劇場公開日 1963年10月26日

「虐待と教育の違い!」奇跡の人(1962) 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0虐待と教育の違い!

2017年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

超有名な、映画自体が奇跡の様な作品。
私などは漫画「ガラスの仮面」で散々読んだ内容なので
解ってはいたのだけど、これをよく、生の舞台で
上演したよなあと考えると衝撃的でさえある。
大の大人が、10歳に満たない少女を毎日の様に平手打ちしたり、
食べ物を取り上げて躾て行くのだもの。
倫理規定の厳しい現代では舞台化自体が出来なかったかもしれない。
そう言う意味では現代の仕組みが良いのか悪いのか…?

ただ、話としては、とても理解できる。
私も保健所から元放浪犬を引き取った時
すでにそこらに落ちてる物を食べる癖が付いていて、
世間では毒物をワザと巻く様な卑劣な犯罪もあったので
拾い喰いを止めさせるのに、口から力ずくで、
食べ物を取り上げたり、取っ組み合いを繰り返す日々だった。
サリバン先生の様に、何度手を噛まれ、
何度、道行く人に虐待と疑われた事か…。
そう、言葉を持たないヘレンは獣と同じ。
獣を人にするのは、コミュニケーションしか無いのだね。
コミュニケーションのために言葉を教える。

今の基準だとこれは虐待と言われるレベルの内容かも知れない。
でも、虐待と教育とは見た目は同じかも知れないけど
本当の教育の中には愛しか無いのだ!

サリバン先生の熱い教育熱と愛があればこそ、
ヘレン・ケラーは偉人になれたのだ。

全ての先生と母親に観て欲しい。

星のナターシャ
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