「この映画の音楽を聴くと」荒野の用心棒 penguinさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画の音楽を聴くと
「迷宮グルメ」が出てきてしまうのですが。って、この映画の制作は1964年、もちろんこの映画の方が先だし、「迷宮~」はオマージュで使用しているのですよね。しかし「迷宮~」で食材を投入するときの銃声も、このテーマソングからきていたのだなー。
あまりにも有名な映画ですが、観た記憶がはっきりせず、正直今回が初見の感覚で見ました。クリントイーストウッドが若いですね。当時34歳。Wikipediaによると、この映画、当初ヘンリーフォンダを起用する予定だったそうですが、それではまるで違った映画になっていたでしょう。ヘンリーフォンダが演じていたなら彼が今まで演じてきた役柄から観客は最初からこの流れ者がいい人であることを確信した上で映画をみることになりますが、クリントイーストウッドが演じることで一筋縄でない流れ者である印象を受けます。
正直、働き手の男性がほとんど殺されてしまった町でどうやってみんな生活しているのか不思議です。棺桶屋には誰が支払ってくれるのか?なぞです。しかしこの映画はあまり深く考えないで見るのが一番。痛めつけられた主人公が復活して敵の前に現れるときの演出、まるで劇画だよなーと思いながら、でも、良い。最初に主人公が着ていたポンチョ、また突然ラスト主人公が着て現れます。それにはちゃんと理由があるのですが、それまでちゃんと取っていたのですね。
この映画は「用心棒」のパクリだそうですが、オリジナルは見てません。でも世界的にヒットしたということはこの映画を制作した人たちが単なるパクリに仕上げなかったからでしょう。やはり才能がある監督と才能がある作曲家と才能のある役者の出会いのケミストリーからこの映画は生まれたとおもいました。