シャインのレビュー・感想・評価
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【”輝けるデイヴィッド・・。”今作は、天才ピアニストを育てた、様々な人の様々な愛の形を描いた作品である。精神に異常を来したデイヴィッドを演じたジェフリー・ラッシュの姿が印象的な作品でもある。】
ー 苦難を克服した実在のピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッドの半生を描く音楽ドラマー
■デイヴィッドは幼少の頃から高圧的で厳格な父、ピーター(アーミン・ミューラー=スタール)にピアノを仕込まれ、天才少年として評判になる。
やがて留学の話が出ると父は自慢げだったが、急に態度を硬化させた。
著名な作家、キャサリン・プリチャードの励ましで家を出たデイヴィッドはセシル・パーカーに師事するが、徐々に精神に異常を来していく。
◆感想<Caution 内容に触れています。>
・自らが、音楽家としての道を父に遮られたピーターの息子に対しての、複雑な気持ちがやや分かる気がする。
ー デイヴィッドが名を馳せるまでは、厳しく指導するが自分を越えようとする息子への、嫉妬にも似た気持ち。-
・だが、デイヴィッドは自らの意思で、英国王立音楽院に進学するも、徐々に精神に異常を来していく。
ー この様を、若きジェフリー・ラッシュが吃音を混ぜながら、絶妙に演じている。-
・ある日、デイヴィッドは街中のパブに置いてあるピアノを見つけ、見事なる演奏を披露し、喝采を浴びる。そして、終生を共にしたギリアン(リン・レッドグレーヴ)と出会う。
ー だが、その新聞記事を見た、父、ピーターがやって来ても会わず、父は寂しげに去っていく。
<ラスト、デイヴィッドとギリアンは、今は亡き父、ピーターの墓参に来る。
全てを赦したデイヴィッドの表情は爽やかだ。
今作は、天才ピアニストを支える人々の様々な愛の形を描いた作品である。>
母親の存在が全く見えてこない。あえてそうしたのか?最後にコンサート聞きに来たのは、母親だと思う。
母親の存在が全く見えてこない。あえてそうしたのか?最後にコンサート聞きに来たのは、母親だと思う。
僕はこの演者はマザコンなのだろうと思う。と言うか、この映画ではそう語っていると思う。
また、父親は彼にとっては、障害だったのだと理解した。
彼を障害者にしたのは、この父親だとこの映画では語っている。そう感じる。
アメリカへの留学を反対して、体罰を与える姿が、ヒトラーを連想させる演出、演技をしている。まだ、主人公がご存命なのに、そう解釈して良いのか?と思う。
ラフマニノフ3番ってそんな難しいんだ。もっとも、僕は演者では無いので、ただ美しく聞こえるだけ。でも、同じ3番なら、プロコフィエフの3番が好き。
しかし、何故クラシック音楽ってコンクールばかりやるのか?どう弾いたかを競うなんて。最初から、僕にはショパンコンクールの一位、と二位の違いは分からない。
実在するデイヴィッド・ヘルフゴットという天才ピアニストのお話。 厳...
実在するデイヴィッド・ヘルフゴットという天才ピアニストのお話。
厳格の父。幼い頃に父親から受けたこと、家族を失ったことから家族は一緒にいることが家族であるという、硬く歪んでしまった愛情を天才的な才能を持つ息子へ押し付けてしまう、なんとも切ない境遇が切ない境遇を生んでしまった。
父を愛するが故、父にずっとしばられてしまっていた。けれども、彼の周りには彼を理解し、助けてくれる人々がいて、それは救いであり、ほっとさせる。
ラストのシーンは全てから開放された、ぐっとさせられるシーンだった。
ジェフリー・ラッシュの演技がすばらしかったです。
厳格な父親。病んでしまう天才。彼は幸せなのだろうか?どこか悲しくも...
