「「信仰」と「自由」」裁かるゝジャンヌ neonrgさんの映画レビュー(感想・評価)
「信仰」と「自由」
この映画は、ジャンヌ・ダルクが異端審問によって裁かれ、火刑に至るまでの一日を描いた作品です。舞台劇的な構成ではなく、ほとんどすべてがクローズアップで進行し、登場人物の表情だけで物語と内面の葛藤を語ります。
特にジャンヌの顔のアップは印象的で、彼女の信仰と苦悩、恐れと希望、決意と赦しが次々と浮かび上がっていきます。セリフや状況の説明がほとんどないにもかかわらず、観る者の心に強く訴えかけてきます。
この作品は「信仰とは何か」「真の自由とは何か」といった根源的な問いを、極限状況に置かれた一人の少女の眼差しを通して提示します。映画という表現形式が、ここまで“精神”に迫ることができるのだと感じさせる一本でした。
鑑賞: 4Kリマスター (Youtube)
評価: 93点
コメントする