銀馬将軍は来なかった

劇場公開日:

解説

朝鮮戦争下、国連軍の兵士にレイプされ村八分になった子持ち未亡人が、娼婦になりながらも力強く生きていく様を子供の視点で描いた戦争映画。監督、脚本は「墜落するものには翼がある」(未)の張吉秀。製作は韓甲振。原作は「ホワイト・バッジ」の安正孝。共同脚本は趙宰弘。音楽は八八年ソウルオリンピックの開会式の音楽を作曲した金秀哲。主演はテレビドラマ「ニューヨーク恋物語」やビートたけしと共演した「金の戦争」の李恵淑、金甫娟、「曼陀羅」の金茂松、孫昌民。九一年モントリオール世界映画祭主演女優賞・脚本賞受賞作。

1991年製作/韓国
原題または英題:Silver Stallion
配給:ジューン企画=アジア映画社
劇場公開日:1993年11月23日

ストーリー

朝鮮戦争中のこと、春川チユンチヨンに近いクムサン里という農村に若くて美しい未亡人オルレ(李恵淑)が二人の子供と住んでいた。マッカーサー率いる国連軍が仁川インチヨンに上陸し戦争が激しくなると、この村にも米軍の兵士たちが現われ、ある夜、オルレは二人の兵士にレイプされてしまう。村人たちは彼女に同情するどころか、死ぬことによって貞節を守らなかった汚れた女と非難の目で見る。そんな時、派手な洋服を着た女ヨンニョ(金甫娟)とスンドク(方銀姫)がやって来て、米を売ってくれという。困っている二人を見てオルレは快く分けてやり、それをきっかけに知り合いになる。彼女たちは街娼だった。しばらくすると彼女たちは川向こうに“テキサス村”というアメリカ兵相手の歓楽街を作った。彼女たちの店ドラゴンレディを訪れたオルレはいっしょに働こうと誘われる。村八分にされて以来、日に日に米が減り食べることにもことかくようになったオルレは、良心がとがめながらも生活のためその店で働くようになった。それがわかると長老(金茂松)はじめ村人たちは鬼のように怒った。“テキサス村”ができただけでも腹立たしいのに、そこで同じ村の女が働くなんて! 村の子供たちはオルレの息子マンシギをいじめた。子供たちはアメリカ兵と娼婦がセックスしているところを覗き見し、マンシギの母さんオルレの部屋も覗いた。マンシギはそれをやめさせようとして、子供の作った手製銃で自分の手を誤って撃ってしまう。この騒ぎでオルレと彼女の二人の友だちも村全体を相手に喧嘩を始める。そしてこの事件は真夜中に子供の死者を出すところまで発展する。林の中で妙な物音がすることに気づいた米兵が暗闇に銃を向け、子供を撃ってしまったのだ。まもなく中国正規軍が投入され、米兵たちは撤退し、村人たちもオルレ親子もわずかな荷物を持ってこの村をあとにした。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く