上海グランド
劇場公開日:1998年4月18日
解説
1930年代の上海租界を舞台に、暗黒街で命を張って生きるふたりの男が力と恋とを競い合うアドヴェンチャー・ロマン。80年香港で大人気となり、主演のチョウ・ユンファの出世作となったTVシリーズ『上海灘』の映画化。監督は本作が日本初紹介となるプーン・マンキッ。製作はゼネラル・プロデューサーに「ダブルチーム」でハリウッドに進出したツイ・ハーク、製作総指揮に「008・皇帝ミッション」のチャールズ・ヒョンと「アンディ・ラウ 戦火の絆」のティファニー・チェンがあたった。脚本は監督のプーンと「復讐のプレリュード 大冒険家」のサンディ・ショウ。撮影は「戦火の絆」のプーン・ハンサン。音楽は「ブレード/刀」のウィリアム・フーで、香港では有名なTV版『上海灘』と同じテーマ曲を使用。美術はブルース・ユー。主演は「ブエノスアイレス」のレスリー・チャンと「フル・スロットル 烈火戦車」のアンディ・ラウ。共演は「太陽の少年」のニン・チンほか。
1996年製作/97分/香港
原題または英題:新上海灘/Shanghai Grand
配給:大映東光徳間=ツイン(大映東光徳間=ポニーキャニオン=ツイン提供)
劇場公開日:1998年4月18日
ストーリー
30年代。台湾反日同盟の軍人ホイ・マンキョン(レスリー・チャン)は満州での蜂起に失敗、捕えられるが隙を見て脱出。葉巻をくわえたボスと手下のチャイナドレスの女の人相を胸に刻み、復讐を誓う。魔都、上海。青年リク(アンディ・ラウ)は、シンボル自由の神像の下で瀕死のホイを救う。野心家のリクは大富豪ファン(ン・ヒンゴッ)の娘ティンティン(ニン・チン)への求婚を夢見ている。ある日。ファン家の仇敵ウィン一家に連れ去られたティンティンをリクは奪い返すが、報復され家が焼き打ちされる。リクの母親を救い出したのはホイだった。以後、固い友情で結ばれたふたりは、ウィン一家に殴り込みをかけ、相手を殲滅。ファンの後ろ盾も得て、上海で地位を高めていく。だが、ティンティンとの求婚を許されたリクが見たものは、ホイと愛し合う彼女の姿だった。実はリクは何も知らなかったが、1年前にふたりは出会っていて、それ以来恋に落ちていたのだ。愛と友情に苦しむホイとリクだったが、リクはティンティンのホイへの愛の深さを知り、彼らが上海を去ることを認めた。一方、勢力をつけたホイとリクを恐れたファンはふたりの抹殺を図り、実はファンの手下だったホイの仇敵のチャイナドレスの女(アルメン・ウォン)に大蛇を使ってリクの暗殺を命じるが、女は大蛇に自分が殺されて失敗。同じ頃、ティンティンの紹介でファンと会ったホイは、なんとファンこそが仇敵の葉巻をくわえた紳士、上海マフィアのドンであることを知る。激情に駆られたホイはファンを刺殺、プールに突き落とす。ショックを受けたティンティンはホイ目がけて銃を乱射。こうして、ホイはファン一家に追われる身となり、さらにリクが跡目を継ぎ、親友のふたりは対立が避けられないことに。クリスマス、ビッグ・パレイド・バー。奥の部屋で対峙したホイとリク。ふたりは銃を同時に発砲。ホイの銃弾は空砲だった。リクは傷ついたホイを裏口から逃がすと、ファンの手下にホイを始末したと告げる。だが、その時、ホイの配下がリクを撃ち、彼は息絶える。ホイはむなしさを抱えて車に横たわり、自由の神像を横目にそこを去るのだった。