「前の列、お疲れだった」コーラスライン shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
前の列、お疲れだった
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映画「コーラスライン」(リチャード・アッテンボロー監督)から。
踊りのオーディションはもとより、
多くの若者が目指す職業というものに無縁なのか、
その選考の仕方は、驚くしかなかった。
ものすごい数の人たちの中から、一瞬で才能を見極めなければならず、
そんな甘っちょろいことはいってられない、と思いながらも、
冒頭「その他はお疲れ」「他はそこまで」・・等、容赦ない台詞に
不満を口にするシーンを想定したが、誰ひとりいなかった。
オーディションとは、そんなものなんだろうな、とまたまた驚いた。
気になる一言は、そんな選考の喜びと落胆をうまく表現していたので、
多くのメモから、選んでみた。
最終選考のシーン、名前を呼ばれた人は前へ・・と言われ、
呼ばれた人は、満面の笑顔で一歩前へ進む。
呼ばれない人は、落胆の色を浮かべ、じっと堪えている。
そして・・この一言。「前の列、お疲れだった」
天地がひっくり返った瞬間の、それぞれの表情が印象的であった。
それにしても「人間」って鍛えれば、こんな振りの難しいダンスを覚え、
短時間に出来るようになるのかな、と感心するばかりである。
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