カッコーの巣の上でのレビュー・感想・評価
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主人公にはあまり共感できなかった
見る前は病院側が恐怖政治を執り行っているものなのかと思いきや、別にそうでもない気がした。
マクマーフィはわがまま放題で何かしらの拘束処置が必要だと自分でも思った。
ただ、ショック療法やロボトミーという手段は頂けないが。
結局、どういう精神病院がベストなのか?
生涯忘れられない作品
昔の映画館は入れ替え制なんて無かった。当時、この映画とDeer Hunterは劇場で3、4回見た。一日で。10時間くらいスクリーンを眺めてた事になるんだが、その習慣は今も、あまり変わってない。
バスケットの肩車シーン。ビリーが自ら命を絶とうとするシーン。マクマフィーの廃人化した姿。チーフが窒息死させる場面。局面局面に感動したり衝撃受けたりしたが、それだけだった。
ロボトミー手術の非人間性。独裁的管理社会の恐怖。死の概念と自由の概念。当時は、幼稚なオツムで色んな事を考えたりもしたが、どうしても未だにわからない事がある。
「ただのゲス野郎でしかないマクマフィーへ共感してしまう理由」
マクマフィーは、自由を手に入れるため、義務を果たさず、ウソをつき続け、周囲を巻きこんだあげく、自らの失敗により最後はロボトミー手術を施されて廃人となる。彼の影響でカッコーの巣の上には、少しだけ変化が現れるが、やはりこの人には共感できる要素は、ゼロだ。
チーフがマクマフィーの顔に枕を押しつけた理由は、彼の父親の逸話が伏線となっている。酒におぼれて小さくダメになってしまった父親を始末したのは、チーフ自身だったのではないかと、ここでハッとしてしまう。
この作品を不朽の名作と呼ぶのか、と問われると躊躇するが、この映画は一生忘れられない。映画としての価値は正しく理解していなかったけど、こんなに考えたことなど、なかったから。
中学生の心を揺さぶった映画
友人に誘われて、初めて家族以外で見た映画だと思う。 中学1年生の自分にはとても難しい内容なのに、心が揺さぶられた思い出がある。 それは主人公の周りを巻き込んで行くダイナミックなキャラクター、自らの最後に自分の感情を吐露して、壁を破って旅立って行くチーフの姿に、これからの自分をダブらせたからだと思う。
やっと観た名作・・
ジャック・ニコルソン主演1975年の名作。精神障害の市民講座で講師の先生に薦められてやっとDVDを観た。いい映画だということは以前から知っていた。閉鎖病棟の日常と、精神病を装っている主人公と病棟の看護婦長との病棟内での闘いの映画。「人生とは命をかけた闘いである」と改めて知る映画。やはり名作である・・
精神病院の人間ドラマを描いた作品で、今回は時代背景を知った上で鑑賞...
精神病院の人間ドラマを描いた作品で、今回は時代背景を知った上で鑑賞しました。メッセージ性もあり、登場人物1人1人のキャラも良いので、非常に見応えのあるヒューマンドラマです。
痛快なドタバタコメディーかと思いきや
以下、勝手な解釈ですが。。
舞台は現実社会に馴染めない「クズ」の吹き溜まり精神病棟、カッコーの巣。
マックはそのクズに対して分け隔てなく、一人の人間として、病気を個性として接する。
そして次々とクズたちのカラを破っていく。
外に飛び出してクルージング、病院内をメチャクチャにしてのパーティーはほんとに皆楽しそう。
パーティーの最中に脱走しなかったのは、ここに居場所みたいなものを感じたのじゃないのかなと思う。アップになった表情が素晴らしかった。
ジミーがカラを破り、恥ずかしくないと言ったシーンは一緒に拍手したくなった。
しかし、唐突にジミーは現実に、巣の外に引きずり出される。現実の象徴であろう婦長と対峙した時には胸が張り裂けそうだった。
強引にジミーのカラを破り、殺させてしまったマックが婦長のクビを締めるシーンは涙が止まらなかった。
マックも結局はクズのひとり、ロボトミーによりみんなの希望の光も消えてしまったが。。
マックが出来なかったこと、大きな殻、社会をチーフがぶち破り、自由になったマックと一緒に飛び立っていくラストには本当に胸がすく思いがした。
理想論ですが、クズのひとりである私には一生忘れられない映画でした。
「正常」と「異常」を分かつこと
「正常」と「異常」を分かつ線を引くことと、多数決をとるタイミングを決定すること、そのどちらもが「権力」そのものである。 「多数決は常に民主的である」ということの欺瞞が映画でも喝破されている。たいていの多数決には、徹底的なデータ分析やロジックを掘り下げるという意味での議論は存在せず、ある特定の人(たち)によって、いつ誰によって決めるのかということが恣意的に決定されていくプロセスがある。 また、その場の雰囲気や、自分に対して権力を持つ者の意向から自由な思考によって行動することは、たいていの人々にとっては難しい。 映画は、精神病棟の看護婦長と患者たちという関係によってそのことの恐ろしさ、冷たさを表している。 この婦長は患者たちのことを考えて、良かれと思うことを日々行っている。そして当然のように、いたって常識的で優秀な管理者である彼女によるイエス・ノーがこの病棟のルールでなのだ。 恐ろしいのは、これが精神病棟特有の事態ではなく、ジャック・ニコルソン演じる主人公がここへ来る前にいた場所、つまり、どこにでもある普通の社会と共通の事態だということである。 なぜそのようなことが言えるのか。 なぜなら映画の冒頭で、彼がどうやら年端のいかない少女との性行為に及んだことが示されるが、このことが犯罪行為とされることについて主人公は納得していない。ここでも、何が犯罪とみなされ、どこまでがセーフなのかという線引きに彼自身は参画出来ない。つまり、彼は心底、自分のしたことの何が犯罪に値するのかについて納得していない。 そして、犯罪者が獄中で期待される振舞いを無視する彼は、犯罪者のレッテルを貼った側にしてみれば、規格外の人間とするよりほかないのである。 この規格外の人間の送られる先が精神病棟である。 映画は犯罪者や精神病患者を隔離するシステムの内包する狂気を明らかにする。観客の覚える戦慄はこのことによる。
ジャック・ニコルソンの演技
まず、ジャックニコルソンの卓越した演技力に驚かされた。表情の切り替えなどが素晴らしい。彼が演じるマクマーフィの破天荒ぷりで、精神病院の患者の心が変化していく様子がきれいに描かれている。 不朽の名作と言われている理由がわかった気がする。
悪役がお似合いですね、、、 さいごはなんだかモヤモヤして終わってし...
