「救いと絶望」木靴の樹 SHさんの映画レビュー(感想・評価)
救いと絶望
絵画的な映像が美しい。しかしその内容は決して楽しくも美しいものでもない、むしろ辛いことの連なり。その中にある小さなユーモアや幸せが何ともいえないスパイスとなって、3時間もある作品ながらも興味を失うことなく観賞し終えた。
一般の地元の農家が多く出演しているということもあるのか、リアルな生活感が滲み出ていたように思う。
登場人物が多く、絡み合う物語も非常に多くて、正直途中誰がだれなんだか分からなくなってしまうが、多種多様の物語がうまい具合に展開している故に飽きることがなかった。
バッハの音楽と信心深い演出が効果的に物語を盛り上げて、何ともいえない締め方をつくりあげている。
コメントする