吸血鬼ノスフェラトゥのレビュー・感想・評価
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古今東西、あらゆるヴァンパイア映画の原点‼️
世界初の本格的吸血鬼映画で、後年のベラ・ルゴシやクリストファー・リーが有名なのかもしれませんが、映画としての完成度は今作の方が圧倒的に高いでしょう‼️古城に暮らすオルロック伯爵は、実は吸血鬼で、召使いとして屋敷へやってきた男の妻の血を激しく欲する・・・‼️後に名作「サンライズ」を監督するムルナウ監督の演出は神秘的だし、芸術的なんですが、とにかく怖い‼️フロックコートをまとった吸血鬼が、骸骨のような細く長い爪で襲いかかり、首筋に鋭い牙をたてる‼️低いポジションからのカメラ撮影で、吸血鬼が異様に大きく見えるし、ビジュアル的にもモンスター的でめちゃくちゃ怖い‼️もう夜の壁に映し出される影を見るだけでも震え上がってしまいます‼️他にもコマ落としが頻繁に使われてたり、三つのシーンをカット・バックしたり、森の樹木を白黒逆転で表現したりと、1922年当時で考えられるだけの映像表現を駆使したムルナウ監督の情熱が、シーンの一つ一つに恐ろしいくらい宿ってます‼️あー怖かった‼️
Blood! Your precious blood! 吸血鬼映画の超元祖!
dTVに上がっていたので映画史のお勉強にと思って観賞しました。公開が約100年前の1922年!1922年って日本は大正11年!勿論モノクロでサイレントです。
今観ると全く怖くないのですが、これを当時観た人はメッチャ怖かったのではないでしょうか?きっと映像を観るって事自体がレアな体験でしたでしょうし。ノスフェラトゥさんのあの何者かわからない存在感といい、影だけ写して襲って来てるのを表現する手法といい、色んな事を創意工夫していて、現代まで連綿と繋がるホラー映画を産み出した作品と言えるでしょう。
現代ではヴァンパイアって犬歯が長いのがデフォルトですけど、最初は前歯が長かったんですね。だからノスフェラトゥさんの見た目はネズミ感半端ないです。ネズミいっぱい引き連れてましたし。自分で棺桶背負ってお引っ越ししてる姿もグッドでした。
古い映画ですし、正直何がどうなった?って思ってしまうシーンも多々ありましたが、ここから全てが始まったと思うと、何だか感慨深い物がありますね。本作から100年で映画の表現って物凄い拡がりをみせて現代に至るのですが、映画好きを語るならその原点となる作品としてチェックして損はない作品です。
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