銃弾の微笑
劇場公開日:1994年1月29日
解説
″クイック(早撃ち)″と異名をとるヒット・ウーマンと、麻薬組織の金を横領した会計士の逃避行をめぐって展開される、ひねりの効いたサスペンス・アクション。監督は新鋭リック・キング。製作はデイヴィッド・ランカスター、脚本はフレデリック・ベイリー、撮影はギザ・シンコヴィックス、音楽はロバート・スプレイベリーが担当。ヒロインには「ミステリー・デイト」の新星、テリー・ポロ。彼女の相手役を演じるのは「トラスト・ミー」「愛・アマチュア」でハル・ハートリー監督作品の″顔″となったマーティン・ドノヴァン。共演は「トゥルーライズ」のティア・カレル、「ホワイトハンター ブラックハート」「バーチャル・ウォーズ」のジェフ・フェイヒー、「マニアックコップ3」のロバート・ダヴィほか。
1993年製作/アメリカ
原題または英題:Quick
配給:ケイエスエス
劇場公開日:1994年1月29日
ストーリー
ヒット・ウーマン稼業で身を立てるクイック(テリー・ポロ)は、今日も一人やくざ者を見事始末。彼女は稼いだ金を、昔彼女を逮捕した刑事、今は情夫のマンチー(ジェフ・フェイヒー)に貢いでいた。そして表向きは麻薬捜査官のマンチーは、その金をギャンブルに全額つぎ込むような悪党だった。一方、麻薬組織のボス、ダヴェンポート(ロバート・ダヴィ)は、子飼いの会計士ハーシェル(マーティン・ドノヴァン)の横領を知り、彼に相棒で愛人だった女の無残な死体を見せて、命を助ける代わりにお互いの運命は一蓮托生と脅しつける。ところがハーシェルはその夜のうちにダヴェンポートのアジトに忍び込み、金庫から300万ドルの大金を盗み出し、さらに翌朝警察に出頭、証人として保護下に入る。この話を聞きつけたクイックはこれを最後の大仕事のチャンスとにらみ、危険な仕事から足を洗い、マンチーとの幸せな生活を夢見て、ダヴェンポートと取引きしハーシェルの身柄と交換に25万ドルの報酬を得ようとする。組織の手下のヤク中男ヘンリーと共に、会計士とその妻が保護されているコテージに向かうクイック。いざ襲撃にかかるが、その場にいたマンチーの同僚の女刑事ジャネット(ティア・カレル)を、彼女は殺すのがいやさにわざと見逃がす。しかし最初からクイックを始末する手筈だったヘンリーは、抵抗する刑事とハーシェルの妻を射殺、ハメられたと知ったクイックは彼を返り討ちにして、ハーシェルをつかまえて逃走する。今や組織と警察の両方から追われる身となった2人。つかみどころのないハーシェルとしっくりいかないクイックだったが、逃亡を続けるうちに、そんな彼に魅かれていく。執拗に迫る追っ手を、カーチェイスでかわしたあと、彼らは衝動的にあわただしくセックスする。思いがけない関係に陥って戸惑う2人。一方、女刑事ジャネットは自分の命を助けた女クイックの素性を知り、マンチーに伝える。その折りの彼の態度に不審を抱いたジャネットはその身辺を探り出す。身の危険を感じたマンチーはダヴェンポートに彼女の口封じを依頼。襲撃を何とか逃れたジャネットはマンチーの元へ向かう。同じころハーシェルは自分が横領した300万ドルの下にクイックを案内するためロスへ戻ってくる。マンチーは自分の正体を見破ったジャネットを殺し、話が折り合わなかったためダヴェンポートも殺して、金を独り占めにしようとたくらむ。ようやくマンチーの正体に気づいたクイックは、ハーシェルと策を練り、彼を呼び出す。現われたマンチーはクイックをだまし討ちに殺そうとするが、逆にクイックの銃弾に倒れる。ハーシェルは戦いで傷ついたクイックに「愛している」と告白し、彼女を連れてその場を去るのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- リック・キング
- 脚本
- フレデリック・ベイリー
- 製作総指揮
- Martin F. Gold
- キャロル・M・ロッシ
- 製作
- デビッド・ランカスター
- 撮影
- ギザ・シンコヴィックス
- 美術
- Ivo Cristante
- 音楽
- ロバート・スプレイベリー
- 編集
- スタン・サルファス
- 字幕
- 松浦美奈