シュザンヌの生き方のレビュー・感想・評価
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身近に、こんな子が1人は絶対にいる。
エリック・ロメール「6つの教訓話」のニ話目。
田舎から出て来た女の子が、パリで最初に付き合ったナンバ男を捨てて結婚相手を見つける話。なんですが。
物語りのストーリー・テラーは、ナンバ男の親友です。
この第二話も「男を蔑む」内容。ナンパ男はもちろんのこと、勉強も試験も中途半端な取り組みで、結局は一学年度の試験に落ちてしまうベルトランへの批判的に描写されます。
第一話同様に、淡々として平坦。妙に引っかかる事なく、サクサクと話は進みます。誰も真剣に悩まないし、泣かないし、苦悩の描写も無く、行動の「結果」だけがスクリーンに登場する人物の口から語られるだけ。
ある意味、斬新。
今、見ると。
ここに教訓があるとするならば。
「女は強かな生き物だ」
みたいな?
このシナリオは、現代日本でも通用するよ、ってのは思いました。
う〜ん。これまたヌーヴェル・ヴァーグ。
モラルシリーズの前作の1話同様、これまた低予算ゆえプロの役者たちがいない(ヘンな芝居をしない)いかにもな感じのヌーヴェル・ヴァーグ。
ストーリーとしては、ほろ苦い青春の一コマといったところなので、その類いの話に興味ない人には、お勧めできない。
とは言え、このシリーズの原型みたいなものは、1作目以上に明確になってきているので、そういった意味では、一見の価値ありだ。
そして、やはりヌーヴェル・ヴァーグ好きであれば、ストーリーの方に殆ど関心が無くても、なんだかんだ最後まで観てしまうだろう。
ソフィー役は、もうちょっとイイ女優が良かったと思うが、まあ好み次第か。
しかし、ヌーヴェル・ヴァーグってのは、まさに言葉通りというか、全く古くならない。本当に不思議だ。
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