「珍しくコミカルな役柄に親近感が沸き、ラストは武術に長けた者同士の真剣勝負!」ドラゴンへの道 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
珍しくコミカルな役柄に親近感が沸き、ラストは武術に長けた者同士の真剣勝負!
ブルース・リーの代表作と言えば「燃えよドラゴン」だが、より愛着を感じるのは本作かもしれない。
ブルース・リーの作品や役柄はシリアスが多いが、本作では珍しくコミカルで、非常に親近感が沸く。ジャッキー・チェンが演じても何ら違和感はない。
ブルース・リー夫人もお気に入りの一本らしく、素顔に一番近いと言う。
監督・脚本も兼任し、本人も楽しんで作ったのが見てて感じる。
話は至って単純明快。
地元ギャングに嫌がらせを受けるローマの中華レストランに、リー演じる青年ロンが助っ人にやって来て、悪漢を懲らしめる。
設定は西部劇、ノリは日活映画?
最初、ロンが従業員らに「何でこんなのが来た?」と思われていたが、チンピラを鮮やかにやっつけたら…、展開的に分かっているのに、スカッといい気分。
ヒロインも美人。
オネエギャングや、「おま〜えが〜ろんか〜?」の日本人空手家は爆笑…いやいや、インパクトあり(笑)
ヌンチャク・アクションはしびれる!
そして本作最大の見せ場が、言わずもがな、コロッセオでのチャック・ノリスとのラストバトル。
このシーンは娯楽映画の為に用意されたアクション・シーンではなく、武術に長けた者同士の真剣勝負。
台詞は必要ない。視線、間合い、技…全てが気迫に満ちている。
1972年、ブルース・リーが遺した快作の一本!
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