グローリー(1989)のレビュー・感想・評価
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言うまでもなく、プロバガンダな映画。黒人に対する解放運動とは無縁。...
言うまでもなく、プロバガンダな映画。黒人に対する解放運動とは無縁。このちょうど100年後に公民権法が施行されるが、この演出家の意図はそこにあるのだと思う。
煽られて、公民権法でアフリカ系アメリカ人はベトナムへ行かなければならなくなる。
リンカーンの正体者は、白人のリベラリストじゃなくても知っている。エジソンとか坂本龍馬とかと同じ。
それはともかく、1860年代でもこんな戦い方していたのか?と驚いてしまう。
近代戦はこれでは通じない。アメリカも学習している。
日本による奇襲、ベトナムやキューバからのゲリラ戦法、そして、テロ。
アメリカが負けて来た歴史である、その上で、アメリカの現代の戦い方がある。従って、こう言った人海戦術的戦闘行為を、敵味方共に取る事は無い。それを回避するために、塹壕がほられ、戦車、地雷、毒ガス、爆撃機、果ては人工衛星、ドローンが作られる。そして、その最終兵器が『核』なのだろう。つまり、戦争とはそう云うものなのだ。
ならば、だが、私なら愛する人がいても、
アメリカ史上初の黒人部隊。 当初は肉体労働ばかりを強いられていたが...
アメリカ史上初の黒人部隊。
当初は肉体労働ばかりを強いられていたが、やがて前線に送り出されて戦果を挙げていく。
やたらと戦争をやりたがるところは違和感があったが、自由を得るためには命は二の次だったのかもしれない。
私の知識として、リンカーンといえば「奴隷解放宣言」だったが、本作において、リンカーンはむしろ奴隷制を推進するろくでもない大統領という扱いになっている。
どちらが真実なのだろうか。
デンゼルの、一粒の涙
「南北戦争って、なんだっけ?」と言っている呑気者には。
刺激的というか、引いちゃう戦闘シーンも多かったけど。
黒人部隊の中の、白人隊長の苦悩→わかりあう。
その葛藤や前進ぶりが、なるほどなあと。
最初は「大丈夫か、この坊ちゃん」風だったけど。
デンゼルの尖った「やんちゃな兄ちゃん」が、キレッキレ。
鞭打ちのシーンで、右目だけ流す涙が印象的でした。
これまで南北戦争もので残酷に虚しく描いたものはなかなかなかった。
黒人奴隷がどういう扱いを受けていたか、彼等が北軍として連隊を組織したのに不当な扱いを受けていた史実を検証した映画。
とにかく史実から練り上げていった雰囲気があるので男の友情みたいなものもない。要は黒人奴隷がどんな扱いを受けていたかという前半と、デンゼル・ワシントンの心の奥底が興味深いところ。「何のために戦ってるんだ?」などと言う大佐との会話がじ~んときます。
決して悪くはないけど
アメリカ人からしたら思い入れがある重いテーマなのでしょう。日本人にはピンとこない部分もある。ペリー来航のちょっと前にこんなことやってたんだと考えると感慨深いけど。
江戸末期の日本人からみたら近代兵器で鎧ったアメリカも、ラスト・サムライの数十年前は士官は馬に乗って、兵卒は銃剣と火縄銃持って、うぉー、ってやっていたわけで。
黒人が誇りを取り戻すっていうテーマを扱ってなかったら賞を取るほどの作品とまでは思わなかったがアカデミー賞はあくまでアメリカの賞だし、賞をとりやすいテーマが厳然とあるということは理解しているつもり。
エドワード・ズウィック監督の手腕
ブラッド・ダイヤモンドやディファイアンスが好きなので、同じエドワード・ズウィック監督の作品を見たいということで鑑賞したが、非常に感動した。南北戦争をテーマにした映画は今まで見たことがなく、とても新鮮で俳優陣の名演がすばらしい。特にもデンゼル・ワシントンのニヒルな感じだけども、静かに闘志を燃やす雰囲気の演技は見もの。考えさせられる映画だった。
米国史における反人種差別の流れの一環がわかる、ヒューマンな戦争悲劇
日本が幕末・明治維新の動乱期、アメリカも南北戦争で大変だったことを改めて再確認しました。 史実に基づいた、ヒューマニズムと反人種差別の真面目な映画でした。幾多の悲劇を乗り越えて、理想を少し少し実現していった欧米リベラリズムがうらやましいと思いました。若い人には必須の勉強になるいい映画でした。 なお、映画では触れられていませんでしたが、史実として、主人公の黒人部隊を率いて戦死した若い白人大佐は、新婚間もなくで、彼の妻は、その後、再婚せずに一生を終えた、とのことです。
南北戦争モノなので、ずっと気になっていた映画を観ることができた。マ...
