「テーマが深い!!」カッコーの巣の上で ニックさんの映画レビュー(感想・評価)
テーマが深い!!
よくレンタルビデオ店でオススメされているのを見かけて学生の頃観た。精神病患者がロボトミー手術されていた時代を描いた作品。
見終わって、
「 特殊な環境下での少し悲しい結末だったな〜、希望もあったけど……それにしてもジャック・ニコルソンって良い俳優さんだな〜。」
などと感心していた。ロボトミーなんて非人道的な手術が今は無くなって良かったなーと。
そして少し時を経て何かのきっかけでふと思う。
あの映画って特殊な過去の悲劇じゃなくて目の前の現実のことじゃないか!と
硬直化した病院側の「正常な」人たちが、人間らしく生きようとする「精神病(的)な」人たちを、薬などで正常に、正しく、矯正しようとする。
それに人間らしく反発すれば、問題児扱い。
自然な反発心など去勢し大人しく静かになれば矯正完了。あの病院が世の中だとしたら、「正しい」側の人たちが、人間らしく生きていこうとする 「自然な」人たちに施してくる処置は、何もロボトミーだけではく、常識、価値観、義務、考え方、道徳、etc…色々と現実に存在している。そう思うと、この映画が描こう、伝えよう、としているテーマがものすごく普遍的で重要なテーマであると直感した。
映画作品としても、オチまでのフリの効いた演出やジャック・ニコルソンの名演で、暗い映画ながらも見通すことができたし、若き日のバック・トゥ・ザ・フューチャーのドックも見つけることができて嬉しかった。
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