劇場公開日 1958年4月29日

「追い出された女に同情は出来ないのだが」悲しみよこんにちは よしたださんの映画レビュー(感想・評価)

0.5追い出された女に同情は出来ないのだが

2015年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

フランソワーズ・サガンの小説をもとにした映画。
ショートカットのジーン・セバーグが可愛いが、ゴダールの映画に出てくるセバーグのほうが魅力的だ。ゴダールの映画に出てくる女で魅力的なのはセバーグだけだ。
主人公の父が夏のバカンス中に別荘へ遊びに来た中年女性と婚約をするのだが、この主人公の少女は婚約者を謀略で傷つけて追い出してしまう。しかし、それは後味の苦い結末を迎える。その後この父娘はこの思い出に触れることなく、心に虚無を抱えて生きていくというのが筋。
しかし、バカンス中の別荘に知り合いの女が来るなり父親と婚約して、早くも母親面をされる主人公の立場を思うと、追い出したい地気持ちはよく分かる。ちょいちょい若い女と遊んでいる男と知っていて婚約したのだから、この中年女も何らかの打算があったはず。
それなのに、悲しみあまり車に乗って飛び出していくのはあまりに自分のことを棚に上げ過ぎだと思う。
どうもこの女性には同情はできないし、主人公がこのことでことさらに傷つく必要も感じない。うーん、俺はババァに冷たい人間ではないはずなのだが、、、

佐分 利信