「演出が古くて全く迫力がない」狩人の夜 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
演出が古くて全く迫力がない
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総合:30点 ( ストーリー:30点|キャスト:40点|演出:30点|ビジュアル:55点|音楽:60点 )
男はいとも簡単に家庭に入り込んで、未亡人と再婚出来る。殺しがどのように行われたかも描写されない。これでは犯人の怖さも背景も殺人鬼としての能力も伝わらない。喜劇でもないのに、これだけ緩い連続殺人犯もなかなかお目にかかれない。1950年代という時代のせいだろうが、どのようにそうしたかをはっきりと描写しない演出は全く迫力がなく、物語を相当につまらなくしている。むしろもっと古い40年代か30年代くらいの作品にすら思える。悪に直面した非力な幼い兄妹の逃避行が童話のようでちょっと幻想的だが、全体としてただただ古い演出に魅力がない。
急に少年が男を許すような態度をとるのもわけがわからない。物語の都合上、金の在りかをばらすためだけのために挿入された場面のように思えて仕方ない。そして過去の男の25件の殺しが結末では説明もなくいきなり裁判になっているのにも手抜きだし、それに突然出てくる孤児の愛情の話も話の本筋から外れているように思える。
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