厳格な父親。病んでしまう天才。彼は幸せなのだろうか?どこか悲しくもあった。
実在される方のお話と知り驚いた。事実はいろいろ違う所があるようだが、ドキュメンタリーではないので気にしなくていいと思う。本作、ドラマとして面白かった。しかしなぜ父は子の留学を認めてやれなかった?子ども依存だそうな、なるほど。
この方のドキュメンタリー作品もあれば比較できて面白いかも。
圧倒されました。
デイヴィットの素晴らしい才能が埋もれないで良かったです。
デイヴィットに限らず天才的な音楽家や芸術家は苦悩の人生を歩む方が多いですね。
主役のデイヴィットを演じたジェフリー・ラッシュの熱演に圧倒されました。
父親役に注目して鑑賞
置かれた境遇の特異性が強い分だけ、
自分を主人公に置き換えることが出来なく、
距離を置いての鑑賞になってしまったが、
人間、どんなに厳しい境遇に
組み込まれたとしても、
自らの情念と周りの温かい手助けで
再生が可能であるとの、
製作者側の想いが伝わってくる
優れた作品でした。
ところで、この作品はジェフリー・ラッシュ
の凄すぎる演技でも有名だが、
私は父親役のアーミン・ミューラー=スタール
を気にしつつの鑑賞だった。
彼は米国映画「ミュージック・ボックス」
で印象的だったが、映画の内容は、
正義のためなら
ナチス協力の戦争犯罪人として、
実の父を告発するという
娘の驚くべき決断、
果たして日本人に同じ行動が出来るだろうか、
という非常に衝撃的な作品の
やはり主人公の父親役だった。
両作品の父親像として、
強い精神や肉体への崇拝感が
同じだったので、初めはドキッとしたが、
この映画では虐待を受けた側の
ユダヤ人の設定なので妙に安心しつつも、
民族や国家や立場を超えても、このような
似た人物像の演技を期待される俳優
でもあるのかな、
と彼の他の出演作品が気になってしまった。
尚、「ミュージック・ボックス」は、
「Z」「ミッシング」のコスタ=ガブラス監督
によるベルリン映画祭金熊賞受賞作品です。
すいません、
父親役がらみで「ミュージック・ボックス」
のお薦め投稿になってしまいました。
なんでお父さん、あんなに優勝にこだわるのに留学や進学は認めないだろ...
なんでお父さん、あんなに優勝にこだわるのに留学や進学は認めないだろう。戦争で家族離ればなれになった体験から家族が一緒にいることに固執したんだろうか??私には理解できない心情だった。
寄り添うということ・・・いい作品でした。
厳格で屈折した愛情を注ぐ父親の元、才能を開花させていく青年期のデビッド・ヘルフゴッド(ノア・テイラー)の苦悩する姿や、繊細な表情に目が離せませんでした。
ピアノの音色がとても繊細で優しいのですが、デビッド・ヘルフゴッド自身の演奏だと後で知り、なるほど🤔
でした。
彼に支援の手を差し伸べる人々との交流(女流作家との心の触れ合いの場面が特にいい )、助言や励まし、賞賛、そんな彼らの心のこもった言葉や笑顔に、とても温かい気持ちになりました。
デビッド・ヘルフゴッドさんの事は、この作品で初めて知りました。
NHK - BSを録画にて鑑賞
音楽の神は悪魔の様に残酷で、聖母の様に温かい。
実在するオーストラリアのピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッドの波乱に満ちた半生を描いた伝記映画。
デイヴィッド・ヘルフゴッドを演じるのは、当時は舞台俳優で映画出演の経験がほとんどなかった、オーストラリアを代表する名優ジェフリー・ラッシュ。本作でオーストラリア人で初となる、演技部門でのオスカーを獲得した。
👑受賞歴👑
・第69回 アカデミー賞…主演男優賞
