劇場公開日 1980年4月5日

「邦題名の通り、「vs.」よりも父子の絆の成長譚的に感じる内容からは「クレイマー、クレイマー」の方が相応しく感じ…」クレイマー、クレイマー KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 邦題名の通り、「vs.」よりも父子の絆の成長譚的に感じる内容からは「クレイマー、クレイマー」の方が相応しく感じ…

2025年11月3日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

劇場鑑賞後も
TVで3〜4度は観たような記憶だが、
ビスコンティの「ルードリッヒ」や
コッポラの「地獄の黙示録」を抑えての
キネマ旬報ベストワン作品でもあるので、
見落としの点もあるかと思い再鑑賞した。

そして、邦題が「クレイマー、クレイマー」
だったので、
母親のいなくなった父子の奮闘記の映画だと
思って観ていた初鑑賞時の記憶も蘇るが、
女性が家庭の中だけではなく
自分探し的生き様に踏み出す設定は、
少し前に鑑賞した「推定無罪」の2人女性も
思い出された。

しかし、ホフマンとストリーブの名演技
にも関わらず、ストーリー面で、
親子の絆を深めるための設定
ではあるのだろうが、
まだ出世欲を有していて
キャリアとして大切な時にも関わらず
父親が家政婦を雇わなかったり、
また、統計的には父親が勝訴するのは1割位
とは聞くものの、この裁判の判決としては、
どう見ても母親の敗訴としか感じられない
のだが、何故そうではないのか等々、
疑問に感じることが多い鑑賞の回と
なってしまったこともあり、
更には、度重なる鑑賞により、
私には、もはや新鮮味を感じることが
無くなってしまっていたのは残念だった。

さて、
父子の絆の成長譚的に感じる内容からは、
作品のタイトルとしては「vs.」よりも、
「クレイマー、クレイマー」が相応しく
感じ、そんな感覚を共有したかのような
配給会社による邦題名だったのかも、と、
一人で勝手にほくそ笑みつつ鑑賞を終えた。

KENZO一級建築士事務所
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