「美談のように語られる理不尽」汚れなき悪戯 うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
美談のように語られる理不尽
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大昔に、テレビの洋画劇場で見た記憶がある。子供心に強烈な印象を植え付けられた。とにかく、あらすじがとんでもなく残酷で望んでなったこととは言え、最後は天に召される事になる。すごく不条理を感じたものだ。
いい子にしていたら、なにか望みが叶うような展開で、「ママに会いたい」という望みをかなえるには死んで天国に行くことという結論がどうしても納得いかなかった。
途中からは、イリュージョンな展開で、禁じられていた部屋に飾ってある十字架のキリスト像が、いつの間にか動き出すようになり、マルセリーノは彼と意思疎通ができるようになり、直接、教えの言葉を受けながら、成長していくと思いきや、キリストの傷をいやしてやり、頭に巻かれたいばらの王冠を取ってあげる。
お礼になにか望みをかなえてあげよう。と言ったところから、そういう流れになるのだが、子供心に、「死」という概念がかなり揺らいだものだ。
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