悪役がお似合いですね、、、 さいごはなんだかモヤモヤして終わってしまった とてもおもしろかった
この映画から学ぶことは、人が変化するということは、よほどのことだということ。
最初はもっとこう、正義感のあふれるお話なのかと思った。 マックがみんなを正しい方向に導いて、マックはそのまま風のように去ると。 でも違った。どんなにマックが訴えかけてもみんな結局変わることはできなかった。 ただチーフを除いて。 ラスト、婦長に手をかけたことからロボトミーのような手術を受け、 もはや人ではなくなったマックをこのままではいけないと 命を終わらせることで救ったチーフは賢明だったと思う。 また、チーフの静かなる反抗(耳が聞こえない演技)の判明時にもトリハダがたった。 婦長はまったく感情に流されない人だけど、マックを病院に留めなんとか治療させようとする姿から、捻じ曲がった誠実さが見て取れる。 これくらいの性格でないと、精神病院の婦長は務まらないのだな、と思う。 大きな期待→絶望→期待があると見せかけて、ほぼバッドエンド。 この映画から学ぶことは、人が変化するということは、よほどのことだということ。 あれだけマックが外の世界の素晴らしさを伝えても、ラストのシーンは、 最初のシーンとまるで変わらない。みなが自由に家に帰れるにも関わらず。 やるせなさが残る映画でした。 最後、脱出を図るシーンの最後、マックの顔がアップになりそのままカメラが固定になるカメラワークは、本当にドキドキした。 2014/01/05 @おうち
名作です。
48回アカデミー賞の作品、監督、主演男優、主演女優、脚色の五部門独占なんですね。
ニコルソンは1937生まれでした。このときは若い!
クリストファー・ロイド、バックトゥーザフューチャーの、ドクでしたね。
本作品中で自殺したビリー役のブラッド・ドゥーリフは、助演男優賞にノミネートされてたみたいです。彼の後年の作品デビッド・リンチ監督「砂の惑星」のバイターというイカレタ男爵役がすごかったです。
あと、小さいおじさんはダニー・デヴィートでしたね。
いまはイージーライダーがすごく見たいです。
ではまた。
はあ…
なんと報われない話だろう 主人公は確実に病棟の何かを変えた。 ただその何かは婦長や規則に勝てるもの ではなかった。 その結果ああなってしまった。 唯一、大男だけが殻をやぶり デカイ男になった。 好きなシーンはバスケのシーン。
時代
なんというか、グリーンマイルとかショーシャンクみたいな雰囲気で私は好きでしたが途中のストーリーに比べてオチがなんだかなーって感じでした
実際に昔の精神病院の中がこんなだったのか、昔の映画だからこう描けたのかわからないけど
とにかく役者人の演技がすごいなーと。
みんな本当にクレイジーにしか見えない
クリストファーロイドが出てるの?って気づいたときと言ったら感動でした
この時代の役者さんは演技に本人にしかない味が溢れんばかりにあって何というか、、かっこいい。
釣りのシーンは単純に笑える場面もあって(笑)
そんな所も昔の映画だなぁーって(女がビッチなのも含む
ショーシャンクみたいにうまく外にでれてヤッター!って見たあとにすっきりする映画ではないけど、個人の個性と自由についてちょっと考える映画だった
この病院より外がこわいから病院を好んでいる人はただ逃げてるだけだけど
もしかしたらこの時代にはわかってない彼も本当に精神障害があったのかも??
極端な自由vs統制が描かれている
ロボトミーだとか看護師による診療だとか、措置入院だとか、
この映画で描写されている個々の問題は、
現代ではほとんど克服されている。
とはいえヒューマンドラマとしては今見ても興味ぶかい。
例えば、主人公は、少なくとも2回は病院から逃げるチャンスが
あったのに逃げなかった。何故だろう。
逃亡が彼にとっての一番の目的ではなかったのだとすると、
彼が必死に求め続けたはずの自由とは何だったのか。
次に観たときには何かわかるかもしれないと思う一方で、
この暗すぎる内容をまた見る気が起きるのだろうか、とも思った。
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