禁断の惑星のレビュー・感想・評価
全18件を表示
SF映画が好きになった原点
白黒テレビで見た。怖かった。凄いと思った。
ロスト・イン・スペースが宇宙家族ロビンソンって邦題でやっていた。そこに出てくるフライデーってロボットがこの映画のロビーだとすぐに感じた。宇宙船もジュピター2号に似ていると感じた。SF映画が好きになった原点だと思う。
1956年のクオリティ
世界大戦も終結し冷戦下。辛うじて保たれている平和を背景に宇宙に目を向ける時代だった。米ソはロケット開発でしのぎを削る。そんな背景下で、このクオリティは感心。先住の宇宙生物のくだりも、目に見えない怪物も、光線銃と電磁バリアもご都合主義とはいえ、当時としては最新の筋書きだったろう。
一点だけ、原子炉の扱いがぞんざいで放射能汚染をそれほど気にしていない風が?だった。核爆弾でなければ安全で有効なエネルギー源という風潮だったのかもしれない。
アン・フランシスの見とれる脚線美とロボットの対称が作品の幅を広げたと思う。今思うと、1960年代まではデパートのおもちゃ売り場もロビイ型ロボットが機械音たてながら動いていた。幼い自分は欲しい反面、ちょっと怖くて、「何が欲しい」に躊躇したなあ。
Monster from the Id. SF映画の原点
今から65年前の作品です。冒頭から出てきたいかにも空飛ぶ円盤な形の宇宙船。元祖って感じですね。多分色んな映画がオマージュしているんでしょうけど、今現代で単独作品として観ると時代を感じますよね。
あの天才ロボットのロビーは何故に二足歩行に作ったのでしょうか?二足歩行だと倒れやすいのに頭はガラスばりにしてあるって。倒れたら割れるやん❗デザインを考えた人って実用性度外視のような気がしてなりません。ポスターではロボットが女性を抱き抱えていたんで勝手にロボット反乱物かと思っていたのですが全然違いました。多分あのポスターで勘違いした人も多いのでは?
でも、きっと当時観ていれば色々と画期的だったのではないでしょうか?SF映画の礎になっている作品なんだろうなぁっと思いました。
たぶん善人
NHKラジオにこんな番組があります
『子ども科学電話相談』
この番組にこんな相談がありました。
「宇宙人は悪者なの?優しいの?」
確かに気になります、しかしこんなこと分かるわけないだろうと聴いていたら学者先生の答えに大きく頷いてしまったのです。
ざっくりと言うと宇宙へ旅立ち他の惑星に行くということはとてつもない科学力と多くの人達の努力や協力が必要でそれには国々の隔たりなど無くその星の叡智を集約した結果なのだと
もうそうなると争ってなどいては先に進めない、そんな星から来た宇宙人が悪人であるわけがないと言うのです
なるほどです、そのようなところからアプローチして物事を考えた事などなかったのでほんとに参考になりました
この映画の宇宙人も悪人ではなく遥かに文明が発達した良い宇宙人だったのでしょうね
それにしても子ども科学電話相談はいい番組ですねー
子ども達の質問の内容に改めて驚かされます、確かに私には答えられないのに私自身疑問にすら思わなかったことがスラリと出てくる
それを専門の科学先生が親身になって答えるのですからこんな贅沢な番組はないのではないかとね
正直私自身も聞きたいことが色々と出てきましたよ
電話をしてくれそうな子どもの知り合いも無いので残念ですがこの夢は叶いそうにないですがね
SF古典の傑作。 人類がUFOを操り、移住先を探している。 とある...
SF古典の傑作。
人類がUFOを操り、移住先を探している。
とある星に降り立ち、宇宙生まれのウブな美女に健康にいいとキスを迫る隊員たち。とんだセクハラ軍団である(笑)
終盤、核となるモンスターはややショボいものの、ストーリーがしっかりしており、SF苦手の私でも楽しく見ることができた。とても1956年の作とは思えなかった。見る価値あり。
時代を先取りしたメカが楽しい
宇宙船の内部の設備やロビーを眺めるだけでも楽しい。
ストーリーのギミックは説明セリフだらけで私にはなかなかスッと入ってこなかった。
字幕を読んでる分には助かるのですが。
1956年の宇宙観
アルテア惑星で20年前からウォルターピジョン扮する言語学者モービアス博士だけがひとり生き残っていたが救助は求めていないと言った。
1956年の発想だがらか、18人も乗れる円盤型だったり宇宙服も要らない酸素十分な環境だったり博士が作ったロビーと言う人間型ロボットがいたりしてたね。アンフランシス扮する隊員の誰とでもキスする博士の娘アルタもいたけど、全体的に不気味だったな。
ついに、ロビーに会えた!
