昨日・今日・明日のレビュー・感想・評価
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ソフィア・ローレンの魅力が炸裂 ✨
ソフィア・ローレンの大輪の花のような笑顔が美しい。
ソフィア・ローレン演じる個性豊かな3人の女性に翻弄される男性を、マルチェロ・マストロヤンニが演じ分ける。
イタリアの街並み、朗らかな街の人々、弾けるような笑顔のソフィア・ローレンの魅力が炸裂 ✨
美しく色っぽいストリップシーン 💋、うっとりでした 👀
大人の方にお薦めの作品。
ー 妊婦は逮捕されない
BS松竹東急を録画にて鑑賞 (字幕)
少子化の理由はこの映画を観れば分かる!
ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが主役の楽しいオムニバス映画です。
「ナポリのアデリーナ」(勝手なサブタイトル:【貧乏・人情・子だくさん】)
マルチェロ・マストロヤンニは無職で甲斐性なしのマザコン男、ソフィア・ローレンは肝っ玉母さんに扮します。ソフィア・ローレンが口は悪いが情に厚い、たくましいイタリア庶民を熱演!でも本当の主役は「街の人たち」。困ったときはお互い様とばかりに、貧乏夫婦に手を差し伸べまくります。そのせいで官僚も警官も翻弄されまくります。戦後イタリアの民衆とコミュニティのパワーを切り取った映画です。
「ミラノのアンナ」(勝手なサブタイトル:【リッチ・欲望・孤独】)
ソフィア・ローレンはロールス・ロイスを駆る大金持ちの若奥様、マルチェロ・マストロヤンニは奥様の浮気相手、しょぼいフィアットに乗る貧乏作家に扮します。「あと数日で美しい10月も終わりね…」会話はいちいちおしゃれですが、中身がありません。自分でも「私の心は空っぽ…」と奥様はおっしゃいます。奥様にとっては若い浮気相手はただのオモチャであり、都合が悪くなるとポイ捨てしてしまいます。奥様の、何不自由ないリッチな生活の裏の、空虚な孤独が透けて見えます。古い車が好きな方にも楽しめる映画です。
先進国で少子化が進むのは、「アデリーナ」がいなくなりみんな「アンナ」ばかりになってしまったからではないでしょうか。資本主義と都市化の行き着く先、当然の帰結として、少子化はもはや解決の術はないのかも…。
「ローマのマーラ」(勝手なサブタイトル:【ポップ・優しさ・信心】)
ソフィア・ローレンはセクシーな娼婦、マルチェロ・マストロヤンニは育ちの良いお坊ちゃんの上客に扮します。舞台となる彼女のアパートがなにしろポップ。二人のコスチュームがなにしろおしゃれ。2024年の今から見てもまったく古臭さを感じません。さすがイタリア!隣人の老夫婦のところに遊びに来ていた孫の真面目っ子神学生がソフィア・ローレンに一目惚れ。神を捨て女に走ろうとする孫となんとかそれを思いとどまらせようとする老夫婦。その騒動に巻き込まれる哀れなマルチェロ・マストロヤンニがなにしろキュート。ソフィア・ローレンは娼婦ではありますが、男に媚を売らず、プライドを持ち、しかも信心深い女性です。彼が彼女にメロメロなのは、素っ気ない素顔の裏に隠された彼女の優しさを知っているから。彼女の何気ない一言にウキウキしたりションボリしたり、マルチェロ・マストロヤンニのコミカルで情けない演技が秀逸です。
【本作の監督ビットリオ・デ・シーカ、プロデューサーのカルロ・ポンティ、主演俳優の4人の簡単な関係をまとめてみました】
1943(S18) イタリア降伏
1948(S23) ソフィア・ローレン(14)がミスコンで映画プロデューサーのカルロ・ ポンティ(36)に見出される
1949(S24) ビットリオ・デ・シーカ(48)、「自転車泥棒」を監督
1954(S29) カルロ・ポンティ(42)、「道」を制作
1964(S39) 本作公開、ソフィア・ローレン(30)、マルチェロ・マストロヤンニ(40)
1966(S41) カルロ・ポンティ(54)とソフィア・ローレン(32)が結婚
1970(S45) 「ひまわり」公開
1974(S49) ビットリオ・デ・シーカ監督(73)フランスで死去
男性3人がみんなイタリア国外で亡くなっているのは、離婚に厳しいカトリック社会から逃げ出したかったからでしょうか…。
60年前のイタリアの市民生活、ナポリ・ミラノ・ローマの3都市を堪能できる。
「ナポリのアデリーナ」‥貧しくも強い母
「ミラノのアンナ」‥金持ちの奥様
「ローマのマーラ」‥娼婦
3つの物語からなる映画で
それぞれヒロインの立場や職業が変わる。
ソフィア・ローレンは衣装や振る舞いだけでなく
声のトーンも別人にして見せた。
ソフィア・ローレンは
1話では粗末な衣装
2話ではクリスチャン・ディオール
3話では刺激的な衣装
どれも魅力的な役となっている。
登場する全ての女性たちは強く
そしてとにかく明るい。
※
ソフィア・ローレンが歌うよう
三つの話でできたオムニバス。
ソフィア・ローレンの歌うようなセリフ回しがとても気持ちいい。
「自転車泥棒」同様、被写体がフレームの内と外に出たり入ったりするカメラワークが素晴らしい。ナポリの下町の何でもないはずの風景がダイナミックに見えてくるところがすごい。
女王様のソフィアローレン
たまたまツタヤで気になって借りたこの作品。2時間弱の中で3組の男女のお話が繰り広げられています。
その3篇ともがソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが主演ですが、全く違う男女を演じられています。
ひとつめは、「ナポリのアデリーニ」罰金を払わなかったことにより、警察から追われるが、妊婦であれば逮捕を延期されると知ったアデリーニ(ソフィアローレン)が次々と子を産むお話。
ふたつめは、「ミラノのアンナ」お偉いさんの婦人であるアンナ(ソフィアローレン)と青年(マルチェロマストロヤンニ)との浮気の行く末のお話。
みっつめは「ローマのマーラ」高級娼婦であるマーラ(ソフィアローレン)に恋をした神学生と、その祖母とのいざこざ、そしてそれに巻き込まれるお客のルスコーニ(マルチェロマストロヤンニ)のお話。
普段1人二役三役、や同じキャストが全く別の役をひとつの映画の中で演じるといった場合、どれだけ変化したか、などを評価されることが多いように思いますが、この映画でいえば、私個人的にその変化はあまりないと思います。どのお話も似たような男女と言えると思います。これは昔の話だからか、それともイタリアだからなのかわかりませんが、とにかく全編通して「女王様」のソフィアと「しもべ」のようなマルチェロのやりとりがコメディチックで面白いです。
女の方はきまぐれでとにかく勝手。「いやいや駄目だよもっと男を大切にしてあげて!」と思わず女性の私でも男性の方に同情してしまう場面がとても多かったです。でも、ソフィア・ローレンの抜群の美しさに、それを許してしまう心理もとてもよくわかります。
常に少し見下したようなソフィアの目線、少女のような満面の笑み。そのギャップに何をされてもいい!と思ってしまうのでしょう。
お話としては「共感」できるところはありませんが、それを求めなければとても面白い3編だと思います。
個人的には3つめの、マルチェロ演じる男がお客であるにも関わらず、ソフィアに命令されたり尻に敷かれたりしながらも言う事を聞いてしまうかわいらしさにきゅんとしてしまいました。
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