・第54回 ゴールデングローブ賞(ドラマ部門)…主演男優賞
・第21回 トロント国際映画祭…ピープルズ・チョイス・アウォード
・第2回 放送映画批評家協会賞…主演男優賞
実在するピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッドの半生を映画化した作品だが、作中の出来事は事実とはかなり異なる様です。
実際はお父さんとの仲は悪くなかった様だし、精神病院に入院する前にギリアンとは別の女性と結婚していたらしい。
映画ではラフマニノフの第3番に取り憑かれたことが精神病の原因として描かれていたが、これも事実とは異なるらしい。
完全な伝記映画というよりは、デイヴィッド・ヘルフゴッドの人生を基にしたフィクションである、という認識で鑑賞するのが正しいのでしょう。
まず映画の冒頭で精神疾患を患っているデイヴィッドを提示し、その後彼の少年時代まで遡り、彼がどのような人生を歩んできたかを描く。
彼はめきめきと頭角を現し、イギリスの王立音楽院の奨学生にまで登り詰める。
しかし、冒頭の描写により彼がこの後精神疾患を患うことを知っているため、観客としては彼の快進撃を複雑な思いで見届けることになる。
いつどこでどんなふうに発症するのかが気になり、興味の持続が途切れない。映画の作り方として実に上手いと思う。
デイヴィッドを抑えつけ支配しようとする父親。
暴力と優しさを使い分けることでデイヴィッドの心を縛りつける。
このクソ親父がっ!と思うのだが、この父親の彼を愛する気持ちは嘘偽りがなく、偉大な音楽家に育てたいという欲が歯車を狂わせていく感じは観ていて実に切ない。
世界一難しいと言われるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番に取り憑かれ、精神を患うデイヴィッド。
ラフマニノフへの異常なまでの執着というのは、もうちょっと濃密に描いてもよかったかも。
これだけピアノ弾きまくってたら、そりゃ頭もおかしくなるわ、と思ってしまうような、常軌を逸したトレーニングをしている場面をもっと見せて欲しかった。
これまで鬱々とした描写が続いていたので、精神を病んだデイヴィッドがバーのピアニストとして復活する場面のカタルシスは凄まじい。
その後、絶縁状態だった父親との再会の場面を、過剰に感動的にせず、抑えた演出で見せてくれるところとか、実に品が良い。
お父さんのメガネのレンズにヒビが入っていて、それをセロハンテープで補修しているところとか、観ていてめちゃくちゃ侘しい気持ちになった…
ただ奥さんとなるギリアンとの出会いの場面はもうちょっとなんとかならんかったのか。
彼女と恋に落ちた過程とかイマイチよくわからなかった。
この映画、前半はたっぷりと時間を使ってデイヴィッドの転落を描くんだけど、後半のデイヴィッドがピアニストとして再起してからの描写がなんかスカスカ。
もっとデイヴィッドのピアニストとしての活躍とか、ギリアンとの恋愛とかをしっかり描いてもよかったと思う。
とはいえ、単独リサイクルを開き、観客からの大きな称賛を浴びたデイヴィッドの表情を見た瞬間この映画の不満点も全て許せました。
クライマックスのあの場面は本当に素晴らしい。ジェフリー・ラッシュが世界中から称賛されたのもわかる。
デイヴィッドが涙を流すのと同時に、私も涙を流していました😭
音楽によりどん底まで落ちてしまった男が、音楽によって再び光を浴びることになる。
音楽の持つ残酷さと優しさという両方の側面を、一本の映画で上手ーく表現していますねぇ。
全てを失った男が再起を果たすという物語、これを嫌いな人間っている?
