コリーナ、コリーナのレビュー・感想・評価
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愛情とユーモアに泣き笑い
アメリカ、1950年代後半、時代背景を感じつつも、
大切な人が亡くなった時、心の整理が付かないのは何時でも同じ。
でも、時間と経験を重ねて変化していく心を感じられる。
愛情とユーモアのある映画。
昔、1995年頃にレンタルVHSで鑑賞した時は、泣き笑いで感動。
私の心に残る映画なので、また観たくて探しましたが、
配信もレンタルも探し出せなかったから、
DVD購入(映画館の1回分とほぼ同じ位の金額で購入)しました。
僕も声が出なくなったこと、二度あります。五歳のとき。そして三十四歳のとき。
かなりや (西條八十)
唄を忘れた金絲雀(かなりや)は
うしろの山に棄てましょか。
いえ、いえ、それはなりませぬ。
唄を忘れた金絲雀は
背戸の小藪に埋めましょか。
いえ、いえ、それもなりませぬ。
唄を忘れた金絲雀は
柳の鞭でぶちましょか。
いえ、いえ、それはかはいそう。
唄を忘れた金絲雀は
象牙の船に、銀の櫂
月夜の海に浮べれば
忘れた歌を想ひだす。
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こんなに優れた作品なのに
レンタルも無し。配信も現在はありません。何かの権利の都合なのでしょう。
仕方なく通販で中古のディスクを手に入れました。
「カラー・パープル」や「天使にラブソングを」で一世を風靡したウーピー・ゴールドバーグ。
熱い演技や、歌って騒いで踊りまくるのがその彼女の代表作だった「カラー・パープル」や「天使にラブソング〜」。
ところが本作は、
ウーピーは 思いの外、もの静かな、抑えた演技でした。お母さんを亡くしたばかりの少女モリーに語らずして寄り添います。
劇中、流れるレコード、
エリック・サティの「ジムノペディ」や、ビル・エヴァンスの「PEACE PEACE」。
これ、《人の声が入らない》インストゥルメンタルなんですよね。静かなピアノの独奏曲。
しんみりと聴き入る彼女は、どこかしら悲しげな表情。
そう!ウーピー・ゴールドバーグは、実は、《無言》の、その抑え気味で憂いを帯びた表情が、特別に光る俳優さんなんですよ。
声を失ったモーリーを抱きしめ、この子に黙って寄り添うのは、「黒人であるがゆえに口を封じられていた」コリーナ本人だったのでした。
ルイ・アームストロングが肉声で歌い始めるのは、そのあとです。
モーリーが、声が出るようになってからです。
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ここのところ
耳が聴こえない映画や、
失語症や吃音で声が出ない映画を、ひとつひとつ辿って観ています。
「僕は川のように話す」という絵本も大切にしている一冊。
声が出なくなった僕が、その後どうなったかって?
【 5歳 】 里山と 田んぼと 小川しかない田舎町に引っ越して、泥だらけでザリガニやホタルを捕まえているうちに、
声が出るようになりました。
【 34歳 】 仕事を辞し、すべてを手放して逃亡しました。一夏、アメリカ〜ヨーロッパをさまよい、地中海の陽光を全身に浴びていたら
僕は声が出るようになったのでした。
大人になっても
声が出なくて苦しい時が、僕たちにはあります。
助けてもらいましょう、そんな時は。
コリーナ … コリーナ !
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