カッコーの巣の上でのレビュー・感想・評価
全88件中、81~88件目を表示
伏線は消化したが納得いかん
社会不適合者マクマーフィが刑務所から逃れるため、詐病で精神病院に入院、そこで勝手気ままに行動し、規律に厳格で四角四面な病棟に混乱を巻き起こす。
入院患者それぞれがかかえる種々の異常性と、人並みの生活を送らせるために行われる厳しい管理。
トラブルや個々のシチュエーションに笑い感動すると同時に、人間らしい生活とは何かを問いかける。
評価が低い理由は、レビュータイトルの通り。
脱走しなきゃまずい、と思って本格的に脱走することにしたのに、なんでそこで馬鹿騒ぎはじめてんだよ。さっさと逃げろよ。
物事の優先順位が理解できないある種の精神疾患をかかえていたとすれば説明がつくが、ならば強制収容自体は正しかったことになる。社会に適応できないなら、その後の「治療」も正当化される。
あれが本当に必要と思われてやった治療なのかも含め、絶対的な管理体制下にある精神病院のありかたというものを考えさせられる。
どこに注目すべきか解釈すべきか
2010/11/02 00:06
素晴らしい作品だとゎ思うが、これゎ果たして感動作なんだろうか?
という疑問が…。
否定ゎしないけど、少なくとも私ゎ感動する作品でゎなかった。
うまくゎ言えないけど、色々深く考えてしまうとなんだか納得いかなくなってしまうんですよね。
強制労働が嫌で精神病院に行った正直腐った理由でいった男が精神病院でも更に自由を求める?
その自由を求め与えた結果若い男の子を死に追いやる原因を作った。
婦長がママに言いつけるだの言わなければ多分死ななかったわけだが、人間の感情忘れたような婦長だけが悪いのか?
何らかの理由あって精神病院に入っていている人、、そのトラウマなんて他人が到底理解することゎできない。なにがなにを後押しするかなんて分からない。
ラストゎ一言「ぉお〜やったな!」って感じで丸くおさまってます(笑)夢を代わりに叶えたというか賭にかったというか。
しかしながら、ここまで色々考えてしまうのゎこの映画の策略に完全にのっかってるようなので評価ゎ自分の中でゎ高めにします。
この映画で何にスポットをあてるかで評価が1〜5すごく左右されると思います。
ラストゎ絶望かはたまた希望なのか…。観る人によってとらえ方が全く違うので色んなレビューを見ると楽しい作品。
自由と尊厳、"正常"の曖昧さ
ミロス・フォアマンは狂気と異常の渦巻く精神科を映し出すことで人間の自由と尊厳、"正常"の曖昧さを観客に投げかける。
精神病棟という"正常"によって管理された"異常"な世界は、最高の俳優たちによって妙にリアルさを持ってくる。
特にその体制にいちいち反抗するマクマーフィーを演じたニコルソンは今まで観た中でも最高の演技で怪演している。狂気と怒り、そして優しさの同居した鋭い視線は彼にしか出来ない。
正常な人間とは何なのか?
思っていることを上手く言葉に表現出来ない。
ずっと黙っている。
1日中部屋に引きこもる。 正常な人間とは何なのか?
危険な反乱分子は電気治療にかけて黙らしてしまう。
縛られた管理社会を象徴する婦長、反抗の象徴であるマクマーフィー。
観ているとヒーローと憎まれ役がハッキリ見えてきてしまうし、感情移入もしてしまう。
自由と尊厳に対する一面的な見方だ。
しかし、その問題提起の仕方、決着の付け方はいかにも映画的で素晴らしい傑作だ。
言葉に出来ない
何が正義?
とても評価の難しい作品。
精神病院という舞台設定ながら、音楽も含め、全体的にのんびりとしたムードで、主人公の反抗を通じて無気力だった他の患者たちが心を開いていく過程はむしろとても前向きな映画にも感じさせる。
主人公のやり方は享楽的であり、基本的に自分の欲望に従っているが、他方で、他の患者への友情・愛情も感じていて、結果的にそれが脱走を失敗に終わらせている。
主人公は決して正義ではないが、実際に主人公のために他の患者に生気が戻っていった面は否定できないし、また、病院側は秩序は守るが、その独善的なプログラムが本当に患者の症状改善に繋がる措置なのか甚だ疑問。
特に、最後の初体験で自信をつけたビリーを自殺に追い込んだ経緯や、主人公のロボトミー手術はそういった皮肉的な側面を強烈に表している。
原作どおり主人公がチーフだったら、その脱出でエンディングとなり、結末としてすっきりしたのだろうが、映画版での主人公の手術から死亡への流れは、チーフがその意思を引き継いだといっても、やはりネガティブな印象が残ってしまう。
しかし、ジャック・ニコルソンは若いときから、悪相。。。
人間の本質
人間の目的と行動を一致させない人間の本質
マクマーフィーの目的は強制労働から逃れること。
だから精神異常者のフリをして病院に入りスキを見て逃げようとした。
この映画を見るにあたって主人公の目的を忘れてはならない。
みんなでかからないテレビで野球を楽しんだり、みんなと釣りを楽しむために船に連れて行ったりして仲良くしたのは、どんちゃん騒ぎを起こしそのスキに逃げる作戦をスムーズに行うためかもしれない。
しかしラストシーンで全てが覆される。
絶好の逃げるチャンスだった時にマクマーフィーは何をしたか。そう。
婦長を絞殺しようとする。
びっくりしたがこれが人間の本質なのかと改めて思い返される重いシーンだった。
初めて観たときは衝撃でした
非常に考えさせられる作品
全88件中、81~88件目を表示




