恋におちたシェイクスピアのレビュー・感想・評価
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【誰もが知っている「ロミオとジュリエット」誕生の様を、虚実織り交ぜて描き出した豪華絢爛たる歴史絵巻。当時の衣装、意匠やグウィネス・パルトロウの輝く様な美しさに魅了される作品である。】
ー 『ロミオとジュリエット』は誰もがその名を知っている名悲劇の舞台劇であるが、その誕生の過程を虚実織り交ぜて描いた豪華絢爛たる歴史恋愛映画である。-
■1953年、ロンドン。繁盛するカーテン座と傾きかけたローズ座というふたつの芝居小屋があった。
ローズ座では若きシェイクスピア(ジョセフ・ファインズ)が新作を執筆していたが、なかなか筆が進まない。
だが彼は、カーテン座で豪族令嬢・ヴァイオラ(グウィネス・パルトロー)と出逢い、一目で恋に落ちる。
◆感想<Caution!内容に余り触れていません!>
・物凄い豪華俳優陣勢揃い映画である。主役2人と共に、英国映画を牽引するコリン・ファースが、シェイクスピアの恋敵ウェセックス卿を、ローズ座座長をジェフリー・ラッシュ、エリザベス女王をジュディ・デンチ、クリストファー・マーロウをルパート・エヴェレットが演じているのである。
・アメリカからも、ベン・アフレック君が参戦しているが、ヤッパリアメリカ人って感じなんだよなあ、ごめんね。
■コリン・ファースとルパート・エヴェレットと言えば、名作「アナザー・カントリー」である。”一生、女は愛さない!”である。
だーが、今作ではコリンファース演じるウェセックス卿は、豪族令嬢・ヴァイオラをしつこく追うイヤーな男を演じているのである。全くもう!
■この作品は、当時の女性は舞台に上がれないと言う暗黙のルールを破って、ヴァイオラがトマス・ケントと名乗って、男装しロミオ役を演じた事から、シェイクスピアと恋に落ちるのであるが、そりゃあ、グウィネス・パルトローだったら、殆どの男性は恋に落ちるであろう、キッパリ!
・だが、陰気な少年ジョンの告げ口により、彼女は役を降りるのだが、ジュリエットを演じる筈の俳優がナント変声期を迎え、大ピンチの時に台詞を全て把握しているヴァイオラが、ウェセックス卿との結婚式を抜け出して、ジュリエットを演じ拍手喝采を受けるのである。
<そして、現れたエリザベス女王が、見事な大岡裁きを下すのである。あーすっきり。今作は中々見れないイヤーな男を演じるコリン・ファースと、ヤッパリ真珠の様な白い肌のグウィネス・パルトローに、魅入られる歴史絵巻なのである。>
名作鑑賞 映画館で観れて良かった🎬
虚実盛りすぎだと思う。けれど楽しめた。
戯曲「ロミオとジュリエット」が創作される物語に、シェイクスピアの実らぬ恋を絡まさせた空想映画。ちょっと虚実盛りすぎだろうと思えたが、これくらいやらないと娯楽映画として楽しめないだろう。
シェイクスピア初心者向けには、いいだろう。
脚本に売れっ子劇作家のストッパートの名があった。当時の衣装や時代背景を知ることができ、勉強になった。しかし、この作品でアカデミー賞7部門受賞とは、アカデミー賞のレベルも低下していると思わせた。
劇作家と貴族が対等に口をきくなんてあり得ないはずだ。二百年あとのモーツァルトの待遇をみればわかる。マリア・テレジア皇后とモーツァルトが会話できたのも、まだ子供だったからだ。
でも、楽しめた。午前10時の映画は名作揃いで、安心して観ることができる。
グウィネス・パルトローが美しかった
午前十時の映画祭12にて。
