劇場公開日 1977年10月8日

カバーガールのレビュー・感想・評価

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3.5ジーン・ケリー&スタンリー・ドーネンの原点であるミュージカルコメディ!

2026年1月22日
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鑑賞方法:映画館

製作から33年経った1977年秋の日本劇場初公開時に、有楽町のロードショー館で観た。水野先生(映画評論家 水野晴郎氏)のインターナショナル・プロモーション配給によるものだったが、本当にありがたい一本だった。
当時MGMと契約していたジーン・ケリーが、コロムビアに貸し出されてリタ・ヘイワースと共演したテクニカラーが美しいミュージカルコメディであり存分に楽しめた。それから僅か数ヶ月後にTVで初めてジーン・ケリーの最高傑作「雨に唄えば ('52米=MGM)」を観ることになるのだが、「雨に唄えば」に詰め込まれていた斬新なアイデアの数々の原点とも言うべきものが、既にこの映画の中に存在することに気付いたものである。ジーン・ケリーとスタンリー・ドーネンが初めて組んだダイナミックな振り付けが冴えまくっているのだが、特にケリーが鏡の中から飛び出した半透明な自分の分身と踊るナンバー"Alter Ego"が素晴らしい。異なる二つの振り付けで踊るケリーとケリーの分身の動きが完全にシンクロしていて、特撮合成のレベルの高さと共に驚かされる。この映画の成功が翌年MGMで製作される「錨を上げて('45米=MGM)」における二人の振り付けに繋がり、更に「踊る大紐育 ('49米=MGM)」からは、ジーン・ケリー&スタンリー・ドーネンによる共同監督という肩書に変わり、やがて「雨に唄えば」を産み出すことになる。
バックステージ物のミュージカルなので、古典的な劇場内の観客の視点となって、舞台上での歌と踊りを捉えたナンバーもあれば、舞台裏でのナンバーも沢山ある。作詞/アイラ・ガーシュウィン、作曲/ジェローム・カーンによる歌詞と美しいメロディーに乗せて、ケリーとヘイワースが歌いながら、ロマンチックなダンスシーンに展開していく"Long Ago and Far Away"が忘れがたく印象に残る。ケリー、ヘイワースに更にコメディ・リリーフとして登場するフィル・シルヴァース(「サマー・ストック ('50米=MGM)」、「おかしなおかしなおかしな世界 ('63米=ユナイト)」)を加えた三人による楽しいナンバー"Make Way For Tomorrow"は、「雨に唄えば」におけるジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナーの三人による"Good Morning"の原点と言える。真夜中の街中で歌い踊る三人を見つけて近付いてくる警官が居るが、「雨に唄えば」で土砂降りの街中で"Singin' In the Rain"を歌い踊るケリーに近付いてくる警官と同じなので思わず笑ってしまう。舞台上でテクニカラーに彩られたカバーガールが次々と現れるナンバー"Cover Girl Show"は、後の「イースター・パレード ('48米=MGM)」における"The Girl On the Magagine Cover"の基になっている様なナンバーであり、ケリー&ドーネン以外のMGMミュージカルにも多大な影響を与えた作品であることが分かる。
リタ・ヘイワースはダンスが上手くて、コケティッシュな魅力がある当時の大スターであり、この作品の前にはフレッド・アステアと共演した「踊る結婚式 ('41米=コロムビア)」と「晴れて今宵は ('42米=コロムビア)」があり、共に素晴らしいダンスナンバーを披露しているが、どちらもモノクロ作品だった。この映画は、赤毛のリタの異名を持つテクニカラー美人としてのリタ・ヘイワースの魅力をも存分に引き出した作品であり申し分ない。
またこの映画は、美しいテクニカラー撮影であるにもかかわらず、モノクロ映画に見られるような光と影を使った演出が施されているのだが、これはカール・テオドール・ドライヤー監督の「吸血鬼 ('32)」やアルフレッド・ヒッチコック監督の「海外特派員('40)」で光と影の照明を活かした撮影監督のルドルフ・マテの技量によるものと言えよう。
「カバーガール」はメジャースタジオのMGMではなく、コロムビアで撮られた作品であり、少し垢抜けてなくて、B級クラス的な雰囲気を持ったミュージカルコメディではあるが、1940年代後半〜1950年代前半までのハリウッドミュージカル映画絶頂期に作られた数々の名作に計り知れない影響を与えた傑作であることは間違いない。

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ナオイリ

4.0どういう訳か幼稚園生の娘の大好きな映画に。リタ・ヘイワースが美しく...

2017年2月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

どういう訳か幼稚園生の娘の大好きな映画に。リタ・ヘイワースが美しく魅惑的。歌も踊りも素晴らしく、ファッショナブル。エンディングで思わず笑顔。

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tsumumiki

3.5美しいリタ・ヘイワースと若々しいジーン・ケリー。 ガラスに写った自...

2015年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

美しいリタ・ヘイワースと若々しいジーン・ケリー。
ガラスに写った自分(心の中の自分)と踊るジーン・ケリーがスゴい。
特撮(合成)での自分とペアダンスだけど、寸分の狂いもないシークエンス。
同じ映像を貼りあわせているかのと思ったら、たまに表情が違ってたりするから、こりゃ撮り直してるんよね。
腕の角度から指先の動き、回転のスピードなんかも完全に同じ。
コイツはロボットか!

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伝馬町