子供の頃は、ロビーと言えば、
鉄腕アトムや鉄人28号の漫画やアニメの世界
だけに留まるキャラクターでは無く、
空想科学界全体における代表的なロボット
で、買ってもらうことは出来なかったが、
ロビーのおもちゃはデパート売場等で
羨望の眼差しを向ける対象だった。
そのロビーにNHKBS放送でついに
会うことが出来た。
しかし、映画の出来そのものは、
現代の感覚では今ひとつのものだった。
色々な観点で、その後のSF映画の元祖的作品
だったとは言え、古くささは拭えない。
この点は、進歩性の判断の難しい人間
そのものを描くヒューマンドラマ的映画
に比べ、
際限なく進歩する科学技術に密接に絡む
SF映画のハンディキャップかも知れない。
だから、話の骨子の
“観念・潜在意識の具象化がもたらす恐怖”
の表現は難しかったかも知れない。
あえて直接描かないという方法もあったと
思うが。
また、
全てがスタジオ撮影ですよ感が丸出しだし、
ロビーの足が長すぎて着ぐるみなのが
見え見えなのは残念で、
おもちゃのロビーの方が
よほどロボットらしい愛らしさがあった。
それでも、私には
ロビーの存在だけに支えられたと言って良い
かも知れない作品だ。
🌟🌟🌟の内訳は、
作品の出来🌟🌟+ロビー🌟です。
ロビーよ、永遠なれ!
1956年の作品という点は、まぁ、・・・ですね。 この時代の出演キ...
1956年の作品という点は、まぁ、・・・ですね。
この時代の出演キャラクターのプロットは、こんな感じだったのでしょうね。
リメイクしたら、面白そうではある。
効果音を利かせたオープニングからすでにワクワクしてくる。今観ると古...
効果音を利かせたオープニングからすでにワクワクしてくる。今観ると古臭いが、精一杯未来を描いている感じになんとも言えない味があり、セットも見事。宇宙的なアクションがある訳ではなく、SFという恋愛映画のようだった。
クラシックSFの金字塔
ストーリーなどは全く記憶にないのだがロボットだけは覚えていた。ロボットの名は「ルビー」、お願いすると料理でもなんでも作ってくれる、食いしん坊の子供ならすぐにでも欲しいと思ったのだろう、今ならさしずめドラエモンか・・。買ってもらったブリキのルビーはどうしたのだろう、今もっていたらお宝かも。
見直してみて驚いた、CGなど無かったころなのによくできているし逆に画が芸術的で美しい、光線はこの頃でもフィルムのオプティカル処理でできたので頻出している。
冒頭のスーパーで「人類が21世紀には月旅行」とあるが13年後に達成していたとは感慨深い、家事ロボットルビーの頭の中がリレーのようなのは当時のコンピューターのデフォルメか、人類がロケット型ではなく重力制御の空飛ぶ円盤で光速航行するだけでも未来が待ち遠しい、20光年の彼方に地球型惑星が存在、滅亡した先史時代の高度宇宙文明も壮大だ、IQ増幅装置、核融合エネルギー炉、超合金と夢のようなものばかり、「イドの怪物」のイドとはシュレーディンガーの井戸なのか、潜在意識の生んだ怪物とは実にシュールだ、子供に分からなかったわけだ。科学あり哲学ありキュートなヒロインあり、久しぶりにクラシックSFの金字塔を堪能いたしました。
50年以上も前の映画なのに、よくできてるなぁ。
人間に危害を加えないというロボット3原則の一つを上手く利用してある。転送装置、ホログラフ、IQ増幅装置や2000年前の知的生物クレル人の遺産と夢のようなものがいっぱいだ。ロボットのロビーのデザインもこの後似た様なデザインがいっぱい登場しているな。『キャプテンウルトラ』や手塚漫画の世界にも・・・ しかも悪魔のような透明の怪物“イド”の出現。CGやSFXの技術が全く無い映画の世界で、よくぞこれほどの特殊効果が表現できたものだ。オスカーを取れなかったのは『十戒』のせいだ(笑)
音響効果がひどい。これなら静かな音楽を使った方が絶対にいい。ゲゲゲの鬼太郎の音響効果と変わらない・・・音だけ聞いていたらホラーだと思ってしまう。
本作を観ないでSF映画を語ることなかれ
もしもSFオタクの大学があったとしたら本作は必修教材だ
一般教養として必ず何度も繰り返し観て頭に入っていないと落第だ
それくらい重要な作品だ
1956年製作だから世界初の人工衛星スプートニクの前年だ
だから冒頭のナレーションで人類の月着陸は21世紀末と言うくらいに古い作品だ
しかし改めて見直して、驚嘆するほど高いレベルのSF映画であることを再認識をした
