「赤がキツい」叫びとささやき kkmxさんの映画レビュー(感想・評価)
赤がキツい
本作は苦手な一本です。血がつながっていても心がつながるとは限らない普遍的な真実や、埋まらない溝、偽りの自分を生きる虚しさ(これはベルイマン作品に共通している)など主題は理解できるし、ものすごい説得力で迫ってくるのですが、生理的に無理でした。
赤がキツいんですよ!
本当に赤、赤、赤…目が痛いです。
これがモノクロ作品であれば、主張が弱まるので評価は下がるかもしれませんが、もっと落ち着いた、静かな説得力を持った作品になったと思います。モノクロだったらプラス1.5点はかたいです。
あと、中盤まで話の展開が冗長なのは本作の欠点かな、と思います。
一応、感想を箇条書きで。
・三姉妹の中でも、長女カーリンの生き方はキツい。彼女はマジで地獄人生ですね。
・イングリット・チューリン好きにとって、カーリンの熟女ヌードはプラスポイントになりそうですが、ぜんぜん魅力なかったです。人間性に魅力がないと、どんな美人でヌードであっても良いとは思えないのだ、と気づきました。
・次女アグネスは孤独な上に早生しますが、豊かな内面を持った、割と幸せな人だったのかも。
・アンナがアグネスを甲斐甲斐しく世話してましたが、喪った子どもへの代償行為だけではなく、アグネスが優しい人だったからかな、と思いました。
・三女マリーアはクソ女ですが、割と良くいるタイプですね。
・カーリンの旦那が絵に描いたようなクズで笑った。
・生理的にダメでしたが、終盤の展開には目が釘付けでした。カーリンとマリーアの関係性の結末は非常に納得できました。お前らならばそりゃそうだ、って感じです。
・アンナがアグネスを抱く時に胸をはだけさせるのは何故?謎です。もしやサービス的なやつでしょうか。
・あの一族は代々あんな感じなんでしょうね。