神の道化師 フランチェスコ

劇場公開日:

解説

イタリア・ネオレアリスモの巨匠、ロベルト・ロッセリーニの代表作であり、実在の聖人フランチェスコの事蹟を虚飾を排した峻厳なスタイルで辿る。ロッセリーニが自らの原案を基にフェデリコ・フェリーニと共同で執筆、製作はペッピノ・アマート、撮影はオテロ・マルテリ、音楽をレンツォ・ロッセリーニが担当。実際に修道士であるナザリオ・ジェラルディやロベルト・ソレンティーノらが出演。

1950年製作/イタリア
原題:Francesco, Giullare di Dio
配給:大映

ストーリー

映画はフランチェスコ(ナザリオ・ジェラルディ)と彼に従う使徒たちがサンタ・マリア・デリフンジェリの丘に移り、そこに貧しい小屋を建てて共同生活を送りながら、布教活動をしようとするところからはじまり、以下10の断片的な挿話を通じて、彼らがいかに誤解と弾圧に屈せず信仰を貫いていったかを、ドキュメンタリー的な手法で描き出す。ラスト、フランチェスコとブラザー・ジネプロやその同志たちは、再び丘を離れ、一人ひとり各地に布教に散ってゆく。

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映画レビュー

4.5「ブラザー・サン シスター・ムーン」鑑賞が楽しみになった

2022年8月19日
スマートフォンから投稿

従来だったら、
話の時系列順に作品鑑賞するところだが、
「ブラザー・サン シスター・ムーン」が
フランチェスコの成長期の話
と聞いているので、
若い頃のどんな体験が彼を聖人化させたのか
を探る意味で観た方が、と思い、
逆の順番だが
聖人後のこの作品をもう一度先に観てから
「ブラザー…」を初鑑賞することにした。

この作品、ロッセリーニ作品の
「無防備都市」「戦火のかなた」「ドイツ零年」
等々の戦中戦後物の
追い詰められた主人公達の深刻な描写とは
異なり、
信徒の純心さが故の不器用な布教活動が、
かなりコミカルに描かれていた。
このコミカルさは実際の修道士が演じた
ために生じた、素人ながらも
彼らのアイデンティティ溢れる演技と、
ロッセリーニ監督の
見事な演出の賜物だったろうか。

特にジネプロが布教に行ったエピソードが
面白い。
彼の純心さが、隣町を包囲した野蛮人集団
のボスの心までも懐柔して
その包囲を解く結果までももたらした。
そして、
その野蛮人のボスの存在感は圧倒的だ。
彼が「無防備都市」の神父役の俳優とは
気が付かなかったが、まさに
助演男優賞級の演技ではなかったろうか。

フランチェスコの精神が
この世の中に浸透していたら、
今日の戦争の恐怖も、
地球環境の危機も、
格差社会も、
何もかも無かったのではないかと思わせる。
ただただ神の存在を信じ、
施しに徹するフランチェスコの境地は、
私も含め、
人類が失ってしまった“心”なのだろう。

私にとっては、「ブラザー・サン…」鑑賞が
控えているためか、
初めてこの作品に接した時よりも
大変興味深く観ることが出来た。

さあ、「ブラザーサン…」では
この心境に至ったフランチェスコの
若き日々をどう描いているだろうか、
初鑑賞がますます楽しみになった。

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KENZO一級建築士事務所

4.5素朴にして深い、ロッセリーニの演出美

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

永らく日本未公開だった為、聖人フランチェスコを初めて知ったのが、ゼフィレッリの「ブラザー・サン シスター・ムーン」だった。サンフランシスコの地名の由来ぐらいの知識しかなかった。そのゼフィレッリ作品は、現代的な青春映画のような爽やかさが特徴の秀作で感銘を受けたのだが、このロッセリーニ作品は、イタリア・ネオレアリズモ表現の厳しさに心打たれることになる。
13世紀に活動した聖人フランチェスコと11人の弟子たちの布教のエピソードを綴ったキリスト教映画。史実の伝記ものではないので堅苦しさはなく、ユーモラスな逸話集のオムニバス映画の趣が、自然に映画の世界に誘う。主演のナザリオ・ジェラルディの演技が素晴らしい。ジェラルディ始めその他修道士は全て、役者ではない本物のフランチェスコ会修道士の人達が演じている。その素朴な演技に吸い込まれ、実在のフランチェスコを難なく想像してしまう。そんな淡々とした流れの中で、レプラ患者に遭遇する夜のエピソードと、ジネプロと暴君ニコライのエピソード、この二つの挿話が作品に深さと厚みを加えている。
日本では、デ・シーカやヴィスコンティが有名で、比べてロッセリーニ作品は鑑賞の機会が限られていた。「無防備都市」で衝撃を受けたもののまだ数本しか観てはいないが、ロッセリーニ監督の映画には、映像の本質を見極めたカットやシーンがあり、観ていてハッとする瞬間がある。この作品では、特にレプラ患者とすれ違うカットに息を呑んだ。

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Gustav
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