殺しが静かにやって来るのレビュー・感想・評価
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【鑑賞後の寒々しい気分が半端ない極北のマカロニウエスタン・・。エンニオ・モリコーネの不穏で哀愁感溢れる音楽が相乗効果のように効いて来ます・・。】
■1898年、ユタ州スノーヒル。
ロコ率いる無法者集団に夫を殺された未亡人のポーリーンは、ある男に復讐を依頼する。
雪原の彼方からやってきたその男の名はサイレンス。
彼が通り過ぎた後には、死の沈黙が訪れることと、彼自身が両親を虐殺され、声帯を掻き切られ声が出せない事その名がつけられたすご腕の殺し屋だった。
◆感想
・寒々しい、雪原。舞い散る粉雪。マカロニウエスタンには珍しい白銀の舞台設定である。
・観る側は、途中までの流れで行くと当然、サイレンスがポーリーンの夫の仇を打つのかと思いきや、何たるバッドエンディング!!!!!。
<鑑賞後の寒々しい気分が半端ない極北のマカロニウエスタン・・。
セルジオ・コルブッチ監督、良くあのバッドエンディングを取り入れたなあ・・。
我が、映画鑑賞歴の中でも、ホラーを除いて最悪のバッドエンドに驚愕した作品・・。>
※浅い感想※
しばらくぶりに見ました。
雪原下の不条理西部劇
Sergio Corbucci監督のDjangoもニヒリズムで満たされた衝撃的な作品だが、この作品は観賞後さらに輪をかけて虚無感を感じさせられる。
Ennio Morriconeの物哀しいメロディが作品全体を覆っている。
勧善懲悪の本場米国のウエスタンとは異なり、ヨーロッパ映画の土壌が作品の奥深さを形成していく。ラストシーンは今観ても衝撃的だ。
クロサワ映画に影響を受けたマカロニウエスタンは、本家ウエスタンを換骨奪胎して新たなフィルム・ノアールをつくり、さらに「必殺仕置人」のような日本の時代劇にあらたな影響をあたえていく過程がおもしろい。
Djangoのときはマシンガン、今回の主人公の武器は自動拳銃。使用する武器もユニーク。
ラストの決闘に向かう降雪のシーンは日本の仁侠映画を連想させる。
父母の暗殺者に自身もノドを切られ言葉を発せられない主人公(サイレンス)の無言の演技も強烈だが、敵役ロコを演じるK・キンスキーの怪演も強烈。
こんな終わり方ありかよ
子供の頃、両親を殺され、話すことが出来ないように喉を切られた男が主人公(ジャン=ルイ・トランティニャン)。
早撃ちで、悪徳賞金稼ぎを殺しながら復讐の相手を探していた。
同じく早撃ちの賞金稼ぎの凄腕で相手をすべて殺してしまう男(クラウス・キンスキー)がいた。
こんな終わり方ありかよ。
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