こねこのレビュー・感想・評価
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一匹の猫への温かいかかわり
モスクワっ子が、一匹の猫にもこれだけの愛情を注ぐことができるのは、自身が厳しい冬を経験して、他の生命に対するいつくしみが深いからでしょうか。
一匹の猫が、子供と遊ぶことが大好きなパパ(アレクセイ・ヴォイチェーク)の家で、子供たちに大切に飼われ、ひょんなことから迷子になり、大勢の人々に保護され、最後に雑役夫のフージェン(アンドレイ・クズネツォフ)の家で暮らし、ちょっとした「事件」に巻き込まれてフージェンの家を追われても、結局はパパのフルートの音色に誘われて「なつかしの我が家」に帰る…。
ただ、それだけのストーリーなのですが、「主人公」のチグラーシャ(トラちゃん)のほか、登場する猫のどれもが、温かい視点で描写されていることに、心も温まる作品です。
これは、監督さん、脚本さんはじめ、スタッフの全員が、よほどの猫好きに違いありません(笑)。
余談ですが…。
子供たちとのパパとの「海賊ごっこ」のシーンは、素敵でした。
(チグラーシャを探す張り紙を見た訪問客が来て)玄関のチャイムがなったとき、「海賊船の船長」の役をしていたパパが「錨を降ろせ」の掛け声とともに放るのは、ひもの先に結びつけた「ひしゃく」。
いいパパですね。しっかりと向き合って、子どもと遊びます。
家に子供の居場所がないと言われる昨今、世の中が、こんな家庭ばかりだとよいのに…と思ってしまいました。
[2010年2月5日 TV放送(録画)観覧]
猫好きにはたまらない
とにかく猫がいっぱい。え~、どうやって撮ったの?と思うに違いありません。しかしこのたくさんの出演猫のうち、芸能猫は白黒のジンジンとシャムのイザウラの2匹だけで、あとは一般猫ですって!
ボス猫ワーシャは一般猫。ほんとですか?と思うだろうけど、監督の住んでいるアパートの1階にあるお店の猫で、顔見知りではあったのですが、それでもよく気心の通じ合ったような演技をしているわ!
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