「未成熟でまだまだ危なっかしい2人」きのうの夜は…(1986) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
未成熟でまだまだ危なっかしい2人
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総合:65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
最初は軽いというかちゃらいというか、そんな演出で進んでいく恋愛喜劇でつまんなそうと思っていた。質感としてはテレビ作品程度だが、濡れ場は多いので放送には向かない。途中から2人の同棲生活が始まってからは、その関係がどうなっていくのかについて楽しめた。ずっと一緒にいるのは好きとか楽しい部分だけでなくて、互いを思いやり生活を共にしようとする努力が必要だなと思わせる。
実際のところ、若いせいかやたらと傷つけあう2人は、最高の相性とも言えないようだ。閉店した大衆食堂を改装して開いたのはいいが、店を立て直す助言も出来ず家でもたいした料理をしているようでもないダンに果たして経営が出来るのか疑問だ。そうじゃなくても駐車場もない不利な立地だし、4.5ドル(この当時の為替レートで約700円)もするバーガーが売れるのかと心配になる。
恐らく制作者の思惑は幸せな作品を作ったつもりなのだろうが、仕事も恋もやり直したけど上手くいくのか、まだまだ経験が足りなさそうで危なっかしく思えた。2人とももっと成熟して大人にならないと、まだまだ波乱がありそう。でも実際に上手くいくかどうかではなく、2人の関係がどう展開するのかについて見せる映画としては悪くない。
デビーの同居人のジョアンは、タバコを消して「あなたの寿命を7分伸ばしてあげた」とかいちいち言う台詞回しが面白い。彼女は幼稚園の先生を辞めてお笑い番組の脚本家でもやったほうが成功しそうだ。
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