「マイケルは父には及ばなかった」ゴッドファーザーPARTII 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
マイケルは父には及ばなかった
今作ではマイケルのボスとしての活躍と、父ビトのファミリー創設期のエピソードが対比して描かれている。親子を対比することで、両者のボスとしてのあり方の違いを浮き彫りにするのが、コッポラ監督の意図なのかもしれない。マイケルはファミリーのために私情を排し最善と思われる行動を選択してきた結果、周りから人が離れていった。対照的に父ビトのパートでは、人が集まり組織が大きくなっていく様子が描かれていた。父ビトの方がボスとしての器量が大きく、それが両者の差になって表れているように思えた。器量の差でマイケルは父親には及ばなかったと言える。
アル・パチーノの演技も迫力が凄まじい。彼が名優だと言われる理由が今作を観ると分かる。
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