コンゴのレビュー・感想・評価
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本当に怖いのはカバ
アフリカでは年間500人がカバに殺されているという。攻撃的な灰色ゴリラがメインとなるはずなのに、怖かったのはカバだった。
冒険アクション映画としてはこれでいいのだろうけど、どうもメインキャラに好感が持てない作品でもあった。ゴリラのエイミーと夫婦のようだと揶揄されていた主人公ピーターもオタクっぽくていいんだけど、気弱な性格の上にゴリラに押されて負けているのも残念だったし、トラビコム社の教授カレン・ロスにしても金満体質だし高飛車な態度でエイミーにも嫌われてる。唯一「白い狩人」の黒人案内人が最も好感持てるのですが、とりあえず脇キャラだしな~
最も憎たらしい性格なのがトラビコム社CEO。彼の息子チャールズがカレンの元フィアンセだったのでCEOに従ってたけど、元CIAとかいうワケのわからん設定のため冒険の醍醐味も損なわれていたような気がする。もちろんゴリラはみな被り物なんだろうけど、全て人間サイズ。精巧に作られているだけに勿体ない気もする。
アフリカに到着したときから暴動やテロが起こっていたりして、アメリカ視点の政治色も溢れていた。しかも冒険メンバーもいがみ合い、私利私欲や人を見下す態度ばかりが鼻につく。まぁ、故郷に帰りたがっているエイミーだけが純粋なキャラであり、感情移入も難しいんですよ。やっぱり冒険モノにも魅力的なキャラが必要だと再認識しました。
思っていた展開とちょっと違った…
古いながら作り込まれていて、メインキャストの演技も迫力がありよかった。
ただ、
・エイミーが遺跡の目のシンボルを繰り返し描くほど記憶に印象付けられていたのは、よほど大きな出来事があったのか
・普通のゴリラであるエイミーが住んでいたとは考えられないが、なぜあの場所に縁があったのか
・普通のゴリラの頭蓋骨が潰されていたのはなぜなのか
・灰色のゴリラと普通のゴリラの関係性はなにか、共存か敵対か
という疑問が残った。
また、コンゴへ向かう際エイミーがヒロインに対して「醜い女」と嫌がっていたので、てっきり同性、もしくはヒロインへの敵対心が何かの伏線に繋がるのかと思っていたが…何もなかった。
火山噴火から逃げる際もヒロインが差し伸べた手を普通に受け入れていたし。
まあ、見ていて退屈はしなかったし、人形のゴリラに限界があるところはスローモーションにするなど自然な工夫がされていてよかったです。
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