僕は生きている、生きなくちゃいけない、という最後のセリフも素晴らしい。
心が温まるような美しい作品でした。
命を削る天才アーティスト
人の魂を揺さぶる音を奏でることのできるアーティストは、本当に身を削っているのかもしれない。
もし、あのとき親の制止を振り切らず、親元に留まっていたら、当然だけど違う人生があったでしょう。
どちらが幸せかは、もちろん結果論であってわからない。生きている限りハッピーエンドもバッドエンドもない、とは某芥川賞作家の言葉。
精神を病んで家に戻ったとき、変わらぬ愛情を捧げようとする父親。今なお父親の威厳に震えてしまうデイビッド。
天才肌のアーティストの生涯に、単なる幸か不幸かを論じるのは不毛だ。
彼の人生は、まだ続いている。
最初から 「天才」を目指す父親の失敗
狭量な父親が 生み出した「神童」の
挫折と再生の物語である
(挫折というより 破滅に近いか… )
ヘルフゴッドが 精神に異常をきたしてしまったのは 本当に悲劇である
芸術の理解だけを取っても 幼少期から視野を広げることは必要であった
時を経て、人々の助けを借りて 彼が再生したのは 神の恩賜か…
ノア・テイラーに 繊細さを感じ良かった
ラッシュは上手いのだけれど 絶対に精神的に崩壊しない感じがして…
パイレーツのあの人
人にもの貸すと帰ってこない定説を覆し、誰に貸したかわからなくなってたシャインのDVDが5年ぶりに私の元に帰ってきた!!
てことで久しぶりに鑑賞したけど、やっぱり名作過ぎてホント泣けました。
主役は今やパイレーツカリビアンでもお馴染みのジェフリーラッシュ
パイレーツのような娯楽作品にも出てるけど彼って本当に名優。
確か今作でアカデミー賞とってましたよね。
厳しすぎる父親のせいで精神に異常をきたしてきまった実在のピアニスト。
精神に異常をきたす難しい役所って誰でも演じる切れるわけじゃない。
ジェフリーラッシュは圧巻でした。
名優じゃないと出来ない作品に実話の持つパワー。
ジェフリーラッシュも素晴らしいし、若い頃の主人公を演じている役者さんも素晴らしいし、演奏されるピアノもとっても素晴らしい。
この映画のピアノ演奏が良過ぎて実在の主人公ジェフリーラッシュが来日した際のピアノコンサートにも行ってしまったくらいです。
一度は観て欲しい作品です。
名作を再び鑑賞
20年以上前に観た作品を再び見ました。
今更ながらで主人公を演じる成人役のジェフリー・ラッシュより子役の方が演技がお上手のように見えます。
鑑定士と顔のない依頼人での演技は最高でしたけどね。
心温まる音楽映画。アカデミー主演男優賞のジェフリー・ラッシュより若...
心温まる音楽映画。アカデミー主演男優賞のジェフリー・ラッシュより若き日のディヴィトを演じたノラ・テイラーの演技の方が際立っていた。
David Shines
"to survive undamaged."
天才ピアニストの半生。
題材となった御本人の協力があったということは、内容的に納得されているbiographyなのでしょう。
今風に言う猛毒親父の支配的な愛情と独善主義、勝たなければ意味がないといった価値観の植え付けにより、追い込まれ精神を病む主人公から発せられる強迫観念が痛々しいです。成人になった彼の、非常に聞き取りにくい言葉に周囲が耳を貸すのは、子供そのものの純粋さと無邪気さに混ざって、その中に人生の真実が含まれているからなのでしょう。ライバルの成功を妬む所か絶賛し、周囲を分け隔て無く愛しています。精神を病んでも、彼の純真な心は"undamaged"です。最後は泣けました。
"Whiplash"のような鬼教官は出て来ないけれど、情熱的な演奏には、ある種の狂気が必要なのかと。
ラフマニノフ
バーにヒョコヒョコ現れ、演奏しちゃうシーンが印象的です。
父親との絡みも、厳しいながらも(天才息子にピアノを教えるのは限界だったとは思いますが)愛情は伝わってきていた為、一人立ちした息子に電話ボックスで電話をしているシーンで切なくなりました。眼鏡壊れてるし…
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