「役立たず不倫親父」ケープ・フィアー 蜷川吝塀さんの映画レビュー(感想・評価)
役立たず不倫親父
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今夜(2024/05/31)観ました。
ロバート・デ・ニーロの役回りは、『マイ・インターン』のおじいちゃんとは真逆の鬼畜で、非常に不快な男、マックス・ケイディです。婦女暴行の罪で懲役14年の刑に処されたケイディは、自身の弁護を担ったサムを憎み、復讐心を燃やします。
映画館内での迷惑行為に始まり、サムの不倫相手への凄惨な暴行傷害、愛犬の毒殺、ひとり娘へのグルーミング行為、サムの妻であるリーをも暴行などなど、虫唾が走る行為を繰り返します。
終盤に差し掛かり、マックスを出し抜こうとするも
あえなく失敗。父の威厳ゼロの不倫男サムは、マックスに船上で縛り上げられ妻と娘のピンチの時も勿論役立たず。娘を守る為に自分が犠牲になろうと、母リーはマックスに懇願します。その時も不倫親父は苦虫を噛み潰したような顔をするだけです。
マックスに一矢報いるのは娘のダニーで、不倫親父はただただ役立たずに佇んでいます。
最後の最後で少し戦いますが、妻と娘の強さには足元にも及びません。
劇中、意味深なフィルターを掛けたシーンなどがありましたが、これも不快感しかありませんでした。90年台の映画らしいカメラワークや表現などは面白く、なんだかんだちゃんと観る事が出来ました。とはいえ120分は長すぎです。
タイムカプセルとして観るには丁度良い映画かと思います。若かりし頃のデ・ニーロの肉体は惚れ惚れしますよ(笑)
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