カラマーゾフの兄弟(1968)のレビュー・感想・評価
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映画単体だとちょっときついかも…
なっが(笑)約4時間。いや、やっぱり短い。なんせカラマーゾフの兄弟である。4時間で収まるはずが無かったのである…。
原作既読。
尺の関係か、いろいろ端折りに端折って重要な部分だけ残して、登場人物も必要最低限に…ということだったんでしょうが、やはり若干無理があったようで、原作を読んでいない人がこれを観てストーリーを把握できたか少し疑問です。さらに言えば、この小説において重要な宗教観や現代社会への問題提起を読み取れるかどうか。少なくとも日本人には難しいと思います。
配役はとても良かったです。もちろん役者については一人も知りませんが(笑)全員原作のイメージ通りの演技、容姿でした。特にドミートリィは素晴らしかったです!あのブッチブチのキレッキレのドミートリィを見事に演じております。グルーシェニカは非常に華があって、笑顔も怒ってる姿も様になっていました。そしてそしてアレクセイ!か、かわいい…(^q^)もじもじしやがって!上目遣いしやがって!修道服も黒のワンピースに見えてきたぞ…。
音楽がもっと欲しかったかなぁ。やはり映画ですから、盛大に盛り上げて欲しかったですね。演技は大袈裟なくらいなんですが(笑)
一本の映画としてみるなら長いし、日本人…特に現代の日本人には宗教観等に壁を感じるかも。「許される」って何?みたいな。世界観に入り込めないと退屈に感じてしまうかもしれません。
原作を読んだ人にとっては楽しめる部分は多々ありますが、やはり物足りなさはあると思います。でも役者のハマりっぷりは素晴らしいです!おさらいのつもりで観るのもいいと思います。
橇は最後右に曲がった。
何人かの登場人物を省略して、主要人物を絞り込んで、オリジナル(原作)のストーリーを映画に代えている。
橇は最後右に曲がった。罪と罰のソーニャと同じ道をグルーシェンカは選んだ。映画はギリギリそれを描いている。
原作にあったか?
それだけで、この映画を傑作と称する。
重くて長くて退屈
総合:50点
ストーリー:65
キャスト:70
演出:75
ビジュアル:75
音楽:65
ドストエフスキーの傑作なんだそうだが、どうにも重いし長いし退屈だった。当時のロシアの宗教観とか上流社会の不道徳といった状況にたいして知識の少ない自分としては、彼らの醜い行動に対して現代的視点から見てしまうと彼らを侮蔑し見下してしまうだけだし、特に前半では本能と欲望のままに暴走する人々に対してその傾向が強かった。このような下品で知性の感じられないのに、金をもっていて好き勝手やってる腐臭のするような人々が私は好きではない。そんな姿を冒頭から二時間以上見せ続けられる。
後半の裁判になってからのどろどろの人間模様や凍てつく大地への旅立ちなどは流石にロシア文学らしい荘厳さがあって前半よりは盛り上がるのだが、やはり合計四時間は長い。厳しい冬を耐え忍ぶ芯の強いロシア人のような忍耐が、この作品にたいする自分にはなかった。これを見て原作を読んでみようという気にはならないな。
重いテーマの映画でしたが、見る価値はあります。
ドストエフスキーの世界的名作をまだ読んでいなかったので、NHK BSで3部作を3日間に分けて放映されたものを録画して、2日間かけて鑑賞しました。全編5時間に近い大作です。 個性や宗教観の異なるカラマーゾフの3兄弟が殺される父親や本性で?騙し騙される女たちとの葛藤をシェークスピア並の台詞で当時のロシアの時代を背景に重く表現してます。西洋文化を理解する上である程度以上のキリスト教の理解が必要と思いますが、この映画は現代にも通じる永遠の問題提起をしているのでは、と思いました。それにしても、重い台詞の意味をよく考えようと思っても映画は止まってくれないので、機会があれば、原作を読んでみようかと思いました。 こういう映画を見た後には、軽薄な?ハリウッド映画は見る気にはなりませんね。
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