス・カザン、撮影はラズロ・コヴァックス、音楽はジョン・バリー、編集はジョン・ライトが担当。出演はジェシカ・ラング、サム・シェパードなど。
1982年製作/アメリカ
原題または英題:Frances
配給:ヘラルド・エース/日本ヘラルド
劇場公開日:1986年1月17日
ストーリー
1931年のこと。聡明で美しいフランセス(ジェシカ・ラング)は、16歳で、すでにワシントン州シアトルの地で注目される存在だった。高校で書いた「神は死せり」というエッセイが全国大会の一等賞を取ったのだが、無神論を訴えるその内容は、町のお偉方には頭の痛いことだった。フランセスは左翼政治家候補の右腕であるハリー・ヨーク(サム・シェパード)と親しくなる。彼の中に自分との共通点を見出しているのだ。娘のエッセイの成功を喜ぶ母リリアン(キム・スタンレー)は、娘の輝かしい未来に胸をふくらませるが、同時に、夫アーネスト(バート・バーンズ)のリベラルな思想のあとを継ぐのではないかという不安も感じていた。ワシントン大学で演劇を学んでいた時に、彼女はモスクワに行くチャンスを得る。それは彼女が共産主義者ではないかという疑いを持たせるが、その旅の帰還地がニューヨークだということで彼女はその旅行を決行する。舞台女優を夢見ている彼女にはニューヨーク行きが必要だった。やがてハリウッドにスクリーン・テストに行くことになるフランセス。そして、彼女は若い俳優ディック・リチャードソン(クリストファー・ペノック)と結婚する。しかし、2人の結婚生活はうまくゆかず、彼女は、劇作家のクリフォード・オデッツ(ジェフリー・デマン)と愛し合うようになる。フランセスは彼に盲目的につかえるが、オデッツは、プロデューサーのハロルド(ジョーダン・チャーネイ)を通じて彼女に別れを告げた。深い傷を負ってハリウッドに戻った彼女は、酒に溺れ、交通違反とスタジオ内での抗争とで追いつめられていき、遂に投獄される。母の奔走のおかげで療養所送りに減刑された彼女は、しかし、過激なインシュリン療法を強要される。ハリーによって脱出に成功した彼女は、シアトルに戻るが、娘の成功を夢見ていたリリアンの失望は大きく、彼女を精神病だと公言し精神病院に送ってしまう。再び、辱めと虐侍の日々を送るフランセスを、またしてもハリーが救う。虐待によって体を壊されたフランセスは、自分がハリーの愛に応えられないことを知り、しばらく放浪生活を送る。警察によって強制的に家に帰された彼女は、再びリリアンとの辛い対決を始める。そしてまたもや精神病棟で暮らすことになる。やがてハーリントン医師(ジェラルド・オラフリン)によってロボトミー手術を施され回復したフランセスは、1958年、ラルフ・エドワードのTVショー「ジス・イズ・ユア・ライフ」の主役として出演、スターダムへのカムバックを始める。TVで彼女を見たハリーがTV局までかけつける。彼に挨拶を交わしたフランセスは、しばらく話を交わすが、やがて笑顔で別れていった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- グレイム・クリフォード
- 脚本
- エリック・バーグレン
- クリストファー・デボア
- ニコラス・カザン
- 製作
- ジョナサン・サンガー
- 撮影
- ラズロ・コバックス
- 美術
- リチャード・シルバート
- 音楽
- ジョン・バリー
- 編集
- ジョン・ライト
- 字幕
- 額田やえ子