劇場公開日 1997年3月22日

「【”輝けるデイヴィッド・・。”今作は、天才ピアニストを育てた、様々な人の様々な愛の形を描いた作品である。精神に異常を来したデイヴィッドを演じたジェフリー・ラッシュの姿が印象的な作品でもある。】」シャイン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”輝けるデイヴィッド・・。”今作は、天才ピアニストを育てた、様々な人の様々な愛の形を描いた作品である。精神に異常を来したデイヴィッドを演じたジェフリー・ラッシュの姿が印象的な作品でもある。】

2023年2月19日
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鑑賞方法:VOD

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ー 苦難を克服した実在のピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴッドの半生を描く音楽ドラマー

■デイヴィッドは幼少の頃から高圧的で厳格な父、ピーター(アーミン・ミューラー=スタール)にピアノを仕込まれ、天才少年として評判になる。
 やがて留学の話が出ると父は自慢げだったが、急に態度を硬化させた。
 著名な作家、キャサリン・プリチャードの励ましで家を出たデイヴィッドはセシル・パーカーに師事するが、徐々に精神に異常を来していく。

◆感想<Caution 内容に触れています。>

・自らが、音楽家としての道を父に遮られたピーターへの複雑な気持ちがやや分かる気がする。
ー デイヴィッドが名を馳せるまでは、厳しく指導するが自分を越えようとする息子への、嫉妬にも似た気持ち。-

・だが、デイヴィッドは自らの意思で、英国王立音楽院に進学するも、徐々に精神に異常を来していく。
ー この様を、若きジェフリー・ラッシュが吃音を混ぜながら、絶妙に演じている。-

・ある日、デイヴィッドは街中のパブに置いてあるピアノを見つけ、見事なる演奏を披露し、喝采を浴びる。そして、終生を共にしたギリアン(リン・レッドグレーヴ)と出会う。
ー だが、その新聞記事を見た、父、ピーターがやって来ても会わず、父は寂しげに去っていく。

<ラスト、デイヴィッドとギリアンは、今は亡き父、ピーターの墓参に来る。
 全てを赦したデイヴィッドの表情は爽やかだ。
 今作は、天才ピアニストを支える人々の様々な愛の形を描いた作品である。>

NOBU