クレージーモンキー 笑拳

劇場公開日:

解説

人間の喜怒哀楽の感情を基にした笑いの波状攻撃である拳法“笑拳”を使って悪党を倒すカラテの達人を描くクンフー映画で、「酔拳」、「猿拳」に続くシリーズ第3弾。製作はスー・リー・ホワ、監督・脚本はジャッキー・チェンが各々担当。出演はジャッキー・チェン、イェン・シー・クァン、ジェームズ・ティエン、シン・ティエンなど。

1979年製作/98分/香港
原題または英題:笑拳怪招
配給:東映
劇場公開日:1980年4月19日

ストーリー

清朝末期の広東。政府の横暴さから、目ざわりになるカラテ流派がことごとく弾圧され、その中でも声望高い形意道場は目の仇にされ、門弟たちが清朝からさしむけられた鉄の爪をもつ殺し屋にかき殺されていた。しかし名手、陣鵬飛が生きている限り形意道場復興の可能性は消えない。殺し屋は陣鵬飛を殺すことに全力を注ぐ決意をした。興隆(ジャッキー・チェン)は、哲学と修身とカンフーに専念する若者。実の爺さんと特訓修業のために山中のあばら家に引っ越して毎日励んでいる。ある日、市場に出かけてサイコロ博奕に加わった興隆は、帰り道で3人のやくざに待ち伏せされるが、みごとに3人をやっつけ、逆に彼らから兄貴、兄貴と慕われる始末。一方、病気がちの爺さんの薬代に困り出した興隆は、地道な職業につくがやはりダメ。偶然出くわした例の3人組の紹介で王門道場の用心棒の職をえた。ある日、いつものように道場破りと対決していた興隆は、観衆の中に爺さんがいるのを見つけ、急に緊張、攻めの型が守りの型になってしまった。この爺さんを見つめるものがもう一人。鉄の爪をもつ例の殺し屋だ。彼は、この爺さんこそが身をやつした陣鵬飛であることを見破ったのだ。そして配下をつれて家まで襲ってきた。そして、病をかかえた爺さんは、あの鉄の爪にかかって殺されてしまう。目の前で殺されるのを見た興隆は、爺さんの旧友の松葉杖の男に特訓を受け、遂に秘技“笑拳”を会得する。これは人間の感情に基づいている喜び、悲しみ、わびしさ等と頭脳とパワーを同時に活用する拳法だ。いよいよ決闘の日、興隆は位く、笑う、怒るの3段笑拳で、殺し屋を倒し、爺さんの仇を討つのだった。

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映画レビュー

3.5【前半はジャッキー・チェンが初監督作品という事で張り切りすぎて空回りしているが、後半の師匠の仇を打つ流れは見応えある作品。更に、後半見せる若きジャッキー・チェンの鍛え抜いた身体には見惚れるのである。】

2024年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

■祖父チェンと山の中で暮らし、チェンからクンフーを学ぶ若者シンロン(ジャッキー・チェン)は、祖父に隠れて町道場の用心棒になって小遣い稼ぎを始める。
 しかし、シンロンの軽はずみな行動によって、チェンは政府に雇われた「鉄の爪」の異名を持つ最強の殺し屋によって殺されてしまう。

◆感想

・前半は、ハッキリ言ってジャッキー・チェンお得意のコミカルシーンも空回りしている。女装シーンなども面白いのだが・・。
 何よりも、祖父チェンを演じた俳優が、全然お爺さんに見えないのである・・。

・後半は、祖父チェンの愛弟子に依る修行シーンなどは、やや名作「蛇拳」「酔拳」を彷彿とさせ、物語を一気に締めてくれる。嬉しい。

<悪役の「鉄の爪」の異名を持つ最強の殺し屋のコスチュームなども、観ると”ウーム”なのであるが、今作のカンフー指導も若きジャッキー・チェンが行っている事を考えると、意義ある作品である。
 なにしろ、現在でも主演作を日本で公開するジャッキー・チェンには、敬服するしかないし、多くのファンが今でも多数いらっしゃるという事実には、改めて頭を垂れるしかないのである。
 こんなに息の長い、凄いカンフーアクション映画俳優は、ジャッキー・チェンしかいないのであるから。>

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NOBU

3.0笑ったり、泣いたり

2024年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

単純

清朝末期、朝廷は気に入らないカンフー道場を潰すため、刺客を送り込んでいた。
主人公(ジャッキー・チェン)の祖父がやっている道場も狙われ、祖父は殺されてしまう。
主人公は戦いを挑むが歯が立たない。
ある日、祖父の旧友がやってきて・・・。
ジャッキーはこういうキャラがイキイキしている。

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いやよセブン

4.0仇敵は「鉄の爪」で来た。

2024年5月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

BS260で視聴。
山の中で隠棲する武芸の達人チェン老人の教えを受けているジャッキー。田舎暮らしに飽き足らず町に出てきて、師範代に収まるが、ジャッキーを見つけたチェン老人は、強力な殺し屋エンの餌食になってしまう。ジャッキーはすんでのところで、老人の兄弟・弟子で、足の悪いソウの機転に救われる。それからは、復讐をちかって、ソウ老人の猛訓練を受ける日々。
最後は、プロレスのフリッツ・フォン・エリックを思わせるエンの「鉄の爪(アイアンクロー)」戦法に対して、一門の最終奥義である、人間の四つの感情「喜び」「怒り」「悲しみ」「笑い」をコントロールする技法を身につけて立ち向かう。初めは全くの劣勢だったが、エンの猛攻撃に対して、ジャッキーが「泣き」で対応すると、相手がわずかに怯む。それが、次に「怒り」を爆発させる糸口を生む。ジャッキーの若さが、次第にエンの暴力性を上回るようになるところが見事!「怒り」が言わば人間の感情の自然の発露であるに対して、「泣き」や「笑い」は演技を伴う。単なる自然な感情(ユーモア)ではなく、コミカルなドラマにまで昇華させているところが素晴らしい。
もしかすると、ジャッキーはこの映画で、初めて演技に開眼したのではないか。ジャッキーの元々の支配者であって、この映画の脚本を書いたロー・ウェイは、それを導いたことになる。ユーモアを土台にしたコミカルな演技は、カンフーばかりでなく後のアクション映画でこそ役立つ。大変、皮肉なことに、彼らは、この映画で袂を分つことになるのだが。

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詠み人知らず

5.0カンフーと言うよりも、京劇だ

2024年3月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

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