「主人公と一体になって経験するとんでもない災難」激突! komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公と一体になって経験するとんでもない災難
顔の見えない男が運転する古いタンクローリーに追われる主人公。タンクローリーのエンジン音を聴き続けていると見ていると、だんだん自分が追いかけられているような気がして鼓動が早まり、じんわり汗をかく。周りに排気ガスが立ち込めているような気にすらなる。
ガソリンスタンド、軽食店、踏切と様々な場所で追い立てられ、視野狭窄に陥り正常な判断能力を失っていく主人公。その主人公と一緒になって「何でこうなったんだ?」「どいつが運転手なんだ?」「どうすりゃいいんだ」と悩み考える。
終盤、タンクローリーとの決着をつけることを決意するシーンは、周りの風景と合間って西部劇のヒーローのような面持ち。(でもまともな判断じゃない)
決着がついた後、崖の上に佇む主人公。達成感や晴々した表情はなく、夕暮の中で疲労感だけが漂う。それもまた私の気分と一致している。
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