「よく作られた名作」ショーシャンクの空に ニックさんの映画レビュー(感想・評価)
よく作られた名作
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あー"名作"を作ることが目的だったんだなって作品。
まず、登場人物たちが象徴的過ぎて魅力なし。
•アンディ:理想・希望・理性の象徴。
•レッド:語り手(観客の代弁者)
•所長・看守:権力や悪の象徴。
「人間」ではなく「寓話の駒」として配置されているので、彼らが苦しんだり悟ったりしても人間の生臭さや矛盾がほとんどなく、人間描写が非常に浅い。
刑務所内の人間関係もあまりに整然としていて、友情グループの様な構造に収められている感じ。
•仲間内でのトラブルが少ない
•長期服役者たちが家族のようにまとまっている
•悪人が記号的(看守・所長・一部囚人)
また刑務所の話として、リアリティが低く冷める。
実際は以下が徹底されているので、長期の穴掘りなど無理。
•定期的な部屋・壁面・寝具・所持品検査
•刑務官によるランダム点検
•独居房での監視・記録
長期服役の場合は房の移動が何度も起こるため20年掘り続けるなどありえない。
•規律違反
•健康状態に応じた移動
•刑務作業の変更
•建物の補修や再編
物語としての設計はよく出来ているが、人間描写が浅くリアリティのない、カタルシス重視の陳腐な"名作"映画。
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