16世紀末、劇作家シェイクスピアの新作オーディションにトマスという若者がやって来た。実はトマスは商人の娘ヴァイオラが女人禁制の舞台に出るため男装していたのだった。去ったトマスを追ったシェイクスピアは、ヴィオラと出会い恋に落ちた。しかし彼女には政略上親が決めた婚約者がいた。新作、ロミオとジュリエット、を書き上げたシェイクスピアとヴィオラはどうなる、という話。
どこまで史実でどこから創作なのかわからなかったが、当時の豪華な衣装やエリザベス1世女王の権威の高さはすごいなぁ、って思った。
当時の舞台は女人禁制、って日本の歌舞伎みたいだったのかな?相撲の土俵もそうだけど。
ヴィオラ役のグウィネス・パルトローが美しく可愛くてエロかった。男装姿もカッコよかった。
なかなか面白かった。
名作だが、あからさまに自由恋愛を謳われると…
「英国王のスピーチ」と同日にTV放映され、
こちらの方はエリザベス女王の
お父さんの話なのですぐに納得したが、
この作品の方はエリザベス女王と
どんな関連で?と鑑賞した。
多分に、同じ「エリザベス」称号の女王が
登場する物語だったからだろうが、
改めて鑑賞すると、
この作品にも「英国王…」の
コリン・ファースとジェフリー・ラッシュが
出演していることに気が付き、
その関係からの同日放映なのかなぁと、
つまらない想像までしてしまった。
さて、同じシェークスピアの「十二夜」が
男装する女性の話なので、
この映画は
「十二夜」話で「ロミオとジュリエット」話を
包んだような構成になっているのではと
想像もしたが、
両作品共に読んだことの無い私には
この映画の上手さの半分も理解していない
のだろうとも思った。
それでも、
何故かばれないヒロインの男装や、
ヒロインがジュリエットを演じることになる
経緯のやや強引な展開等、
また、史実からは離れた展開が
あからさまに感じさせられる中でも、
素晴らしい脚本に導かれるように
充分に作品に没入させていただいた。
アカデミー作品賞とキネマ旬報第1位の
W称号は伊達ではなく、
映画芸術には絶対不可欠な
正にエンターテイメント性に溢れた
見事な作品に感じた。
因みに私の調べに間違いがなければ、
戦後の公開映画として
キネマ旬報第1位とアカデミー作品賞の
両方の栄冠に輝いた作品は、
「イヴの総て」
「アラビアのロレンス」
「ロッキー」
「クレーマー・クレーマー」
「アマデウス」
「ラストエンペラー」
「ダンス・ウィズ・ウルブズ」
「羊たちの沈黙」
「許されざる者」
「ミリオンダラー・ベイビー」
「ノーカントリー」
「パラサイト 半地下の家族」
「ノマドランド」
とこの映画を含めた14作品だった。
それにしても、主人公2人は
お互いに妻や婚約者がありながら、
形と心の違いを割り切っての自由恋愛。
そしてそれを、この作品では
大上段に輝ける人生として描いた。
形は形、心は心、と割り切られては
世の中の秩序はどうなるのだろうか、
と考えさせられる一方、
形に捕らわれ過ぎては
折角の人生に未消化の幸福感を残したままに
終わらせることになってしまうのか、
人生の充実感がどこに有るのか、
改めて己の人生に難題を突き付けられる
ような作品鑑賞にもなってしまった。
ロミオとジュリエットの世界感
ロミオとジュリエットの製作過程と並行して、展開するシェイクスピアの...
ワクワク気持ち 復活!
見ました、見ました!内容忘れていたので初見同様です。舞台空間、舞台裏ー小道具、衣装、自分の役が一番大事ーそんな雰囲気にときめき、ロミジュリの3日間の恋とパラレルにスピーディに進む脚本の素晴らしさ、そして「機械仕掛けの神様」の役回りのエリザベス女王(ジュディ・デンチ!)の最後の台詞 " Too late, too late." 効いてました!午前十時の映画、ありがとう!(2022.12.04.)
