劇場公開日 1973年1月13日

「主人公と一体になって経験するとんでもない災難」激突! komasaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5主人公と一体になって経験するとんでもない災難

2022年9月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

顔の見えない男が運転する古いタンクローリーに追われる主人公。タンクローリーのエンジン音を聴き続けていると見ていると、だんだん自分が追いかけられているような気がして鼓動が早まり、じんわり汗をかく。周りに排気ガスが立ち込めているような気にすらなる。

ガソリンスタンド、軽食店、踏切と様々な場所で追い立てられ、視野狭窄に陥り正常な判断能力を失っていく主人公。その主人公と一緒になって「何でこうなったんだ?」「どいつが運転手なんだ?」「どうすりゃいいんだ」と悩み考える。

終盤、タンクローリーとの決着をつけることを決意するシーンは、周りの風景と合間って西部劇のヒーローのような面持ち。(でもまともな判断じゃない)

決着がついた後、崖の上に佇む主人公。達成感や晴々した表情はなく、夕暮の中で疲労感だけが漂う。それもまた私の気分と一致している。

komasa