悲しみよこんにちはのレビュー・感想・評価
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娘の願いは自由か嫉妬か、愛か
全編、詩の世界
リッチな家族
その豪華な生活は
あるきっかけで
心の虚を迎える。
娘は願った、愛を
現状と同じ自由を
無邪気な娘は
分からなかった
些細な悪戯の結果が
詩のように流れる物語
弾む様に、堕ちる様に
娘の心は揺れる。
フランス風で
どこかアメリカ的
完全フレンチで観てみたい。
※
登場する女性がみな驚異的に美しい。きっと白黒映像のなせるわざなんだ...
セシルカット
追い出された女に同情は出来ないのだが
フランソワーズ・サガンの小説をもとにした映画。
ショートカットのジーン・セバーグが可愛いが、ゴダールの映画に出てくるセバーグのほうが魅力的だ。ゴダールの映画に出てくる女で魅力的なのはセバーグだけだ。
主人公の父が夏のバカンス中に別荘へ遊びに来た中年女性と婚約をするのだが、この主人公の少女は婚約者を謀略で傷つけて追い出してしまう。しかし、それは後味の苦い結末を迎える。その後この父娘はこの思い出に触れることなく、心に虚無を抱えて生きていくというのが筋。
しかし、バカンス中の別荘に知り合いの女が来るなり父親と婚約して、早くも母親面をされる主人公の立場を思うと、追い出したい地気持ちはよく分かる。ちょいちょい若い女と遊んでいる男と知っていて婚約したのだから、この中年女も何らかの打算があったはず。
それなのに、悲しみあまり車に乗って飛び出していくのはあまりに自分のことを棚に上げ過ぎだと思う。
どうもこの女性には同情はできないし、主人公がこのことでことさらに傷つく必要も感じない。うーん、俺はババァに冷たい人間ではないはずなのだが、、、
セシルカットが見たくて・・・
実はちょっと前に、ロバート・ロッセン監督の『リリス』を見まして、そこでロングヘアーのジーン・セバーグの美しさにやられ(って呑気に言ってられるような映画じゃなかったわけですが)、それならやっぱりセシルカットのジーン・セバーグも観たい!ということで、観てみました。
ジーン・セバーグっていったら、やっぱりゴダールの『勝手にしやがれ』なわけで、私も昔にこの映画に胸を突き抜かれたわけですが、この『悲しみよ』では、そのジーン・セバーグのセシルカットの原点を確認というわけであります。
オットー・プレミンジャー監督作品を観るのは初めてだったのですが、控え目なのか、ロングショットが多くて、ジーン・セバーグに迫るような演出は少なかったです。なので、胸を撃ち抜かれるという感じではなかったですけど、でも、ピョンピョンと跳ね回るかのような若さはとってもよく感じられました。それで、そうした控え目な演出であるからこそ、ラストシーンが際立ってましたね。ラストだけは、目が釘づけになってしまいましたよ。
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