本編の物語は基本シェークスピアのテンペストをSF解釈で翻案したものだ
お話の内容自体は当時米国でのSF小説の大流行の中では月刊の人気SF小説誌に掲載されてたり、SF短編小説集に収録されていたりする、ありがちなもので、さほど画期的なものではない
それほど当時の米国のSF小説のレベルは高かったのだ
たが、映像、設定、小道具、美術、衣装など本作のありとあらゆる部分が現代のSFの映像作品の全ての根本になっており出発点であることを、改めて再確認されられた
本作の影響力は計り知れない
幾つか例示してみよう
DVDに予告編が収録されている
そこに現れる映像は、星一杯の宇宙空間に流れる黄色い文字の文章
もちろんこれはスターウォーズが引用している
設定は一目観れば判るとおり宇宙大作戦(スタートレック)の元ネタである
最初のオリジナルテレビシリーズのお話とほぼ同じ展開だ
船長とドクターが中心になって物語が進む
美術も宇宙船は宇宙家族ロビンソンのジュピター2号の元ネタ
本作でことに有名なロボットのロビーは、宇宙家族ロビンソンではフライデーになり、本作のコックとロビーのやり取りはフライデーとスミス博士に引用されている
ロビーの初登場シーンの砂漠を土煙を上げて遠くを一直線に爆走しているシーンはスターウォーズにそのまま引用されている
クレール人の地下遺跡にある目もくらむ程の地下の縦空間はタイムトンネルの地下基地とスターウォーズのデススターの中心部の動力炉に引用されている
本作の円盤型宇宙船にメイン船体と二つの機関部を取り付ければそのままエンタープライズ号になる
エンタープライズ号のブリッジが円形なのは本作からの由来
本作の宇宙船のブリッジにある宇宙コンパスは宇宙戦艦ヤマトの艦橋にそのままのビジュアルで引用されている
クレール人が思考だけの存在になっているのは宇宙戦艦ヤマト2199のイスカンダル人に継承されている設定だ
乗組員の制服は色こそ違うがウルトラマンの科特隊の制服に肩の部分のデザインが継承されている
などなど
と、まあ本当に切りが無い
そのくらいに強烈なインパクトを当時の世界中のSFファンに与えたのだ
そして10年後、20年後と、本作に衝撃を受けた子供達が今度は作り手となって本作を土台にして今日のSF映画を切り拓いて行ったのだ
本作を観ないでSF映画を語ることなかれ
それほどの作品だ
おぉ…
面白い!
古典的なんですけど、その中に哲学的な?要素もあって、古臭くないんですよね。そこまで。
娯楽要素もあり、ドキドキする要素もありで今でも楽しめる。
古臭そうだし…といって避けるのではなく、是非みてほしいですね。
ロビーロボット
超有名SF古典、古いので確かにテンポは遅い
しかし、意外と観られた、魅力は何といっても万能ロボット、ロビーだろう、酒迄創る、トラック?に乗って移動する勇姿は何度かみた記憶が有る、スチールだと思うが、印象が強い、ブリキのオモチャも有名だろう、
宇宙探査の末女の子が出てきちゃうんだから、見る目ば変わるだろうなぁ、父親もこの星が居心地が良く、そっとしてほしかったんだろう、本気で、で娘もその犠牲だったんだろうと思う、最後に襲ってくる、アンノウンは、その博士親父の潜在意識、犠牲者多数で、ああ成ってしまう、教訓は人間は神には成れない、この映画は後々色々な作品に影響を与えるので、有る意味神か❓
色褪せない古典SFの名作
「スター・ウォーズ」の原点は黒澤作品だのとよく言われるが、「スター・トレック」も含めて、手本となった作品はこの「禁断の惑星」だと思う。
残念ながらスクリーンで観たことはないが(私が4歳の時の作品)、ヒロインのアン・フランシスは、TVドラマ「ハニーにおまかせ!」で中学生の頃からファンだった。口元にほくろがあり、お色気があって空手で悪人を倒すスーパーおねえさんだった。大人になってからレーザーディスクでこの作品を見つけ手に入れたのが最初の出会いだ。現在はDVDで時折鑑賞している。
収録されている予告篇を見れば見るほど、「スター・ウォーズ」のこの作品に対するオマージュの高さを感じる。
いま観ても、まったく古臭さを感じない構成で、よくこんな映像を創り上げたものだと感心する。ロボットのロビーも、SF作品に出てくるロボットの原型となった。未来の造作物でありながら、どこかノスタルジックで、金属的な重量感がある。
いまや宇宙もののSF古典となり、何度観ても飽きない名作。
残念ながら、今年の1月、アン・フランシスはすい臓がんの合併症で亡くなった。80歳だった。
全18件を表示