KILLER 第一級殺人

劇場公開日:

解説

20年代のアメリカに実在し、子供を含む22人もの人間を殺害した大量殺人犯の生涯を、彼と唯一心を通わせた若い看守の目を通して描いた人間ドラマ。殺人・強盗・レイプなど、モノクロの記録映画調で再現された主人公の犯行現場が緊迫感をかき立てる。主人公の残した手記に基づく同名ノンフィクション(『全米メディアが隠し続けた第一級殺人』邦訳・扶桑社)を、「アイアン・メイズ ピッツバーグの幻想」「カリフォルニア」の脚本家ティム・メトカーフが脚色し、初監督を果たした。エグゼクティヴ・プロデューサーは「ニクソン」の監督で、「アイアン・メイズ」「サウス・セントラル」など製作者としても活躍するオリヴァー・ストーンと、「BODY ボディ」のメリンダ・ジェイソン。製作はストーンの主宰するイクストランの社長を務める「ジョイ・ラック・クラブ」のジャネット・ヤンと、「ホーム・アローン」のマーク・レヴィンソン。撮影は「スネーク・アイズ」などアベル・フェラーラ作品で知られるケン・ケルシュ、音楽は「ストレンジ・デイズ ―1999年12月31日―」のグレアム・レヴェル、美術は「プラトーン」のシャーマン・ウィリアムス、編集は「ハリーとヘンダスン一家」のリチャード・シェンナーが担当。主演は「スペシャリスト」のジェームズ・ウッズと「エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事」のロバート・ショーン・レナード。CATV用に作られた作品を日本では劇場公開。

1995年製作/91分/アメリカ
原題:Killer: A Journal of Murder
配給:ギャガ・コミュニケーションズ=ゼアリズ(タキ・コーポレーション提供)
劇場公開日:1996年3月2日

ストーリー

1929年。米カンザス州北東部にある連邦刑務所に着任した信任看守ヘンリー・レッサー(ロバート・ショーン・レナード)は、信念と理想に燃えていた。そんな中、新たに送られてきた囚人の一人カール・パンズラム(ジェームズ・ウッズ)は、入所早々、冷酷な看守グライサー(ロバート・ジョン・バーク)から容赦ない仕打ちを受けていた。殴られて血だらけの彼を見かねたレッサーは、彼に1ドル札を差し入れる。職務を逸脱した夫の行動を知ったレッサーの妻エスター(カーラ・ブオノ)は、その身を案じた。一方、パンズラムは、レッサーに対する礼として、自分がこれまでに犯してきた凶悪な犯行の数々を文字にするから、それを新聞社に売れと申し出た。明らかな服務規定違反に、一度は申し出を断ったレッサーだが、好奇心も手伝って、ある夜、彼に紙と鉛筆を差し入れた。そこに記されていたのは、彼が犯罪者となるいきさつだった。レッサーは、貧しく複雑な生い立ちの境遇ゆえに犯罪世界に陥ったパンズラムが、すさんだ刑務所生活によって、一層凶悪さを増したことを知る。その冷酷な殺人記録に戦慄するレッサーは、次第にその文書がパンズラムにとっての“遺書”ではないかと悩み始める。腐敗しきった刑務所の中で、パンズラムとの友情にも似た奇妙な連帯感が芽生えてきたことも彼を苦しめた。そんなある日、パンズラムの房から鉛筆が発見され、罰として独房に換金された。グライサーたちの拷問にも耐え、鉛筆が自分からの差し入れであることを言わなかったパンズラムに、レッサーは感謝した。しかし、独房から出た後、パンズラムはグライサーを撲殺してしまう。裁判で有罪となれば間違いなく死刑であり、何とか彼の命だけでも救いたいと考えたレッサーは、高名な精神科医メニンガー博士に相談し、精神異常による免責に持ち込もうとする。だが、パンズラムはあくまでも“殺人鬼”としての極刑を希望し、診断を拒否し続ける。そして、審判が下り、彼は絞首刑に処せられ、レッサーは最後の瞬間に立ち会った。彼はその後、刑務所を辞職した。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5尺が足りないがそれなりの良作

2018年1月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ある日、新任の看守ヘンリーは受刑者のカールと交流を持つ。彼はヘンリーに自伝を書きたいと嘆願し…。

20人以上を殺害した実在の人物と看守の交流を描いた作品。
日本のポスターから受ける印象と違い意外にもハートフル。尺が短すぎて色々と掘り下げが足りないのが惜しい。
「人生は出会う奴によって決まる。俺の人生で良い奴はお前とスパッドだけだった」ってセリフが凄い「殺人鬼が何故生まれるのか」に言及してるようで深い作品だった。あともう少し尺があればなあ…。

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