さすらいの二人のレビュー・感想・評価
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映画ファンなら何年に一回は繰り返しみるべき名作
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十年前に見たときはラストの6分の意味がわからず、妻の発言もトラブルに巻き込まれたくない気持ちからと理解。
結局、人は自分以外にはなれない、自分からは逃れられない、という映画だと思った。
ところが、十年後50代になって再見すると、ラスト6分は、マリアは彼を救おうと警察を呼ぶ、その前に工作員が到着して彼を始末する、妻は彼を知らないといい、マリアは彼を知っている、という流れになっているのがわかる。
なぜ長回しか?それはどうでもいい。問題は彼はマリアに会った3日でやはり別の人間になったのだ。
アントニオ―ニは、絶望と倦怠と愛の不毛をテ―マにする作家だが、この作品は、愛の奇跡と、たった3日でも別の人間になれる、ということを言っているようでならない。
ついてきてくれた少女を演じたのはマリア、最終舞台はカトリックの国、スペイン。
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