ゲッタウェイ(1972)のレビュー・感想・評価
全21件中、1~20件目を表示
アクション映画のレジェンド、サム・ペキンパー監督と名優スティーブ・マックイーンさんの最強コンビが贈る、クライムアクション巨編!!
サム・ペキンパー監督の映像や編集の骨太演出がカッコよすぎ
ストーリー展開もめちゃくちゃ面白い、ホテルの銃撃戦がド迫力で圧倒的
本作のスティーブ・マックイーンさん、強盗団のリーダーという悪役なのにヒロイック、そしてダークスーツにショットガンを撃つ姿は超一級で痺れるほどカッコいい
アリ・マッグローさんがすごく美人、長身でスラッとしていて、長くて綺麗な脚が印象的、車を運転し逃走したり、銃を撃つシーンなどのアクションもキマっていて最高にカッコいい女優さんです
ルディを演じるアルフレッド・ゲッティエリさんがメチャクチャ印象的なキャラクター、マックイーンさん扮するドクとマッグローさん扮するキャロルのマッコイ夫妻を執拗に追い続けるワイルドな悪党を暑苦しく演じています
そしてルディと言えば、本作で唯一不思議で謎すぎるくだり、マッコイ夫妻追跡の道中で半ば拉致と言っても過言ではない最悪の旅に巻き込まれる獣医とその奥さんの登場、奥さんは何故かルディに身体を許しダンナの前でセックスしたという様な描写もあるし、ダンナは我慢ならず自殺するというトンデモ展開、このくだりって要る?とずっと頭の中で疑問符、ホントに意味不明すぎました(苦笑)
というツッコミ所はあるものの、それ以外は超一級の壮絶アクションに大満足、銃撃戦や寝台列車での追跡、マーキュリーなど旧車でのカーチェイスなど、全編クールで何度でも観たくなる大好きなアクション巨編です
【”様々な裏切りと騙し合いと信頼。”今作は、ラストのショットガンアクションシーンも見応えがあるサム・ペキンパー監督の粋な演出が冴える悪漢映画の逸品なのである。】
■銀行強盗の罪で刑に服していたドク・マッコイ(スティーヴ・マックィーン)は、ある日突然釈放される。彼は地方政界の実力者・ベニヨンと取引し、町の銀行を襲撃し奪った金を山分けして保釈金代わりに払おうとしていた。やがて銀行襲撃の緻密な計画を立て、作戦は決行されるが、ベニヨンには企みが有った。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作後、スティーヴ・マックィーンの奥さんになったアリ・マッグロー演じるキャロル・マッコイとダグ夫婦の関係性の描き方が面白い。
・キャロルは、ベニヨンと組みながらもドクを撃たずに、銃口をベニヨンに向け撃ち殺すシーンと、ベニヨンが雇ったルディ(アル・レッティエリ)に妻を寝取られ、こき使われ、最後は首を括る男との対比が、何だか申し訳ないがコミカルである。
■スティーヴ・マックィーンは、ヤッパリ格好良い。悪漢を演じても格好良い。市民や警官は殺さずに、深手を負ったルディから逃げる際の、数々の機転が利く男を渋く演じている。
新聞にデカデカと指名手配の顔写真が出ている中、豪胆にもキャロルと、大金を持って只管メキシコを目指す姿も大変宜しい。
<ラストの、エルパソのホテルでのルディ達との、ダグが激しくショットガンを炸裂させる撃ち合いのシーンも見応え充分である。
そして、町の修理屋の親父のトラックで逃亡するシーンも粋である。
親父は車中で”最近は男女の仲が乱れてイカン”と呟き乍ら、トラックを運転する。
そして、国境が近くなったところでドクは車を降り、親父に”去年は幾ら儲けた?”と聞き、”5000”と答える親父に2万を渡そうとすると、キャロルは”3万”を渡すのである。
そして、ドクとキャロルは大金を持ってメキシコに向かうのである。
今作は、サム・ペキンパー監督の粋な演出が冴える悪漢映画なのである。>
0051 ショットガンをぶっ放す第一人者
1973年公開
そらアリマッグローもマックィーンにこれだけ男気出されたら
惚れるしかないわな。
ゴミ回収車から脱出してカネ持って歩くシーンはいい!
マックゥイーンは宮部昭夫がやっぱりいいよな。
録画したのは磯部勉だった。
70点
テレビ初鑑賞 1978年4月28日『ゴールデン洋画劇場』
スティーブ・マックイーンの魅力炸裂!
感想
スティーブ・マックイーンの黄昏れた漢の魅力炸裂の作品。刑務所に収監中の孤高のアウトロー!ドクマッコイ。美しい妻キャロル。大金強奪後の2人の運命や如何に!?