公開された時(1999年)に映画館で見た。知らない俳優だらけで目当てがいた訳でもなく単に舞台とか演劇が好きだから行った。そうしたら、とっても面白くてワクワクして楽しかったことは本当によく覚えている。主役のグウィネス・パルトロウが魅力的で、男装が素敵だったことは覚えている。でも、大枠のストーリーも細部も残念ながら、覚えていない。
映画は本と同じところもあるかもしれない。感動したことはよく覚えている。再読して、うんうんと確かめられることもある。でも、あれ!こんな内容だっけ!!とびっくりして新たに深く感動することもある。一方で、え~、こんな内容で文体だったっけ?面白くないな、若かったあの時はコレコレのことで悩んでいたから泣くほど感動したんだな、と判断することもある。
この映画、今、見たら私は何を思うだろう?楽しみです。
シェイクスピアのバックステージものの面白さが躍動する名脚本が生かされた傑作
久し振りの期待以上の面白さ、完成された娯楽大作のアメリカ映画としては、フォアマンの「アマデウス」以来の傑作と絶賛したい。まず何より、戯曲『ロミオとジュリエット』創作の舞台裏とウィリアム・シェイクスピアの私生活を題材にしたアイデアと、彼の恋愛経験が作品と重なり合い相互を高揚させ、恋と舞台の素晴らしさをストレートに表現した脚本が巧妙かつ優秀だ。演出のユーモアとスリリングなスピード感、畳み掛ける場面転換のリズミカルなタッチと、気持ち良く観られる。特に、公演場面のシェイクスピアとヴァイオラがキスをする舞台裏と上演場面のカット繋ぎが巧い。ジョゼフ・ファインズ演じるシェイクスピアが鳥の羽で戯曲を書き込むシーンのテンポとその動作。インクが付いて汚れた指、作品が書き込まれた原稿のその紙、と細かいところまで拘る丁寧さもいい。イギリス演劇の歴史ある様式が垣間見える興味深さ。そして、名脚本に溶け込む役者たちの演技の充実度。まず、男装してロミオ役を熱演するヴァイオラを演じたグウィネス・パルトローは、「セブン」以来だが気品に満ちた美しさは更に磨きがかかり堂々とした動作に女優としての自信が溢れている。グレース・ケリーとまでは行かないけれど、惜しむらくはヴァイオラの年齢としてはもう少し若い時に演じたらもっと良かったかも知れない。シェイクスピア役のファインズは、この若き天才劇作家のイメージにピッタリ当て嵌まる男優ではないが、躍動的な立ち振る舞いと台詞回しの鮮やかさには一寸驚いた。愛すべきシェイクスピア像を上手く演じている。役者役のベン・アフレックの特段優れた演技は披露していないものの役柄を充分理解した上で存在しているのもいい。これら全て演劇的素養のある英米俳優人の成果といっていい。その点で、ローズ座の座主ヘンズローのジェフリー・ラッシュは正しく演劇芝居の手本を示して文句の付けようがない。僅かな登場でもアカデミー賞の助演賞を受けたジュディ・デンチは、そのエリザベス女王の衣装とメイキャップだけで存在感がある。大変な儲け役だった。高利貸しフェニマンのトム・ウィルキンスン、シェイクスピアの恋敵の貴族ウェセックス卿のコリン・ファース、実在の劇作家マーローのルパート・エヴェレットと、助演の役者も含めて作品の品格を形成している。
16世紀のロンドンを舞台にしたコスチュームプレイにおける美術・装置・衣装の贅沢さ。その安定感に、喜劇仕立ての脚本・演出のお蔭で余計な重さもなく、映画の語りは現代的なスピード感で処理されている。その良い例として、モンタギュー・キャピュレット両家の喧嘩場面の稽古シーンが、敵対する一座の襲撃に合い虚実一体になるシークエンスのカットバック。そして、恋敵ウェセックス卿とアメリカ新大陸に向かうヴァイオラが、上演芝居見たさ一念で脱走する展開から、上演中にジュリエット役の男の子が変声期と風邪の為に使えなくなりヴァイオラがジュリエットに成り代わるクライマックスの盛り上げ方と、映画的な見応えがある。ラスト、新作『十二夜』に取り掛かるシェイクスピアの原稿と新大陸アメリカを歩くヴァイオラがオーバーラップする決着も粋である。この映画は、トム・ストッパードとマーク・ノーマンの優れた脚本が生かされた作品として評価に値すると強く思う。
グウィネス・パルトロウの1番好きな時代
ヒロインは素晴らしいが肝心のシェイクスピアがだめな人でした
髭コリンはやばい
恋に落ちました。
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