南北戦争モノなので、ずっと気になっていた映画を観ることができた。マシューブロデリックは意外な役でしたが、みごとに演じていたという印象です。時には冷酷、時には兵士の味方。戦闘シーンは丁度いいくらいだが、登場人物の過去や内面的な部分をもっと表現してもよかったと思います。
黒塗りブラックフェイスは差別か?
見たのは二度目か。 ちょうどシャネルズよももクロの黒塗り顔が話題となっている。
白人による異民族や黒人の奴隷は数千年の歴史があるが、我が国には奴隷制度は歴史上無くむしろこれ憎み解放してきた。誇るべきである。
さて一人の白人青年が黒人奴隷の為に命投げ出して南北戦争(civil war・江戸後期)で重化学工業化してた北軍が勝って万歳。
好きな黒人俳優のデンゼルワシントン(大統領の元奴隷?)、モーガンフリーマン(自由人)が出てる。
なよなよの主人公のマシューブロデリックはチョイチョイ映画で見るが、嵐のニノみたいな役柄が多く結構好き。
アメリカ史おける重要な内戦なので参考に見ておいていいと思う。
名優の共演
さすが名優の共演だけあって、演技に見入ってしまいました。感動の場面も多々ありました。
アカデミー賞受賞作品ということで納得の内容だったんですが、ラストがもう少し感動的だったら…と感じてしまいました。ただ、いい映画であることは間違いないです。
栄光の歴史を切り開いた迫力の歴史絵巻
総合85点 ( ストーリー:80点|キャスト:85点|演出:90点|ビジュアル:90点|音楽:75点 )
物語も悪くないのだが、演技と演出の出来がいい。美術と衣装も良く出来ているし、大人数を動員して砲撃・銃撃・白兵戦を繰り広げる戦闘場面も迫力があるし、撮影と音楽も良い。敵だけでなく味方からも差別される黒人兵士は、無教養だったり差別された経験ゆえに人に対して攻撃的だったりで、それぞれがまたいろんな背景を持っている。そんな彼らをまとめあげて勇敢に戦い歴史を切り開いた、アメリカ最初の黒人部隊の栄光の戦い様をみせてくれた。
役者の表情
デンゼル・ワシントンの表情に魅せられてしまった… 黒人の兵士たちの表情に魅せられてしまった… 監督はうまいとは思わないけど、役者の表情には力があったよ。
物語としても、こういう話にどうにも私は弱いのかも… 散り散りなこころのある種の連帯の瞬間を見せられると、グッときてしまうのですよ… その意味では、最後の出陣前夜の焚き火を囲むシーンは、もうちょっと盛り上げてほしかったってのはありますね。
あ、でも最後の戦闘シーンの終わる瞬間の丘に駆け上がった兵士たちのショットは素晴らしいと思ったよ! 実は未見の「ラストサムライ」、見てみよっかなぁ…
傑作だった
冒頭の戦場場面が非常にエグ味たっぷりで、引き込まれた。物語はとても正統派で分かりやすかった。デンゼルワシントンが若くてかっこよかった。意地悪な男として登場するのだが、悲しい人生を背負っていて、意志が強く気高い面もあってよかった。
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