自由とは自分勝手に生きることであり、他人の事はどうでもいい。目先の幸せは真当な生き方では手にする事の出来ない大金を(銀行強盗で)手に入れ、後に何も残らないアメリカを捨ててメキシコへ逃亡するー。という、とても刹那的で逃避規制が働いているある男女の人生を描いているジム・トンプソンの原作を、孤高の人生観を描かせると天下一品の腕前を披露するウォルター・ヒルが脚色をした。さらに監督は「わらの犬」「戦争のはらわた」、そして本作、次回作に「ガルシアの首」。殺しの美学を貫く映像手法でバイオレンス映画の革新を果たした名匠サム・ペキンパー。
ベトナム戦争で疲弊し、正しいことは何なのか。国民が自信を失ってしまった社会の中でアメリカ国内、古き良き西部も失われ、変わっていく。ヒッピームーブメントで築かれてしまったフリーセックス文化の害悪を揶揄し、鬱積するやりきれない想いや壊れてしまった人間関係を再び見つめ直す視点を映画の端々に感じる。ラストのエルパソのホテルでのベイノン一家と殺し屋ルディとの壮絶な死闘は緊迫した雰囲気が満ち溢れ、衝撃的な暴力描写の連続である。メキシコの国境越えに一役支う呑んだくれのカウボーイ(「博士の異常な愛情」の保守主義代表カウボーイ!コング役のスリム・ピケンズ)に旅暮らしはもうやめて手を携えて2人で生きた方が良いと諭され、すっかり改心してしまう2人が刹那主義の絶頂期にあり現実逃避に病める当時のアメリカそのものであると今観ても思えた。
音楽はブラックコンテンポラリージャンルの重鎮で当時新進気鋭の作曲家であった、クインシー・ジョーンズ。人種の垣根を超えた当時のアメリカ世論を反映した映画音楽での起用で、これがまたマックイーンの黄昏た魅力とペキンパーの映像にベストマッチ。日本の音楽、テレビ制作関係者や映画制作者にもかなりの影響を与えた事は間違いない。(個人的な主観であるが大野雄二作品、松田優作や一連の村川透監督作品等はスピリッツ的影響を受けていると感じる。)
監督自身、この作品に不満があるという発言もあるようであるが、スティーブ・マックイーンが兎に角カッコ良いので。
⭐️4
サムペキンパー、ラストガンマン
ショットガン及びカーアクションと逃避行を通じての夫婦の絆の復活劇には魅せられたが…
サム・ペキンパー監督作品は
「ワイルドバンチ」や「わらの犬」など、
随分と鑑賞させて頂いていたが、
TV放映も随分とあったはずのこの作品は
何故か鑑賞しないままとなっていた。
この作品の公開は、
「スケアクロウ」「ジョニーは戦場に行った」
「ジャッカルの日」
「ポセイドン・アドベンチャー」等の
名作の誉れ高い作品の多い年に、
第11位となかなかの高い評価を受けていた。
それは、
ショットガン及びカーアクションと、
逃避行を通じての夫婦の絆の復活劇に、
そして少しホッコリとするラストシーンが
観客の共感を得たためだったろうと
想像はした。
ただ、冒頭の刑務所内のシーンから
銀行強盗に至るまでが冗長的なのと、
終盤にあっさりと殺されてしまう割には、
獣医師夫婦をもてあそびつつ主人公を追う
銀行強盗犯の片割れの描写に
時間を割き過ぎていたりと、
全体的にアンバランス性を感じる作品
ではあった。
ある愛の詩以来のアリマッグロー
古いけど、青いけど
逃避行の先は…
テキサス中の役人と寝ても、また出してあげるわ‼️
トゥーツ・シールマンのハーモニカが心地よい
強かな二人の女
どこかでみたような
銀行強盗とその女の逃走劇。
だが、この映画の主題は、操を犠牲にして夫を助けた妻を赦すことができるのか。そのとき男の誇りはどうなるか。というもの。
どこかで観たような立つ瀬のない男の話だと思ったら、小津安二郎の「風の中の牝鶏」と同じ主題である。佐野周二の立場をスティーブ・マックイーンが演じる。男の側の心情の変化も大きくは同じで、妻の不貞を知ったときは怒りを抑えきれないし、その後もことあるごとに妻の行為を裏切りと非難する。そして、そんな女に助けられている自分が一番腹立たしいのである。
妻役のアリ・マッグローは、映画で観るのは初めてなのだが、終始どこかで見たことがあるような気がしていた。鑑賞後彼女のフィルモグラフィーを調べて納得。昔、家にあった「ある愛の詩」のサントラLPのジャケットに彼女が描かれていたのだった。
フランシス・レイの音楽も有名なそっちの作品も観てみよう。
全21件中、1~20件目を表示